2009年9月 4日

『高校生クイズ』を見てるとつい、

高校生相手にクイズで張り合おうとしちゃうワタクシ(笑)。タヌキのぼーやだけに、長いこと「気分はまだハタチ前」で押し通してきたけど(まだ粘ってたんかい?!)、こーゆー自分にハタと気づくと、さすがにいかがなもんかと思う昨今でござい(汗)。よー考えたら、実は高校生の2倍も年とってまんがな。もともと衰えるだけの体力もないから、つい我を忘れてもーて(いやあのね)。

でもね、クイズ番組に関しちゃ、この気持ちわかってほしいのよ。特に30代以上のみなみなさまよ。『ウルトラクイズ』もなくなって、うちの地方じゃ『アタック25』も放送されなくなってヒサしいこの御時世、純粋にクイズを見せてくれる番組ってほかにないんだものニャ。

体力さえありゃ『高校生クイズ』に出たかったタヌキぼーやでござい(意外な過去?)。

2008年6月 9日

『鶴瓶の家族に乾杯』は出雲市だったノダけど

ウチのおかぁの元同僚が出てきたそーな.ダテに出雲市内に数十年生きてるワケじゃないニャ.だからって須谷さん(鶴瓶師匠の大学時代の同級生)じゃなかったらしいノダ.鶴瓶師匠の行く先々で出会う人に,須谷さんの親族や知人がワンサカいたけど(しかも須谷さんの近所とは言い難い知井宮にまで),さすがにウチまでは波及しなかったぞよ(笑).番組でわざわざこさえた須谷さん人形,番組のあとどこ行くんでしょ??

......それにしても,ラモス氏が行った鷺浦って漁村,街並探訪に一度行ってみたいとこナノダ.

2007年12月30日

正月三が日はNHKで能・狂言

昨日の忘年会で,「このへんで今度狂言が見られるのはいつか?」と訊かれたのですが,今のところ私は確たる情報を得ていませんので,替わりに正月三が日にNHKの教育TVとFMで放送される番組を紹介しておきました.

「山陰の能・狂言を見に行く会」のサイトにも,少し書いておきました.

なにぶん山陰地方は,東京や関西などに比べれば,能・狂言の公演数がずいぶんと限られていますから,TVやラジオが能・狂言との出会いに果たす役割は,決して小さくはないと思います.私も実際,高校時代まではTVと本で能・狂言に親しんできたものですから.「能・狂言は見たことがないけど,タヌキぼーやがわーわー言うモンだから,少しは気になってる」という人(誰?)は,こういう機会をチェックしてみて下さい.

ちなみに,正月三が日のこれらの番組,基本的には放送のために演じて収録したものですから,観客は普通いません.客席に人っ子ひとり見えなかったり,狂言で客席から笑い声がまるで聞こえなかったりしますが,「能ってゼンゼン見る人いなんじゃない?」「狂言って笑っちゃいけないの?」なんて思わなくて結構ですから,御安心あれ.……と言っても,お客のいないスタジオで録音した落語並みに違和感はあるかも知れませんが(笑).

2007年12月24日

クリスマスのバロックと言えば

ジングルベルから山下達郎まで,クリスマス・ソングを聴かない日はない今日コノゴロ.

バロック好きのタヌぼーアンテナがよく受信するのは,ヘンデルのいわゆる「ハレルヤ・コーラス」.あのハレルヤ10連発ね(そんな覚え方すんなって?).

今年はナゼだかラジオでよく聴くノダ.で,とーとー昨日は,NHK-FMの『20世紀の名演奏』で,トマス・ビーチャム指揮で1959年録音だというヘンデルのオラトリオ「メサイア(救世主)」(HWV56)第1部から第3部までを,放送時間1時間57分ほぼいっぱい使って抜萃で取り上げてて(ってこたぁ,全演奏時間って何時間何分なのよ??).そしたら第2部の後半で出てきた出てきた,ハレルヤ10連発(だからその言い方どーなのよ??).

でも,「ハレルヤ・コーラス」だけ取り出して聴くのと,「メサイア」第1部,第2部……と順を追ってハレルヤ10連発(だからその呼び方やめいっちゅーに)にたどり着くのとは,だいぶ印象が違うニャ.「ハレルヤ・コーラス」だけだと,いきなりものすんごいパワーが押し寄せてくるって感じだけど,通して聴いたら(抜萃だけど),「ハレルヤ・コーラス」に行く着くときにゃ,体に音楽が染み渡ってるから,すんなり受け入れられちゃって,一体感があるノダ.ベートーヴェンの第九を合唱だけ聴くのと,第1楽章から聴くのとの違いに似てるカモ?

NHK-FMで毎日6:00から放送してる『バロックの森』は,クリスマスの明日から3日間,バッハの「クリスマス・オラトリオ」(BWV248)を第3部まで,毎日1部ずつ取り上げるそーな.番組サイトの解説によると,この曲の初演時(1734年)も,第3部までは25日からの3日間で1部ずつ演奏したんだとか.これになぞらえた放送ってワケなのね.こりゃまたオモシロい趣向ナノダ.「クリスマス・オラトリオ」って,ある程度まとまった形じゃ,もしかしたら初めて聴くのカモ.どんな感じの曲なんだろニャ.

2007年12月18日

「あ、」→「あじわい」

ぼーやなんで,お酒飲まないタヌキぼーやでござい(そーゆー問題だったのか?).お酒のにゅーすはよう書かんノダけど,お酒のCMの話くらいはしまっせ.

とゆーわけで,この先は石ちゃん語を日本語に改めてと…….

えー,ひと月以上前からタヌキにゅーすで取り上げようと思いつつ,危うく忘れるところだったのが,アサヒビールの「あじわい」という新製品のTVのCM.新作の放送が始まりましたから,この機会に紹介をば.

「あ、」というコピーに文字を足して「あじわい」という商品名のロゴタイプが現れるというアレです.こういう動きのある文字による表現を,モーション・タイポグラフィと呼びますが,文字のかたちの遊びと,言葉の遊びが一体となっているという点で,日本語の魅力を引き出したモーション・タイポグラフィの好例だと思います.

商品サイトでもCMが公開されています.

2007年12月16日

『風林火山』終了

大河ドラマウォッチャー歴,実に20年のタヌキぼーやでござい(初めて見たのが1987年のあの『独眼竜政宗』).

『風林火山』,本日ついに最終回だったニャ.

主演級から脇役まで老若男女,TVドラマじゃなじみの薄い役者がワンサカ出てきては(この作品で初めて見た人けっこー多かったノダ),それぞれちゃんと劇中で役目をつとめて去っていく.大河ドラマじゃめずらしく,一部の主要登場人物がいつの間にかいなくなった,なんてことがなくて,数ヶ月ぶりに,忘れたころにまた出てきたよーな人物でも,何か印象に残る見せ場,去り際が用意されてたノダ.

2004年の『新選組!』にも通じるトコがあるけど,役者の使い方の丁寧さ,脚本の伏線の張り方では,大河ドラマ史上,類を見ない作品じゃなかったかニャ,そんな気がするノダ.最終回の最後の場面でも,見事やってくれたニャ.序盤のストーリーがここにきて生きてくるかと(今日見逃した人もいろだろから,具体的にゃよー書かんけど).

2007年12月14日

BShiで通し狂言『仮名手本忠臣蔵』

全国数千人中47名の赤穂浪士のみなさん,あるいは塩冶判官遺臣のみなさん,今宵はお勤めごくろーさんです.

なんてのを書いてたら,明日は朝からNHKのBSハイビジョンで,『仮名手本忠臣蔵』の通し狂言(長〜い演目を全篇を通して上演すること)を10時間かけて放送するそーじゃござんせんか.

2004年の国立文楽劇場20周年記念公演だとか.九段目は地上波の放送で見ましたが,大星由良助(大石内蔵助)が雪玉コロコロしながら山科の閑居に帰る「雪転(こか)しの段」の風情が何とも言えずよかったです.

BSハイビジョンの受信環境が整っている人は,楽しんで下さいまし(うらやまし).

2007年12月12日

このごろよく聴く『仮名手本忠臣蔵』

もーすぐ12月14日,赤穂浪士討ち入りの日が近いせいか,ラジオで義太夫の『仮名手本忠臣蔵』を相次いで聴きます.今日もNHK-FM『邦楽のひととき』で,大序「鶴が岡兜改めの段」「恋歌の段」を放送していました.

『仮名手本忠臣蔵』はもともと人形浄瑠璃(文楽)のために書かれた作品で,初演は寛延元(1748)年の大坂・竹本座.赤穂事件を題材とした戯曲はそれまでにも数多く世に出ていたそうですが,四十七士討ち入りから47年後にして現れた大ヒット作が『仮名手本忠臣蔵』です.のちに歌舞伎に移植されたり,現代でもTVや映画の忠臣蔵ものに大きな影響を与え続けたり.ついには赤穂事件そのものまで「忠臣蔵」と呼ぶのが定着しちゃったという勢い.

もっともこの作品には,大石内蔵助も吉良上野介も浅野内匠頭も,実名では登場しません.江戸時代は幕府がうるさくて事件そのまんまを脚色して上演できなかったため,大石内蔵助は大星由良之助(おおぼしゆらのすけ),吉良上野介は高師直(こうのもろのお),浅野内匠頭は塩冶判官(えんやはんがん)と名を変え,時代設定は南北朝時代.塩冶判官が師直に斬りかかるのも,江戸城ではなくて鎌倉.そこで今日のラジオでも,鶴岡八幡宮で足利直義臨席のもと,討ち取った敵将・新田義貞の兜改めの場面が語られたわけです.兜の目利き役として召し出された塩冶の妻・顔世御前に,足利家を取り仕切る師直が横恋慕……すべての事件の発端です.

「塩冶」といえば,ワタクシが卒業した小学校は出雲市立塩冶小学校.しかも歩いてすぐの神門寺(かんどじ)には,塩冶判官高貞の墓なるものがあります.塩冶高貞(?-1341)は,鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての出雲国守護で,足利幕府から謀叛の嫌疑で追討を受け自害したという人物.この時代を取り上げた軍記物『太平記』では,高貞追討の原因を,幕府執事の高師直が,高貞の妻に横恋慕したことに求めています.その設定を『仮名手本忠臣蔵』は借りたのです.

さて,討ち入りの日は間近.TVの連続時代劇では終盤のクライマックスとなる討ち入りの場面をぶつけることが珍しくありませんが,『仮名手本忠臣蔵』では討ち入りがどう描かれているか……といいますと,えー,そんな場面ありません(爆)(討ち入り場面のテクストはあるのですが,文楽で上演したという話は聞かないです.もし例がありましたら教えて下さい.歌舞伎ではまた事情が違うかも知れませんが).師直邸に向かったかと思ったら,次の段ではすでに本懐遂げて,師直の首級を槍に掲げて引き上げちゃいます.しかしそこが人間の情を丹念に紡ぎ出すという人形浄瑠璃らしいところで,討ち入りに至る数々のドラマで,観客をさんざん泣かせるわけです.しかも全11段,まともに通して上演したら半日はかかる(汗)という一大長篇で(そのため文楽や歌舞伎では,一部の段を取り出して上演することが一般的です).

2007年12月10日

『からすのパンやさん』

昨日のNHK『つながるテレビ@ヒューマン』で,

今週の「ハヤミミ」は、絵本に出てくるおかし。絵本の中のあのお菓子が実際に食べられるという、夢のような話題です。

絵本大好き!(By島津有理子)」(つながるブログ@ヒューマン)

なんてのをやってて,『ぐりとぐら』とか『からすのパンやさん』に出てくるパンやお菓子の実写版(笑)が出てきたワケなのよ.

番組の中でも紹介されてた『からすのパンやさん』で何十種類ものパンがズラリと並ぶの見開き2頁.うわ〜,こりゃまたなつかしいノダ.じどうしゃパン,テレビパン,うさぎパン,パンダパン,とんかちパン,のみパン……そんなゆかいなパンばかりでさ,ワテもほんまもんのぼーや時分にゃ,見ててわくわくしたノダ.

そこで考えたノダ.タヌぼーもパンを作るなら.あたしゃやっぱり「タヌキぼーやパン」ナノダ(笑).まずこれでしょ,やっぱ.カワイイことまちがいなし(自薦).そうそう,もいっちょ「殿町オトノマチ」から「オトノサマパン」もイケるカモ.パン焼く設備ある人,どなたか作ってみてちょ〜.

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2007年12月 7日

2008年後期のNHK連続テレビ小説は「だんだん」

京都ともども,ニャンと松江が主な舞台地になるんだそーで.マナカナ和菓子対決でもやるんかニャとか思うたら(笑),歌手デビューするって話なのね.

通いなれた松江に,一度は住んでみたい京都が,どんな形で出てくるか,こりゃ見ものナノダ.

2007年12月 4日

島根のおじさま

お兄ちゃんが黒人だったりパパが犬だったりする「ただ友」一家@ソフトバンクCMのことなんで,どんな親戚がいても,ちょっとやそっとじゃ驚かないノダけど,初めて「島根のおじさま」って聞こえたとき,ナンかの間違いじゃないかと思ったら,しまね海洋館アクアスの名物シロイルカ,思わぬ形で有名になってるじゃござーませんか.

ウチはぼーやがタヌキで,オトンが城山の猿で,ねーさまがヒラメで,トモダチにコツメカワウソや日光の眠り猫がいるノダけど,シロイルカの親戚まではいないニャ(ま,世の中たいていそんなもんカモ).

ソフトバンクのサイト↓でも「島根のおじさま」見られるノダ.ついでに「スヌーピーケータイ」のアニメ版スヌーピー,なつしかしいニャ.

2007年12月 1日

NHK-FM「現代の音楽」50周年特別番組[2]

のつづきなワケですが,はじめに前回の訂正を.

(だいたいコンテンポラリー中心の演奏会って,島根県の出雲市とゆーとこに生息してて出会ったことないもの)

……んなこたぁなかった(汗).出雲市内に限れば,たしかにそーゆー実感なんですが,よー考えたらワタクシ,島根県の松江市っちゅートコにあるガッコに通算8年半(休学期間を含む)通った挙げ句,今だって月に何度かは仕事に遊びに行ってるじゃござんせんか.そーするとガゼン事情は違ってきます.……ネボケて書くといかんですわ.

島根大学の音楽の先生に川添達也という作曲家がいて,当時の特音課程の演奏会で作品聴いたこともあるし,小中学校の音楽の先生,妹尾哲巳さんの坂本龍一作品の演奏会(初期のソロ・ワークを取り上げるなど,選曲が一筋縄ではいかない)にゃ全3回皆勤してるし.ついでに言うと,タヌキぼーやの飼い主名簿に載ってるらしい(?)オルガンの米山麻美さんの演奏聴きに行くと,コンテンポラリーに出会うことがけっこーあります(コンテンポラリー尽くしってのは経験ないけど).……ちなみにこれら全部,プラバホールで聴いてます.主催はそれぞれバラバラだけど.あと,1997年に広島市現代美術館のル・コルビュジエ展で,コルビュジエの弟子で作曲家として有名になったクセナキスの音楽を聴きました.

そんなこんなで,取り立てて系統立てて聴いてきたワケではなくとも,コンテンポラリーの作品には主に演奏会を通じて,そこそこ接する機会はあったのです.ヨーロッパの他の時代の音楽のように親しみやすいメロディーを伴うとは限らず,長調だの短調だのという言葉のあてはめようがないことも珍しくない.どこでどんな音が出て,どんな間が入るのか,特に初めて聴く曲だと見当がつかない.そういったスリリングなところで楽しんできたような気がします.

さてさて,やっと本題です(これからかい?!).

今回の番組で取り上げられた作曲家の中には,NHK大河ドラマの音楽を担当した人も多く(武満徹,間宮芳生,三善晃,林光,湯浅譲二,池辺晋一郎,一柳慧),かれこれ20年は大河ドラマを見てきたワタクシにはわりと親近感があります.

それから,デザイン誌『アイデア』331号(2005年7月号)に,杉浦康平が手がけたレコードやCDのジャケットのデザインが特輯されているのを見ますと,1950年代に既存のジャケットにかぶせて使っていたというデザインに発して,近年に至るまでコンテンポラリーのジャケットが万遍なく掲載されています.番組に出てきた作曲家の半数を占めるという勢いで(諸井誠,黛敏郎,柴田南雄,三善晃,湯浅譲二,矢代秋雄,武満徹,石井真木,一柳慧,廣瀬量平,西村朗,佐藤聰明,新実徳英).新しい音楽が生まれる現場やその作家たちと,同時代(=コンテンポラリー)に生きる杉浦康平がどのように切り結び,ジャケットのデザインが生み出されたのか……そういう職業上の関心もあって,コンテンポラリーに耳を傾けてみよう,ということを,このごろ思うのです.

(つづく……予定ですが,ほかのネタも書きたいし,録音した番組を聴き直したいので,いずれにしても少し先です)

2007年11月28日

NHK-FM「現代の音楽」50周年特別番組

この前の日曜日の午後は,NHK-FMの「“現代の音楽”放送50年 この半世紀を振り返る」を聴いていました.通常は日曜日の18:00から50分間放送している「現代の音楽」,最近たまーにチェックするよーになったばかりなのに,いきなり特番に出くわしました.

放送された全曲目↓

司会の西村朗(作曲家)と,ゲスト(事実上の準レギュラー?)の白石美雪(音楽学者)が,過去50年に活躍した23人の日本人作曲家とその作品(原則として1人1作品ずつ)を紹介する番組でしたが,放送時間が14:00から18:50まで実に4時間50分.こんなに長いことコンテンポラリーの作品を聴き続けるって経験は,今までにありません(だいたいコンテンポラリー中心の演奏会って,島根県の出雲市とゆーとこに生息してて出会ったことないもの).しかも大半の曲はその一部分とか,一部の楽章の抜萃なもんだから,どの曲もノーカットで放送しようものなら,半日近くかかると思われますが(汗).

出演者2人の話は,取り上げる作曲家の多くと面識があると思われて,ナンともほんわかしてました.もっとも肝心の内容は,この方面の予備知識をほとんど持ち合わせてないワタクシにゃ,わかんないことだらけでしたけど(「十二音技法」とか「ホワイト・ノイズ」とか言われてもチンプンカンプンでして).

(つづく)……中途半端なトコでスマンけど,ネムくてかなわんよーになってしまったんで(ウトウト).

2007年10月23日

杉浦康平『ラジオ深夜便こころの時代』出演(全2回)

現代日本を代表するグラフィック・デザイナーのひとりで,アジアの図像研究でも知られる杉浦康平さんのインタヴュー「アジアのカタチ、アジアのこころ」が,NHKラジオ第一『ラジオ深夜便こころの時代』(『ラジオ深夜便』の午前4時台)で2回にわたって放送されています.今日の明け方の放送分が前半でした.

今朝の放送では,「アジアの『カタチ』は命を持つ『かたち』.単なるモダン・デザインや人間が見ていて面白いと思うデザインというだけではなく,人間の命を奮い立たせ,人間いかにあるべきを知らず知らずのうちに教えてくれる」として,唐草文様のような渦を巻く模様を紹介していました.「渦巻くことによって命を加速する」「唐草の原型である蔦草は渦巻いて無限に繁茂する」……天皇即位の儀式で最も重要なもののひとつである大嘗会(だいじょうえ)でも,参列者は唐草文様の下着をつけて,新しい王朝の末長い繁栄を願った,などなどの面白い話が,たくさん出てきました.アジアの伝統的な自然観や人々の暮らしぶりと,デザインとの関係性に,深い思索が感じられました.

つづきの後半部分は明日の明け方.ワタクシは……よう起きていられないので,予約録音して日中に聴きます(汗).

杉浦さん,1932年生まれということで今年75歳のはずなのですが,声だけ聴いていると20歳は若い気がします.

2007年10月21日

自動車に同乗する相手を見つけるサイト

「自家用車なければ生活できぬ」とされる土地の気風に逆らう生き物,タヌキぼーやでございやす.家族3人,自家用車もなければ四輪の自動車免許の所持者もいません(実話).

ちょーど今,たまたま目にしたNHKの『つながるテレビ@ヒューマン』で,“自動車がとりもつ人とのつながり”の事例として,自動車の同乗相手を見つけるサイト「のってこ!」を紹介していました.

旅行や帰省などで,同じ方角や目的地に向かうドライヴァーと同乗希望者を引き合わせるサイトのようです.ドライヴァーも同乗希望者も,それぞれサイト登録が必要で,その際ドライヴァー側は運転免許証の提示が必須とのこと.同乗が決まると,同乗希望者はこのシステムの利用料として525円をサイト運営者に支払い,同乗の際に発生する有料道路の料金や飲食費などの実費はドライヴァーとワリカンにする,という仕組みだそうです.こういうライドシェアのシステムは,欧米でも学生など若い人たちを中心に利用者が増えているとか,

TVに登場した同乗希望者の若い人は「一緒に乗った人が先輩だったりすると,人生のこととかいろいろな話が聞けて,ためになる」みたいなことを言ってました.旅は道連れ世は情けというわけですな.番組でも言っていたように,利用者間のトラブルが発生しないかどうかの課題はあるかも知れませんが,行政なども後押しして,より安全な移動が確保されるようになればいいですね.

環境問題にとどまらず,交通渋滞や自家用車の維持管理のことを考えると,誰もが自動車を運転したり所有したりすることもないと思いますから(実感),こういう自動車の使い道が開けているのはよいことではないでしょうか.私は自動車にゃ酔うタチなんで,自分でこういうサーヴィスを利用することは考えられませんが(汗).でも,これほどクルマ社会になりますと,ひとりくらい自動車運転できなくたって,誰かがナンとかしてくれますよ,おかげさんで.それを証明しているのが,ライドシェアのサーヴィス,と私は受けとめました.

2007年10月 8日

出雲駅伝

体育の日と言やぁ,島根県の出雲市とゆートコでは「出雲駅伝」の日でごんす.今年もTVで全国放送されたニャ.

実はウチから歩いて10分くらいのトコがコースになってるんで,その気になりゃ沿道で旗ふって,タヌぼーは「ハタ坊だじょー」(by 赤塚不二夫)になっちゃうこともできるノダけど,大会始まって19回,一度も見に行ったことがござーませんの.

これが沿道住民なら,あたいみたいに陸上キョーミない生き物でも,窓開けるなりサンダル履いてちょこっと出るなりするかも知れんけど,10分歩いてまで,全選手があっとゆー間に走り去ってく図を見に行く気にゃなりまへんワナ.むしろ,日ごろ使ってる道路,見慣れた景色をTVの画面で見る,なんて年に1度だけの体験の方が,なんぼかオモロいノダ.

一方,陸上好きのウチのオトンはと言うと……これまた家でTV観戦.オトンにしてみりゃ,沿道で見てても競技全体の様子がわかんないから,シンミョーにTVで見てた方がエエんだろニャ.

2007年10月 7日

『MACPOWER』休刊と『水戸黄門』

図書館で毎月借りて読んでたMacな雑誌『MACPOWER』が,発売中の10月号で「休刊」ナノダとか.編集後記が休刊告知に替わってたノダけど,その前に予告もなかったから,ちとビックリ.

でも,唐突ではあっても意外な感じはしなかったノダ.2年近い前だったかニャ,いかにも「アスキーから出てます」って顔のPC雑誌から,クリエイター向けのライフスタイル雑誌みたいな中身にガラッと変わっちゃったのね.PC雑誌あんまり読まないタヌぼーにゃ,今の路線の『MACPOWER』は「唯一毎月読みたいと思うMacな雑誌」だったワケだけど,昔からの読者は,きっとそーじゃなかったんだろニャってのは,ワリと容易に想像がつくノダ.

近年のナショナル劇場『水戸黄門』みたいなモンですわ.4代目黄門に石坂浩二を迎えて,それまで30年かけて「水戸黄門と言えばこの時代劇しか思い浮かばないっ」てくらいに築き上げた定番スタイルをリセットしたものの,結局2シリーズの短命に終わって,ナショナル劇場でおなじみの里見浩太朗に交替してもとの路線に戻しちゃった,アレですわ.あたしゃ石坂黄門って大好きだったんで(書き出すと長くなるんで,今日のとこはやめとく),最初からナショナル劇場とは関係なく,市川崑(石坂黄門のタイトルバックを担当)監督作品の東宝映画でやってたらニャって,今でも思うとります,ハイ.

2007年9月10日

老女物の能を1日で2番

昨日のことなんですが,NHKで老女物と言われる能を2番,相次いで放送してましたね.いずれも録音・録画したきりで,まだちゃんとチェックしていませんけれども.

NHK-FM『能楽鑑賞』では今井泰男「関寺小町(せきでらこまち)」(宝生流)を独吟で.約45分たっぷり,ひとりで謡うという(汗).

NHK教育では,横浜能楽堂公演の録画で,友枝昭世「伯母捨(おばすて)」(喜多流)

『能・狂言事典』(平凡社)によると,老女がシテ(主役)の老女物の能は,

能の美意識上,女を描くことと老いを表現することは重視される傾向があり,その両面を兼ねるところから高度な技量と芸位,深い精神性を要し,相応の年齢に達しないと演じられないとされる.

といった具合に重い扱いをされるものですから,そう頻繁には上演されないのですが,よりによって,老女物の中でも「三老女」と呼ばれる「関寺小町」「桧垣(ひがき)」「姨捨(伯母捨)」のうち2番が,1日のうちに電波にのってしまうとは.放送局の編成上の都合にしても,こういう日は今後なかなか訪れないことでしょう.

2007年8月14日

「杉田かおるケーキ持ち逃げ事件」の現場

誤解のないよーにことわっとくと,新聞沙汰じゃなくて,TVの『ぴったんこカンカン』の中での話ナノダけど(笑),カンゲキのあまり食べるのを惜しんでウェディング・ケーキを持ち逃げした杉田かおる“ママ”を“薬丸ファミリー”が追っかけてた場所.コンクリート打ち放しの円筒形の通路……見覚えあるニャと思ったら,足もとに"COLLEZIONE"の文字が〜!!

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写真:2006年撮影(以下同じ)

去年10月に南青山と表参道の建築めぐりをしたときに,バッチリ押さえといた安藤忠雄設計の《COLLEZIONE(コレッツィオーネ)》(1989)なる商業ビルでござーますがな.直方体に大きな円筒をはめ込んだよーな外観に,一歩入ると螺旋状の通路やら階段の途中にいくつもの広場やらあったニャ.

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ひと昔前まで,東京で見学できる安藤建築と言えばコレだったノダけど,今じゃ《表参道ヒルズ》(2006)に《21_21 DESIGN SIGHT》(2007)にそれから……なんかエラい増えましてねん.

現代建築好きなら,こーゆートコロに反応しちっゃた同類も多いだろニャ,ってただそれだけのエントリー(爆).

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2006年7月 7日

岡本太郎「明日の神話」で2時間以上のTV番組作って夜9時から放送していた話

日本テレビで今夜9時から,岡本太郎ちゃんの壁画「明日の神話」修覆記念の番組を放送するんだと.日本テレビって,修覆のスポンサーかナンかだったっけ? そーいや第2日本テレビってとこに,太郎語録みたいなのがあったニャ,とかなんとか思いつつ見ました,ハイ.

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2006年2月16日

『テレポート山陰』に「どこでもバスブック」シリーズ

『どこでもバスブック松江』5号の表紙の画像

このところ,地元のニュース映像に私がデザインした「殿町オトノマチ」のチラシ(厳密に言えば,その多くは主催者が自前の設備で拡大コピーしたもの)がたびたび登場しましたが,今日はBSS『テレポート山陰』で,「どこでもバスブック」シリーズの特輯を組んでいました.

表紙のデザインを担当した「松江」5号(2005)のほか,近日発売の「松江」6号の表紙見本,さらに現在準備している「島根旅案内」の表紙見本と本文デザイン案まで,大きく映し出されてビックリしました(笑).「いやん,はずかしわ~ん」な気分です(ナンノコッチャ).

「島根旅案内」は,番組で紹介していた通り,島根県内全域の観光地を,公共交通によるアクセス方法とあわせて紹介する1冊です.私は表紙のほか,「どこでもバスブック」シリーズでは初めて,本文のデザインも担当します.表紙は画面に登場したものが,ほぼそのまま使われることになりそうです.本文のデザインもほぼ固まっていますが,最終的には観光地紹介ごとに写真が1点ずつ入ります.文字と地図だけの本にはなりませんので,『テレポート山陰』を御覧になったみなさんは御安心のほどを(笑).

ちなみに「島根旅案内」という名称は,デザイン案を練るに当たって私がつけた仮題でしたが,ここまで大きく取り上げられた以上は,正式採用になりそうですね.私はテクストからデザインを発想することが多いため,必要に応じて仮のタイトルやコピーを自分で考えます.デザインのテーマを咀嚼するには,コピーを書くことが有効な手段になるのではないかと思います.中には思わぬ御褒美で,「春の夜の夢」(「春の夜の夢:薩摩琵琶と朗読の夕べ」2005)や「体で感じる能の世界」(「松江・能を知る集い」2004,2005)のように,仮のつもりで書いたものが,そのまま世に出たことも過去にありました.さて今回はどうなりますやら.

2006年2月10日

2005 45th ACC CM FESTIVAL 入賞作品発表会

今度の日曜日2月12日の松江市殿町界隈は,私が広告デザインを担当した「殿町オトノマチ」初日(山陰中央ビル2階,12:00-)のほか,もと料亭だった建物の改修を前にした「蓬莱荘ちょっとだけお別れイベント」(11:00-15:00),「高野山の声明:御論議」(島根県民会館大ホール,16:00-)と,何だか大変なお祭になりそうですが,私は自分の仕事と半分くらい関係のある以下の催し物へ,勉強に出かけます.

ACC CM FESTIVALは,日本国内で過去1年間に制作されたTV,ラジオのCMを対象とする広告賞です.毎年秋に賞の発表があり,次いで入賞作品発表会が全国各地を巡回します.松江での発表会は2月中旬の恒例になっています.

中でも「地域テレビCM部門」は,限られた地方でしか放送されないCMが多数見られる貴重な機会,日本列島はせまくなったと言われて久しいですが,意外と各地のお国柄がうかがわれます.

普段は銘々TVやラジオで何となく見たり聴いたりするCMに,真っ暗なホールで約600人が一斉に向き合い,ホール全体が笑いに包まれるという,何とも異様な空間(笑)を味わえることでしょう.

日時
2月12日(日)13:00-16:00
場所
島根県民会館中ホール
入場料
無料
問い合わせ先
山陰放送松江支社
電話:0852-211-4306

2006年2月 1日

『プロフェッショナル』の佐藤可士和を見て

『プロジェクトX』の後継番組『プロフェッショナル:仕事の流儀』を,昨日初めて見ました.アート・ディレクターの佐藤可士和さんの仕事ぶりを取り上げていました

佐藤可士和さんと言えば,クリエイティヴ・ディレクターの多田琢さんと組んだ,SMAPのアルバム『Smap』(2000)に始まるCIの手法による広告で,私はビックリ仰天したクチ.赤・黄・青の3色の面に区切った長方形の上に,Futuraという欧文書体で組んだ「Smap」ロゴを乗せた,至ってシンプルなヴィジュアルで,1枚のアルバムだけでなくSMAPの存在そのものを印象づけたアレです.「Smap」ロゴは,後に続く数々のアイテムにも引き継がれて,「Smap」という一大ブランドが日本中を席巻していったかのような様相を呈しました.当時の記憶は今なお鮮烈です.

番組中,「(商品の)本質をつかむことが大切」という発言がありました.「商品」は「テーマ」と置き換えてよいと思いますが,デザインという仕事の核心を言い当てた言葉です.どんなに見た目オシャレにまとめ上げようとも,テーマの本質を的確に把握しない限り,テーマにふさわしい表現の獲得にはつながりません.具体例を挙げるのはさしさわりがありますが,私自身の失敗作と呼ぶべきものは,例外なくテーマの本質に迫りそこなっています.その代わり,技術的には稚拙さが目立つ作品であっても,本質を掘り当てていれば,おのずと評価してもらえるものです.まあ,評価とフトコロの一致は一筋縄ではいかないようですが(笑).

佐藤さんは「本質をつかむ」ことの大切さに気づくまでには,転機となった作品として紹介された「HONDA STEP WGN」の,ワゴン車に乗って家族で遊びに行くよろこびと楽しさを表現した広告にたどり着くための,それなりの時間と経験を必要としたようですが,そのころの佐藤さんの置かれた状況に近いのが,現在の私なのかも知れません.

「決断するときは,最も困難な道を選ぶ」……私もそうありたいものです.(佐藤さんの仕事は,アート・ディレクターの範疇にはとどまらず,宣伝活動全体にかかわる決断を求められるクリエイティヴ・ディレクターと見なすのがふさわしいのでしょうが)クリエイティヴ・ディレクターにかかわらず,デザイナーやアート・ディレクターを志す人たちは,一般にはAだと思われているものを,Bとして見ることのできる目と,加えてBを形にするための方法や技術,あるいは構想を,おぼろげながらも持っているのではないでしょうか.世間一般の価値観をなぞるだけで事足れりとしないからこそ,この道を選ぼうと心に決めたはずです.そうでなければ,大学院留年してまで人生の軌道修正しようなんて考えませんでした.ええ,そうです,私のことです.

デザイナーとして心にとめておきたい言葉がいくつも出てきた番組でした.何だか『たぬき家小春の懸賞生活』並みに褒めちぎったようなことを書きましたが(笑),共感してしまったんだから仕方ない.

2006年1月25日

1月27日の『ビジネス未来人』

ETVで金曜22:25から放送の『ビジネス未来人』.次回27日にゃ,食育の事業を展開してる石原奈津子さんを取り上げるっちゅーじゃござーませんか.

石原奈津子さんってのは,松江の白潟に本社がある茄子の花の社長さんナノダ.白潟界隈ってのは,いろんなまちづくり団体が活動の拠点にしてるとこで(まつえ・まちづくり塾,まちかど研究室),院生時分からそーいったとことおつきあいのあるタヌぼーの耳にゃ,奈津子さんと茄子の花の話題がよく入ってきたノダ(奈津子さんにお目にかかったのも,その線上だったニャ).看板事業が創業当初の「中高年の知恵を子どもの教育に生かす」ってことから,食育に移っていったのをリアルタイムで傍観(笑)してたけど,一貫して「子育て」をテーマにした事業に取り組んで伸びてきた点も,見逃しちゃいないつもり.

『ビジネス未来人』はその前に放送してる『世界美術館紀行』に続いて時々見るノダけど,タヌぼーとは別の世界の人たちが出るモノだと思ってたから,知ったお顔の登場でちょいとビックリしてまっせ.ま,落ちついて考えると,出るべくして出てくるワケだけどね.さてさて,どんな中身だろニャ.

2006年1月24日

雁木

NHKのお昼のニュースに続いて目に入った『生中継ふるさと一番!』ってTV番組で,新潟県上越市から雁木のある街並みを紹介してたノダ.

軒先を道路に張り出した木造の商家が何軒も何軒も並んで,アーケード状の歩道になってるノダ.雪深い町を歩きやすくするための工夫でんな.厳しい雪国の暮らしが生みだした知恵の結晶であると同時に,趣深い景観でもあーる.木造のアーケードだなんて,ステキナノダ.

上越ってことでピーンときて,『北越雪譜』に雁木について書いてないか探してみたら……あったぞよ.『北越雪譜』を「刪定」した山東京山(京山人百樹)が越後を訪ねたときの感想ってことで載ってたノダ.たのしかったみたいよ.

江戸の町にいふ店下(たなした)を越後に雁木(がんぎ)又は庇(ひさし)といふ、雁木の下広くして小荷駄(こにだ)をも率(ひく)べきほどなり、これは雪中にこの庇下を往来(ゆきゝ)の為なり。余越後より江戸へ皈(かえ)る時高田の城下を通(とほり)しが、こゝは北越第一の市会(しくわい)なり。商工軒をならべ百物備(そなはら)ざることなし。両側一里余庇下つゞきたるその中を往(ゆく)こと、甚(はなはだ)意快なりき。

鈴木牧之『北越雪譜』二編巻之一「家内の氷柱」(岩波文庫版)

ちなみに雁木って,広島じゃ太田川の船着場を指すんだって.最近は水上タクシーの発着に使ってるって話題になってるノダ.ところ変われば名は変わらねども品変わるってとこかいな.

2006年1月 9日

出雲そばの拍子木食い

そばどころ出雲の国より発信しておりますタヌキにゅーす.

……ナニあらたまってんかって(笑)??

ゆんべの『NHKアーカイブス』で,『日本の伝統』の「そば」の回(1964)放送してたでしょ.われらが出雲もバッチリ出てたノダ.

松江の人はどんな風にそばを愉しんでるかって視点での取り上げ方だったニャ.

中でもビックリしたのは「拍子木食い」.割子そばを盛った角形の器を,左右の手にひとつずつ手にして口に近づけ,拍子木みたいにカチカチ打ってそばを口の方に寄せながら,箸を使わんで食べるってな,「んなアホな」って言いたくなる食べ方ナノダ(笑).そば好きぼーやだけど,こんなの見たことも聞いたこともなかったぞよ.でもGoogleで「拍子木食い」を検索したら,ちょこっと出てきたノダ.

ま,タヌぼーが見たことないってのは当然と言やぁ当然で.今の割子そばの器は,丸形って相場が決まってるから,「拍子木食い」なんてとてもできんと思うノダ.あーやって「拍子木食い」の映像が残ってるってことは,40年前はまだ角形が健在だったのかニャ? ある老舗のそば屋さんにゃ,明治期に使われてた角形の器ってのが展示してあるノダけどね.

2006年1月 8日

『功名が辻』のタイトル・バック

今日から始まった大河ドラマ『功名が辻』のタイトル・バックが,すんごくいいノダ.

全篇CGで,主に桃山時代の美術品から引用した花鳥風月に動きをつけたり再構成したりしながら,主人公の山内一豊と千代の生涯を描いたモノナノダ.

具体的にどの美術品から引用してるかだなんて,タヌぼーにゃそこまで特定できんノダけど,鳥の尾とか無数の矢とか風に揺れる草花とか,大胆に動きつけてるのに,オリジナルの様式をまったく損なってないから,桃山美術だってひと目でわかるし,その結果,ドラマで取り上げる時代の雰囲気も伝わってくるノダ.

終盤,一豊が入封した高知の城下町のものとおぼしき絵図が少しずつ浮かび上がって,(たぶん)高知城の天守,(きっと)土佐湾の夕景につながってくあたりは,グッときますニャ.この間,左から右へグィっと大きくスクロールする,パノラマ的な場面転換との相乗効果が出てるノダ.

ワタクシ,大河ドラマウォッチャー歴20年目に突入しまして,それ以前の作品も大半は総集編のヴィデオで見てきましたノダけど,タイトル・バックに関しちゃ『功名が辻』,屈指の名作でございますわ.

↓さえあれば,全作タイトル・バック観察完了するノダけどニャ~.

NHK大河ドラマ テーマ音楽全集 Vol.1
NHKエンタープライズ (2003/06/27)
NHK大河ドラマ テーマ音楽全集 Vol.2
NHKエンタープライズ (2003/06/27)

2006年1月 7日

初代中村鷹之資襲名披露

ETV日本の伝統芸能 観世清和・山本東次郎の能・狂言入門』再放送に続いて,たまたま見た『芸能花舞台』.昨年11月の歌舞伎座公演千穐楽から,「鞍馬山誉鷹(くらまやまほまれのわかたか)」だったノダ.中村富十郎さんトコの坊っちゃんの,初代中村鷹之資(たかのすけ)襲名披露狂言ナノダ.

鷹之資さんの牛若丸に,富十郎さんの鷹匠という,狂言といい配役といい粋な組み合わせ.6歳の鷹之資さんが堂々たる演技でさ,口上でもしっかり挨拶してるし.それでいてヘンに大人びた感じもなくて.見てて気持ちよかったノダ.

ちなみに共演が,中村雀右衛門,中村吉右衛門,片岡仁左衛門,中村梅玉…….実にゼエタクな門出のお祝いでんな~.

2006年1月 5日

土方の最期,古畑の完結

この3夜は,三谷幸喜脚本のTVドラマが4本も放送されたニャ.

NHK新選組!!:土方歳三最期の一日』(3日)は,近藤勇の最期で終わった大河ドラマ『新選組!』(2004年1月-12月)の続篇.フジテレビ『古畑任三郎FINAL』(3,4,5日)は,約12年続いた刑事ドラマ・シリーズの完結篇って位置づけ.どっちも見続けてきたから,とーとーこの日が来たニャって,なんかカンガイ深かったノダ.それぞれまだまだ後日談や新しいエピソードが出てきそーな気がせんでもないノダけど,とりあえず,最後の最後までたのしませてもろたって具合ナノダ.

三谷ドラマのナニが面白いかって,ナンたって舞台演劇のエッセンスが持ち込まれてるトコかニャ.例えば『古畑』のシリーズじゃ,舞台が原則として殺人事件の現場に絞られたり,主人公による視聴者に向けての独白が毎回必ずあったり,同じ俳優が劇団員のよーに,別の回に別の役で登場したり,といったあたり.『新選組!』だと,近藤勇と新選組のある1日を中心に1話が組み立てられてた点.んでもって,随所に出てくるユーモアとウィットに富んだ笑い.そこらのTVドラマにゃない独特の味わいがあるノダ.

3夜4本の感想は改めて書くつもり.だいいち,『古畑FINAL』第1夜の放送時間の半分が,『土方』と重なってて(爆)前半観てないし,それぞれ触れたいことがいっぱいあって,筆が追いつかんノダ.今月は仕事がエリャア忙しいことになりそーなんで,ちょこちょこ小出しにでもしていきますわいな.

2006年1月 4日

金春流「翁」の「十二月往来」をTVで観て

3が日はTVとラジオで能・狂言を楽しみましたが,中でも面白かったのは,1日のETVで見た金春流の能「翁(おきな)」(翁/父尉:金春安明)でした.年末のにゅーすで紹介した通り,「十二月往来(じゅうにつきおうらい)」「父尉・延命冠者(ちちのじょう・えんめいかじゃ)」の小書(特殊演出)がついたものです.

「十二月往来」では,「かかるめでたきみぎんには 十二月の往来こそめでとう候え」ということで,シテの翁が月々の風物を挙げ,ツレの翁2人がその心を謡い応答していました.

シテ「正月の松の風」
ツレ「君のことを調べたり」
シテ「二月の燕」
ツレ「よわいよわいをはやめたり」
シテ「三月の霞」
ツレ「四方の山にたなびく」
(仮名遣いはTVのテロップに準拠)

この調子で12月まで続きました.私には大意がつかめない点がいくつかあるものの,日本の四季折々の美しさがコンパクトに織り込まれた,おもむきのある詞章のように感じられました.

そして,これが金春流で謡われたというのが,またよかったです.私はシテ方五流の謡い方を聞き分けられるほどの耳は持ち合わせていませんが,金春流だけは他の四流との区別がつけられるようになってきました.私は金春流の謡を生で聴いたことがありませんから,TVとラジオを通じての印象を書きますと,朗々と響き渡るような力強さや華やかさは,他の流儀ほどには感じられない.代わりに,地の底に沈潜していたものがジワリと湧き上がるような,閑かなうちにも何ものかがうごめいているような気配をおぼえます.そのためにかえって,「十二月往来」のような牧歌的な詞章がしっくりと来るように思えるのです.

金春流の謡に対するそうした印象は,今回のシテの翁を演じた金春安明さんについて,とりわけ強くしていたところでした(そのあたりのことは,いずれ別の機会に).それだけに元日の朝の「十二月往来」は,私のツボに見事にはまりました.

2005年12月30日

新年はTVとラジオで能楽鑑賞

いよいよ2006年.新春3が日の愉しみのひとつは,TVとラジオでの能楽鑑賞です.

で集めた,地上波の全国放送の情報をザッとまとめておきます.

新春能狂言

ETV,7:00-8:00

1月1日(日) 能「翁(おきな) 十二月往来・父尉・延命冠者」金春流 翁:金春安明
ツレの翁:高橋忍,金春憲和
千歳:茂山正邦
三番三:大藏彌太郎
笛:杉市和
小鼓:亀井俊一
大鼓:安福建雄ほか
1月2日(月) 狂言「萩大名(はぎだいみょう)」大蔵流 シテ:茂山千作
アド:茂山千之丞,茂山忠三郎
狂言「無布施経(ふせないきょう)」和泉流 シテ:野村又三郎
アド:野村小三郎
1月3日(火) 能「春日龍神(かすがりゅうじん)」観世流 シテ:梅若万三郎
ワキ:森常好
笛:松田弘之
小鼓:幸清次郎
大鼓:柿原弘和
太鼓:観世元伯

情報を得てビックリしたのが「翁」の「十二月往来(じゅうにつきおうらい)・父尉(ちちのじょう)・延命冠者(えんめいかじゃ)」という小書き(特殊演出).

「十二月往来」は,通常の演出では1人である翁が3人も現れて,12か月の風物についてロンギ(問答)をするというものだそうです.装束も白一色のものが用いられるとか.金春流は時々上演しているようですが,TVでは滅多に見られないのではないでしょうか.

また,「父尉・延命冠者」は,古くは「翁」の中で,千歳(せんざい),翁,三番三(さんばそう.和泉流では三番叟)とともに舞われていたものです.今日,通常の演能では省略されていますが,小書きとして伝わります.翁(おそらく3人のうち1人でしょう)の役者が父尉,千歳の役者が延命冠者をそれぞれ演じる,というのを何かで読んだおぼえがあります.

新春謡曲狂言

NHK-FM,11:00-11:50

1月1日(日) 番囃子「高砂(たかさご)」喜多流 シテ:粟谷菊生
ワキ:出雲康雅
笛:一噌仙幸
小鼓:鵜澤速雄
大鼓:柿原崇志
太鼓:小寺佐七
1月2日(月) 狂言「鐘の音(かねのね)」大蔵流 シテ:善竹忠一郎
アド:善竹隆司,善竹隆平
狂言「田植(たうえ)」和泉流 シテ:野村萬
立衆:野村万蔵,小笠原匡,野村扇丞,吉住講
狂言小謡「貝尽し(かいづくし)」和泉流 謡:野村萬,野村万蔵,小笠原匡,野村扇丞
1月3日(火) 番囃子「箙(えびら)」金剛流 シテ:金剛永謹
ワキ:豊嶋三千春
笛:森田保美
小鼓:曽和尚靖
大鼓:河村大

それから山陰地方では,

新春狂言

山陰中央テレビ,1月1日(日)4:35-5:30

なるものもあるようですが,詳細は把握していません(爆).フタを開けてみてのお楽しみということで…….ほかにも放送されの地方があるのではないでしょうか.

2005年12月28日

『プロジェクトX』最終回

とーとー終わっちまったダニ,『プロジェクトX』.

これまで登場した“リーダー”たちの言葉,スタジオにも3人の“リーダー”が登場,番組に感銘を受けた視聴者の声,とどめに中島みゆき熱唱……で約2時間.例の「過剰演出」問題はじめ,番組制作めぐっていろいろあったにしちゃ,いい花道飾ったニャ.

それだけにね,せめてあーゆーことさえなけりゃって,つくづく惜しいと思うノダ,ほんと.

関聯記事

『プロジェクトX』年内終了

2005年12月21日

大仏さまを下に見るぅ~

大仏さんのPC用壁紙を,タヌキぼーやのPCに表示させた様子のスクリーン・ショット

ただ今,ワタクシのPCにゃ,奈良の大仏さんのおっきなお顔がどどーんと映ってまっせ.しかも,大仏殿の天井裏から見下ろした,今まで拝んだことのないお顔でおます.これがまたね,おだやかな,エエお顔なんですわ.

ナンノコッチャって?

TBS世界遺産』のwebに,1月15日放送「古都奈良の文化財III」のスペシャル・コンテンツが出たノダ.担当ディレクターのインタヴューと一緒に,PC用壁紙が4点,用意されてるノダ.そんなかの1点が,今言った東大寺の大仏さんナノダ.

1280 × 1024 pixelsのモニター画面いっぱいに大仏さんのお顔.エリャア迫力でんがなまんがな.さあさ皆の衆も試してみよー!!

2005年12月11日

ラジオとwebで義太夫

昨日NHK-FMの『邦楽百番』(土曜日11:00-11:50,再放送:日曜日5:00-5:50)で放送していた義太夫「假名手本忠臣蔵 早野勘平腹切の段」(太夫:竹本住大夫,三味線:野澤錦糸)を,MP3に録音し,今日にかけて繰り返し再生しました.

「早野勘平腹切の段」は,舅殺しの嫌疑がかかった勘平が腹に刀を突き通した直後,勘平の無実が証明され,臨終の際に主君仇討の連判状への血判がかなう,という「假名手本忠臣蔵」中の名場面のひとつ.中学時代に授業の一環で初めて見た文楽(人形浄瑠璃)の演目が,舅の死を扱った「二つ玉の段」であり,大学時代には文楽の松江公演で,住大夫さんと錦糸さんによる「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」の切場を見たこともあって,くしき縁を思い出しつつ耳を傾けていたところです.

この3月,大社の地方公演で6年ぶりに生の文楽を見て,人形,太夫,三味線が織りなす人形芝居の妙を改めて認識しました.以来,ラジオで義太夫の放送をチェックしながら,次なる観劇の機会を待っています.

江戸時代の大坂弁を基調に,喜怒哀楽の感情をたっぷり込め,役柄に応じて声色を使い分けつつ,人間のあらゆる葛藤を語る太夫.三味線の中でも最も低い音域を奏でる太棹の,腹の底にズシリと響く音.そうした音楽的な面だけを取り出しても,義太夫は充分な魅力をたたえています.

ただ,文楽という芝居を念頭に義太夫を聴く私としては,生きた人形が目の前にない以上,語られている言葉もひとつひとつ味わいたいものです.しかしながら,私の耳は太夫独特の節回しがスンナリ入ってくるほどには肥えていない.そこで,床本(ゆかほん)と呼ばれる義太夫の台本がweb上で手に入る作品に関しては,モニター上の床本に目を通しながらラジオを聴いています.

床本というのは,本来は太夫が舞台で使用する肉筆の本を指すようですが,文楽公演で配られるパンフレットにも「床本」と題して,上演する狂言(演目)の台本を全文掲げていますから,とりあえず床本と称しておきましょう.最近は,床本に限らず日本の古典文学のテクストを,web上で多く目にするようになり,便利になりました.今回聴いた「早野勘平腹切の段」は,豊竹咲甫大夫さんのサイトを参照しています.

それはとは、それはとは、エヽわごりよはなう。隠しても隠されぬ、天道様が明らかな。親仁殿を殺して取つたその金や、誰に遣る金ぢや。聞こえた。身貧な舅、娘を売つたその金を、中で半分くすねておいて、皆遣るまいかと思ふてコリヤ、殺して取つたのぢやなア。今といふ今迄、律儀な人ぢやと思うて、騙されたが腹が立つわい。エヽこゝな人でなし、あんまり呆れて涙さへ出ぬわいやい。なう愛しや与市兵衛殿、畜生の様な婿とは知らず、どうぞ元の侍にしてやりたいと、年寄つて夜も寝ずに、京三界を駆け歩き、珍財を投げうつて世話さしやつたも、かへつてこなたの身の仇となつたるか。飼ひ飼ふ犬に手を喰はるゝと、ようもようもこの様に、惨たらしう殺された事ぢやまで。コリヤこゝな鬼よ蛇よ、父様を返せ、親仁殿を生けて戻せやい。

勘平に夫を殺されたと信じて疑わない姑の嘆きが上の引用ですが,現代人の我々の心を直接にえぐるような言葉を連ねているわけです.今日,文楽が世界無形遺産に選ばれるまでに世界的な評価を得たのには,言葉の壁を打ち破って世界中の人々に感動をもたらす何ものかがあるからだとは思いますが,せっかく日本語を使って日々暮らしているのですから,その“特権”を生かして,言葉の面からも文楽を愉しみたい.もっとも,生の舞台を前にしながら床本に目を落とすというのは,もったいないことこの上なし.これはあくまでも,ラジオならではの義太夫鑑賞法です.

なお,文楽はすべての演目が義太夫によって進行しますが,歌舞伎にも義太夫(歌舞伎では「竹本」と言います)を伴う「義太夫狂言」と総称される演目がありますし,ほとんどの場合が人形や役者を入れない素浄瑠璃(すじょうるり)と呼ばれる形態で演じられる女義太夫も,根強い人気を誇っています.しかし私のように人形芝居の戯曲として義太夫を味わおうとする者にとっては,人形がいきいきと動くさまが目に浮かぶという点で,女義太夫よりは男の太夫による語りの方がしっくり来ますし,情景描写からすべての登場人物のセリフの語り分けまでひとりでこなす語りの迫力という点で,歌舞伎の竹本よりは文楽の義太夫に魅力を感じます.そのようなわけで,私がラジオで聴くのは主に文楽の演者による義太夫です.

2005年11月28日

サイト構築の視点で見る『新選組!!』blog(などとモッタイぶってみる)

来年の話すると,鬼に「来年フォーッ!!」とか言われそーでアレナノダけど,去年のNHK大河ドラマ『新選組!』の続篇が,年明けに放送されるノダ.その名も『新選組!! 土方歳三最期の一日』.「!」が1つ増えてまんがな.

で,ニャンとその番組連動blogができてたノダ.

とーとーNHKも番組のblog持つ御時世でっか,とか言いながらよく見ると,ココログのバナー出してはるわ.ってこたぁ,NHK的にゃこのバナー,出す必然性ないんでないかい? って思ってみたけど,各頁を一番下までスクロールすると,出てきましたわ.

このサイトは、大河ドラマ「新選組!」の続編・2006年正月時代劇「新選組!!土方歳三最期の一日」を共同制作するNHKエンタープライズによる番組ナビゲーションサイトです。

にゃるほどね,今度の続篇にゃNHKエンタープライズもかかわってんのね.あー,ビックラしたノダ.ん? いつの間に社名を「NHKエンタープライズ21」から旧名に戻したんじゃろ.

んなこたぁまあエエとして,このblog,こないだタヌぼーも「光の道」島根上映会のwebでやったのと同じで,CMS的にblogを導入してるニャ.画像で「メニュー」のナヴィゲイションを作ってるあたり,一般的なサイト風に見せてくれてはりますな.リンク先はカテゴリー別のインデックスや,個別エントリーを割り当ててるノダ.ちなみに「光の道」じゃ,同じことを画像じゃなくてテキストでやったノダ.

「光の道」との大きな違いは,エントリーのフッターに,カテゴリー名,固定リンク,トラックバックのリンクを残して,blogらしさを保ってる点.「光の道」じゃ,blogでどこまで一般的なサイトに見せかけられるかって実験台にしちゃったんでね,そこはちょっとした方向性の違いってことで.

名前に英数字を含まないカテゴリーのディレクトリー名,エントリーのファイル名が,cat0000000/post_nnnn.htmlみたいに通し番号になっちゃってるのは,ココログの元になってるblogサーヴィスのTypePadの仕様ゆえの限界ナノダ(シクシク).そのせいで,URLを見ただけじゃエントリーの内容が類推できんのがチト惜しい.カテゴリー名やエントリー名とは別に,ディレクトリー名やファイル名を指定できるよーになると,TypePad/ココログも,CMSとして鬼に金棒フォーッ!!ナノダけどニャ(フォーッ!!はもうええって?).

2005年11月25日

『鶴瓶の家族に乾杯』に登場した香川県中西部の古民家に見られる「青い模様」って?

長いエントリー名フォーッ!!

……えー,言ってみただけ(笑).レイザーラモンHGは流行語大賞もらえるんでしょか?

こちら本日バカ忙しい1日になってますけど,世間じゃ,

  • ココログに無料の新コース「フリー」登場
  • 京都南座に「鴈治郎改め坂田藤十郎」のまねき看板お目見え
  • 歌舞伎が世界無形遺産に
  • 山下毅雄さん(作曲家)死去
  • 「稲■メンバー」「旧■本派の滝■元会計責任者」「姉■建築士」に続いて報道各社が用いた「■泉狂言師」なるギコチない呼称

と,にゅーすのネタが多くて困るノダ(別に困らんでもええねん).そんな中,今日のネタは…….

番組予告で見かけたあるモノが気になってたNHK『鶴瓶の家族に乾杯』.香川県綾南町を,鶴瓶師匠とゲストの麻木久仁子さんが二手に分かれて旅する後篇ナノダけど,そのうち麻木さんが,町のいくつもの古民家の中二階に「青い模様」が入ってるのをフシギに思って,地元の人に訊ねてたノダ.

たぶん土壁を黒く塗ったんじゃないかって思われる,外観上は中二階を持つ(実際の内部は1階建てかも)農家.中二階部分の四隅に群青色の板状の装飾物が取りつけてあったり,窓の周りを青で囲ってたり,桁の部分を青く帯状に塗ってたり…….ところどころには,何やら白く描いてたり,紋様を浮き立たせたりもしてるノダ.

こーした「青い模様」のある古民家,タヌぼーも5年前に初めて四国行ったとき,香川県の丸亀から高松へ移動する列車の車窓からたくさん見かけたノダ.あの青いのはほかじゃ見たことないノダ,ナンの意味があるんだろ? ってずっ~と気になってたノダ.それで今夜の『家族に乾杯』に注目したワケでござい.

麻木さん,地元の人たち(ニャンと明治期に活躍した反骨のジャーナリスト・宮武外骨の子孫まで登場)に訊いてたけど,地元じゃあまりに当たり前のモノらしくて,これといった収穫なし.スタジオ収録部分になって,香川県立歴史博物館からの回答として,

  • 「青い模様」は香川県中西部の民家に見られる
  • 火事よけのまじないではないか
  • 波の模様が入ったものが多い

って解説が入ったノダ.てなワケで今夜もメモメモ.

でも,もーちょいと詳しいこと知りたいノダ.「青い模様」の形態や素材は一様じゃないみたいだから,それぞれどーゆー由来があるんだろ? そもそも「青い模様」を指す,決まった名称ってないのかニャ? それがわかりゃ調べようもあるノダけど.

2005年11月14日

TVで能楽鑑賞

昨日のラジオに続いて,今日はTVでの能楽鑑賞の話です.

おとといの午後は,ETVで,観世流の能「定家(ていか)」(シテ:浅見真州)を見ていました.放送時間は2時間.能楽研究者による10分余の解説に続いて,時間までたっぷり演能が放送されました.

近年ETVでは,2か月に1回程度,土曜日の午後に1時間半から2時間,能楽の舞台の模様を見ることができますが,私が小・中学生の時分,1980年代から1990年代初めにかけては,祝日の午前中に1時間程度放送されるのが常でした.放送の日数は明らかに今の方が少ないわけですが,1回あたりの放送時間が延びたことで,「定家」のように上演時間が2時間近くに達する曲も,ノー・カットで愉しめるようになったのではないかと思います.しかも,時間に余裕があれば演者のインタヴューや,一調・一管といった短いプログラムも入ることがありますから,ちょっとしたお得感も得られます.

正月3が日には,やはりETVで『新春能狂言』の放送が毎日あります.これは今でも1時間の番組で,放送時間の都合上,前シテが中入して,後シテが出るまでをつなぐ間狂言(あいきょうげん)が,しばしば尊い犠牲となります(爆).そうは言いながら,私にとってはNHK-FMの『新春謡曲狂言』とともに,三が日の大きな愉しみです.

さて,家族に謡曲を習う者がいるわけでもなく,能楽とはまるで縁のない家庭に育った私にとって,TVは能楽との数少ない接点でした.

かつて能楽番組を放送した祝日の午前中という時間帯は,(今でもそうですが)平日であれば学校教育番組の時間です.しかし,学校ではチャンネル権を先生に独占されているため,“ノッポさん”とか“クラさん”とか“チョーさん”が出てくる番組を,自由に見ることはかないません.その点休日は,朝から好きな番組を見られるチャンスということで,9時ごろETVにチャンネルを合わせるわけです.

ところが,画面に映るのは“ノッポさん”でも“クラさん”でも“チョーさん”でもなく,大きな松が描かれた板をバックに,仮面をつけた着物の人たちが現れて何かしています.仮面の人たちの後ろでは,ヨーとかホーとか言いながら,丸い板のようなものを叩く人が約2名.舞台の脇には黒い服を着た何人ものオッサンたちが,低い声で耳慣れないメロディーを歌っています.歌っている文句が字幕に映し出されているものの,意味がサッパリわからない.

「ニャ~ンダ,ノッポさんも休みなのか」

能の映像を初めて見たときの印象は,実はこんな程度のものでした.この世に能というものがあることは,小学校に入るか入らないかといった時期に早くも,我が家にある日本語辞典の口絵で見て知っていましたが,“ノッポさん”たちを見られなかった怨みが相当強かったのか(笑),能に興味を持つまでには至りませんでした.

そんな私も,やがては祝日の能楽番組を心待ちにする風変わりな小学生へと化けていくことになるのですが,それは本との出会いを抜きに語ることはできせん.後日改めての話題としましょう.

(「本から始める能楽鑑賞[仮題]」につづく)

2005年11月13日

ラジオで能楽鑑賞

日曜日の朝は,NHK-FMの『能楽鑑賞』(7:15-8:00)で眼を醒まします.

現在,地上波の全国放送で定時に視聴できる能楽関係の番組は,おそらく『能楽鑑賞』だけかと思います.能楽公演の少ない地に住む者にとっては,日ごろ能楽に親しむ貴重な機会です.

主にシテ方五流の素謡(すうたい),すなわち能の謡曲部分を毎回1,2番,放送のために収録して聞かせてくれます.囃子もなく,勿論映像もない代わりに,謡の節回しや言葉にじっくり耳を傾けることができます.謡を習う素人のお弟子さんのうちには,お手本として聴く人も多いかも知れません.寝ぼけ眼でウツラウツラしながら聴くのもいいでしょう(笑).かく言う私もそれを実践するひとりなのですが(笑),時には手もとの謡本『観世流謡曲百番集』(能楽書林,1951)に書かれた詞章を目で追いつつ愉しみます.

また2か月に1回程度の割合で,狂言も聴くことができます.時には,ワキ方の謡や舞台の録音,亡くなった名人たちの藝が放送されることもあります.

今朝は観世流の謡曲「紅葉狩(もみじがり)」(シテ:山本順之)を聴きました.能・狂言には季節の定まった曲が多くありますから,それを反映して,放送でも折々にふさわしい選曲がなされています.

正月3が日には,同じくNHK-FMで『新春謡曲狂言』と題する特別番組が毎日放送されます.主に取り上げられるのは,脇能,脇狂言と呼ばれる祝言性の高い曲.この番組での謡曲は,基本的に素謡ではなく,囃子を伴う番囃子ですから,新春らしい晴れがましさが高まります.

(「TVで能楽鑑賞」につづく)

2005年10月27日

ブジオ

NHKTV見てることが多い木曜の夜8時だけど,今日はアンコール放送なんで,今夜は今月から始まったTBS系ラジオの『ブジオ』聴いたノダ.

平日毎日やってる番組で,毎週木曜日は眞鍋かをり“女王様”と新人アナウンサーの新井麻希さん(キャラクター強烈でっせ)の担当.ねーちゃん2人がいろいろ笑わせてくれとったノダ.

番組名は「ブログ」+「ラジオ」に由来するノダそーで,公式blogに集まるコメントやトラックバックも,リスナーの投稿って扱いになってるみたいナノダ.

リスナーにとっては音声だけで記録されるモノだった投稿が,リアル・タイムで文字に記録されて.そのまま引き続き公開されるってのは,webならではの眺めだニャ.しかもそれが番組サイト内にとどまらなくて,トラックバックで無数のblogに及ぶ可能性も持ってる.番組を通じて作られるコミュニティーの形が,blogによって誰の目にもクリアに見えて,広がりのあるモノになりそーな気がするノダ.blogと連動したラジオ番組の作り方ってのは,これからひとつのモデルとして広まってくんだろニャ.

そうそう,この番組って,電波に乗った放送とは別に,Podcasting配信の短いコンテンツもあるノダニャ.iTunesでダウンロードしたノダ(番組blogからものMP3ファイルのダウンロードが可能).Podcastingってのはストリーミングと違って,手軽に音声をファイルに残せるから,繰り返し聴くのに便利ナノダ.それにしても,日本ではサーヴィスが始まって間もないってのに,Podcastingの日本語コンテンツって数え切れんほどあるニャ.ストリーミングに変わる音声・動画のネット配信方式になってくんだろかニャ? そーなって欲しいけどね.

2005年10月13日

『プロジェクトX』年内終了

プロジェクトX』,NHKにしちゃ中途半端な時期の番組終了でんな(asahi.com).

「過剰演出」の一件やらナンやらあったとは言っても,終了はザンネンナノダ.あくまで「プロジェクト」のメンバーの視点で描かれる番組だから,『プロジェクトX』見ただけで戦後史の学んだ気になるのは危険ナノダけど,戦後日本のライフ・スタイルを作ったプロダクトや大きな事件にかかわった,有名・無名の当事者たちの興味深い証言が聴ける貴重な番組だけに,ナンとも惜しいことナノダ.

ちなみに,タヌぼーにとって一番印象的だった回は,番組最初期のダイニング・キッチンの話.従来は家の隅に追いやられてた台所を,住宅設計の中心に据えるってゆー,日本住宅史上のエポック・メイキングね.修士論文のテーマとは関係なかったけど,建築史やってただけに,この手の話題が扱われるのはうれしかったノダ.ともに放送当時すでに故人だったけど,公団課長の尚明(しょう・あきら)とか,建築家の濱口ミホとか,論文の史料で見かけた名前もあって,「出た~」とか叫んでたっけ(笑).

2005年10月 2日

8時だョ!全員集合

このところチョイといそがしーことになってて,新聞もロクに読めてないノダけど,TBS特別番組の「8時だョ!全員集合」のコーナーはさすがに見て,幼少のころ(今でも幼少でっか?)を思い出したノダ.

「8時だョ!全員集合」が終わって20年になるけど,ウチじゃ年に何度かは「全員集合」が話題になるノダ.教育上どーのこーのとも言われた番組らしいけど,ウチじゃ家族そろって見てたノダ.家族みんなで見て楽しめる番組って,あのころはたくさんあったニャ.

覚えてるネタもいっぱいあるノダ.「オイッス!」に始まって,カラスの歌,「ちょっとだけよ」,「後半いってみよー」,ヒゲダンス,合唱団,エンディングの「ババンババンバンバン……歯磨けよ」…….

母ちゃんコントの「母ちゃんまたいだ~(by 仲本)」は,晴れて石ちゃん語の仲間入りをしました(笑).モチロン帰宅の挨拶ナノダ.のちに短縮されて,ただの「だ」に成り果てましてござい.言葉は変化するモノなのであーる(by 金田貫俵助博士).

「全員集合」ネタで特に思い出深~いのが,剣道コントの素振りの掛け声「突いて,突いて,押して,押して,払って,払って,最後は斬る」.ちょっとマニアックかニャ? これ,とってもノリがよくって,ガッコで友達と再現して遊んだモノだったノダ.今でも再現可能(笑).でも,ひとりでやるにゃチトさみしいカモ.同志4,5人は欲しいノダ.モノ好きはタヌキぼーやまで申し出るよーに(ヲイ).

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2005年9月13日

京都のミステリー・ドラマ

ミステリーもののドラマって,基本的にゃキョーミないノダけど,テレビ朝日系列で夜8時に放送してる,テレビ朝日+東映制作の京都を舞台にした作品だけはよく見てるノダ.シリーズ化したものだと,『新・京都迷宮案内』『おみやさん』『京都地検の女』『新・科捜研の女』とかナノダ.

京都市内でのロケイション撮影が多いんで,行ったことあるとこや,いつか行ってみたいとこがよく映るワケよ.タヌぼーは,「地元以外のどっかに住むなら京都がええニャ.1300年の歴史がフクザツに入り組んだ街を深~く知るにゃ,1度は暮らしてみないとニャ」って日ごろ思ってるから,それだけでも~タマランノダ.作品自体も,シリアスな部分とコミカルな部分がほどよく混ざってる傾向があって,くつろいで見てられるノダ.ま,京都が舞台のワリにゃ,京都弁あやつる登場人物がずいぶん少ないけどさ.

最初に見たこの枠のドラマは『京都始末屋事件ファイル』(1999).タヌぼーは大学院の1年目,史料調査で出かけた東京の宿で,「山陰じゃ見られない系列のTV番組見てみよっと」ってことで,テレビ朝日にチャネル合わせたら,田中美里さんたち何やら活躍っちゅーか暗躍っちゅーか,してるじゃござーませんか.実はその,田中美里さん目当てでそのまま見てたって面がなきにしもあらずなんだけど(笑),京都を舞台に全国放送の連続ドラマってのが,夜8時らしくなくってオモロいニャって思って,……で,今日に至ると.

今,島根・鳥取両県じゃ,『新・京都迷宮案内』第1シリーズ(2003)やっててるノダ.今日の放送分じゃ,主人公の新聞記者(橋爪功)が,三条通りの高瀬川沿いにある安藤忠雄設計の《TIME'S》で,待ち合わせた男をオレオレ詐欺の犯人と誤解して,川の中でつかみ合いになってたニャ.高瀬川って水かさが10cmちょいしかないから,水しぶきがピショピショで,つかみ合いったってカワイイのなんの(笑).しかもそのあと,連れ立って銭湯に行くんだものニャ.こんな流れがええノダニャ.

今日これをネタにしたのは,《TIME'S》の登場記念ナノダ.タヌぼーの学生生活の方向を決めた建築のひとつナノダよ.明日にでも《TIME'S》のネタやっちゃおっかニャ.