2008年1月 2日

エットレ・ソットサスさん死去

2000年に丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で開催された「建築からグラフィックまで エットレ・ソットサスと仲間たちの軌跡 1980/1999」に行きました.木,石,ガラス,プラスティック……あらゆる素材が,ときにはひとつの色に包まれ,ときには素材そのままの色で,面として切り取られる.それらをさまざまに組み合わせることで生まれた建築空間やプロダクト.大胆にして鮮烈でした.試しに,Googleで「Ettore Sottsass」を画像検索してみるだけでも,素材と色とかたちのマジックの一端がわかると思います.

巨匠エットレ・ソットサス (20世紀の巨匠たち)
アンドレア ブランジ ミルコ カルボーニ 横山 正
鹿島出版会 (2000/04)
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2007年12月10日

『からすのパンやさん』

昨日のNHK『つながるテレビ@ヒューマン』で,

今週の「ハヤミミ」は、絵本に出てくるおかし。絵本の中のあのお菓子が実際に食べられるという、夢のような話題です。

絵本大好き!(By島津有理子)」(つながるブログ@ヒューマン)

なんてのをやってて,『ぐりとぐら』とか『からすのパンやさん』に出てくるパンやお菓子の実写版(笑)が出てきたワケなのよ.

番組の中でも紹介されてた『からすのパンやさん』で何十種類ものパンがズラリと並ぶの見開き2頁.うわ〜,こりゃまたなつかしいノダ.じどうしゃパン,テレビパン,うさぎパン,パンダパン,とんかちパン,のみパン……そんなゆかいなパンばかりでさ,ワテもほんまもんのぼーや時分にゃ,見ててわくわくしたノダ.

そこで考えたノダ.タヌぼーもパンを作るなら.あたしゃやっぱり「タヌキぼーやパン」ナノダ(笑).まずこれでしょ,やっぱ.カワイイことまちがいなし(自薦).そうそう,もいっちょ「殿町オトノマチ」から「オトノサマパン」もイケるカモ.パン焼く設備ある人,どなたか作ってみてちょ〜.

からすのパンやさん
からすのパンやさん
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加古 里子
偕成社 (1973/09)
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2007年12月 9日

「石見銀山展」図録入手

あわててたワケですが↓

図録の写真

そーなのよ,発見しましたんですわ.おととい大根島に行く前に立ち寄った殿町の今井書店で.バンザ〜イ.

必要かつ我が身の面目のため(ヲイ)迷わず買いました,ハイ.

そのときにゃ,あと1冊店頭にありましたんで,あわせてお知らせしますです(誰に?).

2007年12月 3日

「輝きふたたび 石見銀山展」の図録を買うの忘れてた

9月に終了したこの展覧会の図録,不覚にも買い忘れて,気がつけば古代出雲歴史博物館のミュージアム・ショップでは完売,出雲市内の書店の店頭からも消えてました(グスン).

どっかの書店で見つけたという目撃情報ありましたら,↓まで教えてやって下さい(ペコリ).

2007年10月27日

島根大学図書館蔵書リユース市の収穫

071027_2210~01.jpg

昨日の話なんですがね,予告通り「第3回島根大学図書館蔵書リユース市」に行ってきたですだ.大学の近くで仕事があったんで,その前にちょこっと.

仕事で一緒になるO洲の若旦那(ワタクシが命名したわけじゃないよ)が先に着いてて,個人的にオイシイ本の大半まで先を越されました(グスン).杉浦康平+鈴木一誌のブック・デザインによる『セリーヌ全集』(国書刊行会,1978-)に,JTB発行時代末期の『旅』(2003ごろ)のバックナンバーに,小学館の『日本語大辞典』に…….赤の他人ならいざ知らず,思わぬトコに伏兵はいるもんで.

結局,ワタクシの収穫は2冊.まず,400pp.フルカラーの文字組で見せる年表,松岡正剛監修『情報の歴史』(NTT出版,1990).ブック・デザインは杉浦の系譜に連なる戸田ツトム.ザンネンながらカヴァーを欠いてますが.

もう1冊は,小田橋弘之編著『君が代は微風(そよかぜ)にのって』(晩聲舎,1983)こちらのブック・デザインは杉浦康平+鈴木一誌.雑誌『噂の眞相』で杉浦が手がけた黄色表紙を連想させる色遣い.見返し,扉も黄色の紙,そこに赤のインクで刷ってあります.

カウンターじゃ,たくさん本を買って自分で持ち帰れない人のために,着払いでの郵送の対応もしてましたニャ.なかなか備えよろしおす.

それにしてもいろんな人に会うもんで,O洲の若旦那が誘った佐陀神社の近くの木工職人に,現在大学院生の不昧流茶人が初対面で意気投合して,大山山麓野点計画が動き出すわ,大学非常勤講師の姐御(誰?)にゃ,いきなり「ありがとう」って言われて,ナニゴトかと思うたら,タヌキにゅーすでリユース市を知ったとの仰せこれあり(実は意外と読まれてる? タヌキにゅーす).

2007年10月22日

図書館蔵書のリサイクル

読書の秋ってワケでも……ないこたぁないのでしょう,島根大学附属図書館本館の「第3回島根大学図書館蔵書リユース市」と,出雲市立出雲中央図書館の「本のリサイクル市」の情報が入ってきました.

第3回島根大学図書館蔵書リユース市

日時
2007年10月26日(金)10:00-17:00
2007年10月27日(土)10:00-17:00
2007年10月28日(日)10:00-13:00
場所
島根大学大学会館 3階 大集会室(島根県松江市西川津町1060)
詳細情報
http://lisa.shimane-u.ac.jp/new/new.asp?disp=2&id=309

廃棄処分される蔵書を手ごろな価格で買えるチャンス.しょーじきなところ,図書館の蔵書の廃棄処分ってのは,蓄積された情報の切り崩しとも新陳代謝ともつかなくて,あまり感心しないのですが,話としてはオイシイと思ってしまうのは隠しきれません,ハイ.このリユース市には一度も行ったことはないのですが,期間中に大学の近くまで仕事で出かけるんで,寄ってみましょかね.


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出雲中央図書館創立60周年図書館フェスタの「本のリサイクル市」

日時
2007年11月03日(土)12:30-17:00
場所
出雲市立出雲中央図書館 玄関前(島根県出雲市大津町1134)
詳細情報
http://izumolib.icv.ne.jp/toshoseisakuka/sub_img/07fesuta/fesutatop.html

こちらは「保存期限の過ぎた本や雑誌」を無償で譲ってくれます.家から自転車で行けるんで,ほぼ毎回出かけてます.仕事柄,デザインが気になる雑誌を持って帰ることが多いです.早いモン勝ちの世界(汗).


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2007年10月20日

島根県立大短大部の情報誌『のんびり雲』創刊

読みものが中心の定期刊行物のデザインのお仕事お待ちしています,石川陽春です(営業).

島根県立大学短期大学部総合文化学科の文化情報誌『のんびり雲』の創刊号が出たとのこと.

去年刊行された創刊準備号を,同大学の小泉凡さんから1冊いただいて持っていますが,なかなかよくできていて感心したのです.取材,執筆,編輯,レイアウトのほとんどを教員と学生で手がけたそうです.映画『白い船』の舞台となった海辺の小学校や,松江の醤油屋に,学生が出かけては日常の営みを丁寧に書き記し,誌面のレイアウトにも勉強の成果が現れて,読みやすく目にも楽しい.出だしとしては上出来だと思ったものでした.

以下のリンク先に,創刊準備号のPDFファイルがあります.

手応えのある第一歩を踏み出していたものですから,創刊号のスタッフはさぞかし大変だったろうと思いますが(笑),どんな出来映えになっているか,書店での出会いに期待しましょう.

2007年10月 7日

『MACPOWER』休刊と『水戸黄門』

図書館で毎月借りて読んでたMacな雑誌『MACPOWER』が,発売中の10月号で「休刊」ナノダとか.編集後記が休刊告知に替わってたノダけど,その前に予告もなかったから,ちとビックリ.

でも,唐突ではあっても意外な感じはしなかったノダ.2年近い前だったかニャ,いかにも「アスキーから出てます」って顔のPC雑誌から,クリエイター向けのライフスタイル雑誌みたいな中身にガラッと変わっちゃったのね.PC雑誌あんまり読まないタヌぼーにゃ,今の路線の『MACPOWER』は「唯一毎月読みたいと思うMacな雑誌」だったワケだけど,昔からの読者は,きっとそーじゃなかったんだろニャってのは,ワリと容易に想像がつくノダ.

近年のナショナル劇場『水戸黄門』みたいなモンですわ.4代目黄門に石坂浩二を迎えて,それまで30年かけて「水戸黄門と言えばこの時代劇しか思い浮かばないっ」てくらいに築き上げた定番スタイルをリセットしたものの,結局2シリーズの短命に終わって,ナショナル劇場でおなじみの里見浩太朗に交替してもとの路線に戻しちゃった,アレですわ.あたしゃ石坂黄門って大好きだったんで(書き出すと長くなるんで,今日のとこはやめとく),最初からナショナル劇場とは関係なく,市川崑(石坂黄門のタイトルバックを担当)監督作品の東宝映画でやってたらニャって,今でも思うとります,ハイ.

2007年10月 4日

『日本のロゴ:企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷』

本の写真

ひと月ちょっと前のことですが,『日本のロゴ:企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷』(成美堂出版)という本を衝動買いしてしまいました.ま,税別1,300円の衝動買いですが(笑).

書名の通り,日本でおなじみのロゴタイプやシンボルマークを,有名企業(外資系を含む)のものを中心に数百例(よー数えまへん)取り上げて,それぞれの由来や,色・かたちなどに込められた意味が解説されています.専門家よりは一般向けの内容で,A5判約200頁フルカラーに1頁あたり1,2社ずつ,テンポよく紹介してあります.これで1,3000円というのは,なかなかオトク.

例えばSoftBankのロゴタイプの左にある黄色の「=」が何を象徴しているだとか,みたいな「言われてみて初めて知った」話とか,ある会社のロゴタイプに含まれるこのストライプは,ひとつひとつが企業理念を表現している,みたいな「んなの知らんガナ」とついツッコミたくなる説明(当の企業やデザイナーにしてみりゃ,きっと大マジメな問題ですが)とか,そごうの紋が,呉服店を前身とする百貨店らしい由来を持っているとか…….

いつもはなんとな〜く空気のように感じている身の回りのロゴタイプやシンボル・マークを,じっくり観察してみたくなる,そんなきっかけを与えてくれそうな本です.

ただ,それぞれのロゴタイプやシンボル・マークの制定年がわかるものは,企業データやデザイナーの名前の欄に併記してあるとよかったのですがね(解説文中に出てくる場合はありますが,見つけにくい).

日本のロゴ―企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷
成美堂出版編集部
成美堂出版 (2007/08)
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2007年8月31日

『MACPOWER』9月号をマネてiTunesのプレイリストを作ってみたノダ

MACPOWER』9月号の特輯「CREATORS' PLAYLISTS」で,クリエイターと呼ばれる人たち24人が,iTunes Storeで購入できる楽曲でプレイリストを作ってるんで,タヌキぼーやもマネしてみたノダ.

テーマは「タヌキぼーや,2007年の夏をこれで乗り切る」.

プレイリストの画像

ハイ,ヒジョーにハッキリと傾向が出ましたね(笑).しかもエレクトロニカとピアノ多重録音にどっぷり浸かった夏.とは言ってもiTunes Storeにない曲に手ェ広げると,また違う選曲,違った顔ぶれになるノダけどニャ.

それでですな,iTunes StoreのiMixに,このプレイリストを載せちゃったノダ.iTunesを起動して,試聴しちゃってちょ.

iMixのジャケットの画像

2007年8月28日

『dictionary』定期購読

島根県内では手に入らない(らしい)老舗のフリー・ペイパー『dictionary』の年間定期購読を申し込みましてニャ,その初回分が今日届いたノダ.

包みを受け取ったところ,フリー・ペイパー1冊のわりには重いし,いろんなものが入っているよーな……と思いつつ開封したらニャンと,

最新号にバックナンバー3冊の写真

バックナンバー3冊のオマケつきじゃござんせんか.

バックナンバーの発行年は,それぞれ1991年,1998年,2006年.写真の通り,判型もデザインもゼンゼン違うノダ.

『dictionary』の記事自体は,前号からwebでJPEG画像の状態で読めるよーになってるノダけど,この思わぬプレゼントを手にとっちゃ,あーた,定期購読を選んで正解ってトコですわニャー.

2007年8月13日

『歴史学通信』Vol. 31届く

大学院までお世話になった島根大学歴史部屋(大相撲かいな)の学生が編輯・発行する雑誌『歴史学通信』が今年も届きました.

その写真

ここ数年現れていた学術雑誌指向が,ついにここまでになったか,という第一印象です.修士論文の掲載や授業の受講報告に加え,今回は学会報告用のレジュメや留学先からの報告,先生方を巻き込んで「学問をするということはどの様な意味を持つのか」というテーマでの寄稿(授業料を払う以上,学生は先生方を大いに活用するべきです[笑])を載せるなどといった,実に意欲的な誌面になっています.

ワタクシが10年前『歴史学通信』の編輯にかかわったときも,当時文科系の学術分野でも普及のきざしが見えていたインターネットを巻き込みつつ,学術雑誌を指向したものでしたが,プロトタイプの域を出るには至らなかった(ただ,今日にも通用する誌面づくりのアイディアは盛り込んでいたという自負はあります).しかし昨今は,研究室で今どのようなことが行われているか,その多様な面が多くの学生・教員の声を通じて現れるようになった.かつての関係者として,悦ばしく思います.

ただ,原文縦書きの論文を横組みで掲載する場合,漢数字が読みにくくなりますから,原文通り縦組みにして巻末から頁を始めるか(縦組みと横組みが混在する雑誌ではよく見られます),横組みにするのであれば,固有名詞や史料引用以外の漢数字を半角英数字に改めた方がよいでしょう.これはグラフィック・デザイナーの立場からの助言でございます,ハイ.

それから,松江市内2店の古書店を訪ねて店主にインタヴューした短い記事.目のつけどころがいいですね.こういう店でなければなかなか出会えない本や資料も多いはずですから,学生が古書店に通うきっかけになれば何よりのことです.

2007年8月12日

『つくる図書館をつくる:伊東豊雄と多摩美術大学の実験』を買ってくる

いずもる」の仕事でお世話になったita&co(愛称はイタコ)の長谷川直子さんが編輯に参加した『つくる図書館をつくる:伊東豊雄と多摩美術大学の実験』(鈴木昭+港千尋+多摩美術大学図書館ブックプロジェクト=編,鹿島出版会,2007)を,やっと手に入れました(買いましたよ〜←私信).

その本の写真

注文した書店にはひと月以上前に届いていたのですが(ヲイ),その書店というのが,島根三大暑がり+自動車で行くと乗り物酔いする+そもそも家中誰も自動車免許持ってないタヌキぼーやにとっては,この季節行きにくい場所にあるため,今ごろになって意を決した次第(爆).さすがにひと月以上取りに行かないのもどーかと思って(汗).

先日Podcastの話題として紹介した《多摩美術大学八王子図書館》のコンセプト・ブックとでも言いましょうか.建築書専門の出版社から出た本ですから,ハードとしての図書館の話もみっちりやっているはずなんですが,それに負けない勢いでソフトの話も濃厚なことになっている気配.

伊東豊雄建築設計事務所のスタッフによるカヴァーのイラストレイションは,図書館内部のスケッチです.でもよく見ると,描かれているのは「ペーパーハンガー」「見える閉架」といったフシギな名前がつけられたモノや空間ばかり.まるで「夢の図書館」のようですが,これを実際に建てて開館しちゃったというわけだから,頭の中は「?」でいっぱい,ポケットは虹でいっぱい(再生YMO??)……ただいまNHK-FM「小山田圭吾の中目黒ラジオ」聴きながら書いてます(意味不明).

というわけで,これから読みます(宣言).

つくる図書館をつくる―伊東豊雄と多摩美術大学の実験
鈴木 明 港 千尋 多摩美術大学図書館ブックプロジェクト
鹿島出版会 (2007/07)
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2006年7月 4日

『+DESIGNING』01の愉快な表紙

毎日コミュニケーションズのムック『+DESIGNING』01は,まるごと1冊「文字。」の特輯だってんで,もともと文字の世界からデザインに足突っ込んだタヌぼーとしちゃ見逃せないってワケで,早速買ってきたノダ.中身はまだパラパラめくったくらいナノダけど,まずは表紙がとっても楽しいんで,それだけでも紹介しちゃうノダ.

+DESIGNING Vol.1
+DESIGNING Vol.1
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毎日コミュニケーションズ (2006/06)

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2006年1月28日

出雲市図書館まつりへ行く

出雲市図書館まつり主会場の写真

おととい情報のっけた出雲市図書館まつりに行ったノダ.

まずはパルメイト出雲1階ロビーでの古本市がさ,「この本をこんな値段で買っちゃっていいんですかい? ダンナ(誰)」てくらいのお手ごろ価格で.文庫判が1冊10円,単行本も1冊30円から100円だったノダ.

本日のお買いもの↓

  • 谷崎潤一郎『新々訳源氏物語』単行本,全10巻+別巻(ただし巻七を欠く)
  • NHK取材班『シルクロード』全6巻(NHK特集の書籍化)
  • 『江戸東京博物館総合案内』
  • 『戦後日本を駆け抜けた異色の前衛 勅使川原蒼風』展覧会カタログ,全2巻
  • 宮脇俊三の文庫本5冊

これほど買って1,000円札出しておつりがもらえたノダ.こんな機会めったにないノダ.さて,いつ読もっか(爆).

主会場の4階ホールは,図書館5館と文化団体のブースと講演会場がひしめきあって,老若男女で大にぎわい――あ,写真は“小にぎわい”の時間帯に撮ったんで,ちとさみしそーに見えちゃうノダけど(笑).さてさて,タヌキぼーやは昔とったキネヅカで,歴史方面のブースに足が向いたノダ.明治初年にアイルランドに私費留学したあと大津町で私塾を開いた勝部其楽(きらく)とか,大社の古文書を読む会とか,出雲の阿国とかね.

海辺の多伎図書館は,絵図のおっきなプリント出してたノダ.

まずは広島大学附属図書館所蔵「中国五県土地・租税資料文庫」から,明治初年の地租改正のときに作られた多伎地区5ヶ村の絵図.土地に課税する制度を始めたときの絵図なんで,土地の区画と通し番号がこまか~く書いてあるノダ.「中国五県土地・租税資料文庫」の絵図は,高精細ディジタル画像化したものの一部を,島根大学附属図書館の「絵図の世界展」で去年見たノダけど,多伎図書館じゃ,その多伎地区版が見られるらしいノダ(会場で配付のパンフレットによる).一度行ってみなくちゃ.小田駅から200mちょいみたいだし.

もーひとつは出雲国全体の絵図.うち1点は,『出雲国風土記』が書かれたころの出雲国を描いたモノナノダけど,絵図に記されたところによると,『風土記』に記された天平5年(733)の出雲国の様子を,寛政11年(1799)に尾張名古屋藩主が描かせた絵図を,大正12年(1923)に誰かが書き写して,それをまた昭和14年(1939)に大津村(現・出雲市大津町)の人が書き写したっちゅー,ヤヤコシイことこの上ないシロモノ(笑)ナノダ.今の宍道湖にゃ,島は嫁が島ひとつしかないけど,この絵図にゃ,宍道湖から日本海に注ぐ今の佐陀川の入口あたりに,「出島」ってのが描いてあるノダ.こんな島,聞いたことないぞよ.『風土記』にゃ載ってるのかニャ? うーむ,『風土記』くらい読まなきゃニャ.

ウチから一番近い市立図書情報センターの展示は「昭和を振り返って」.関聯書のほか,同じ場所の異なる年代の写真,歴代市旗,歌謡曲のレコード,前身館の蔵書印を押した本,各年代の雑誌やらなんやら,小さなブースにいろいろ見ものがあったノダ.

戦時中の『週刊朝日』なんてビックラこいたニャ.B4判なんだもの.今どきのちょいとこじゃれたfree paperみたいナノダ.表紙にゃ切手貼る位置が指定してあって,“兵隊さんの慰問品として贈ることができます”みたいなことが書いてあるのは時代でんな.

昭和24年(1949),29年(1954),39年(1964)の島根県の電話帳なんてのも出てたぞよ.頁数は15年間で約100頁から約300頁にう~んと増えてるけど,どれもB5判で2段組.昭和39年になっても多くの市町村じゃ,電話番号が市内局番なしの1桁,2桁,3桁で済んじゃってるノダ.その後いかに電話が普及したかってことだよね.今じゃひとり1台携帯電話の世の中だもの.

そんなこんなで,いや~,タマランかったノダ.

2006年1月26日

出雲市図書館まつり:図書館は宝箱

やむにやまれず進められたという感の強い「平成の大合併」でしたが,こういう話題に接すると,合併してよかったこともたまにはあると思えてきます.

合併前の旧市町から引き継がれた図書館や,そこを拠点に活動する文化団体などが一堂に会して,子どもからお年寄りまで楽しめそうなことを,何やらいろいろやる模様です.

島根大学附属図書館所蔵の国絵図も展示されるとか.ということは,昨秋の「絵図の世界」展(タヌキにゅーす)の展示品の一部を,再び見られるのかも知れませんね.

日時
1月28日(土)10:00-17:00
場所
パルメイト出雲(JR出雲市駅北口徒歩1分)
内容
古本市(10:00-13:00)
今市小2年「図書館たんけんお宝はっけん」(10:00-10:15)
其楽会(きらくかい)講演会(10:15-10:45)
落語絵本の読み聞かせ(10:45-11:15)
昔なつかし紙芝居屋さん(11:15-12:00)
絵本作家野坂勇作さん講演会(13:30-15:30)
図書情報センター「昭和を振り返って」
佐田図書館「郷土須佐 探訪」
大社図書館「出雲阿国と大社」
平田図書館「おり紙と絵本の世界」
海辺の多伎図書館「絵図展(写真版)」
絵本作家ワイルズ一美さん原画展
島根大学附属図書館提供「出雲国絵図の世界」
古文書を読む会「古文書から知る出雲平野の開発」
漢詩を楽しむ会「漢詩展」
其楽会「其楽会の歩み:郷土の偉人を知ろう!」
しおり作り教室
本の病院:こわれた本、直します
折り紙教室
問い合わせ先
出雲市立図書情報センター
電話:0853-21-0487

2006年1月24日

雁木

NHKのお昼のニュースに続いて目に入った『生中継ふるさと一番!』ってTV番組で,新潟県上越市から雁木のある街並みを紹介してたノダ.

軒先を道路に張り出した木造の商家が何軒も何軒も並んで,アーケード状の歩道になってるノダ.雪深い町を歩きやすくするための工夫でんな.厳しい雪国の暮らしが生みだした知恵の結晶であると同時に,趣深い景観でもあーる.木造のアーケードだなんて,ステキナノダ.

上越ってことでピーンときて,『北越雪譜』に雁木について書いてないか探してみたら……あったぞよ.『北越雪譜』を「刪定」した山東京山(京山人百樹)が越後を訪ねたときの感想ってことで載ってたノダ.たのしかったみたいよ.

江戸の町にいふ店下(たなした)を越後に雁木(がんぎ)又は庇(ひさし)といふ、雁木の下広くして小荷駄(こにだ)をも率(ひく)べきほどなり、これは雪中にこの庇下を往来(ゆきゝ)の為なり。余越後より江戸へ皈(かえ)る時高田の城下を通(とほり)しが、こゝは北越第一の市会(しくわい)なり。商工軒をならべ百物備(そなはら)ざることなし。両側一里余庇下つゞきたるその中を往(ゆく)こと、甚(はなはだ)意快なりき。

鈴木牧之『北越雪譜』二編巻之一「家内の氷柱」(岩波文庫版)

ちなみに雁木って,広島じゃ太田川の船着場を指すんだって.最近は水上タクシーの発着に使ってるって話題になってるノダ.ところ変われば名は変わらねども品変わるってとこかいな.

2006年1月15日

『20世紀デザインヒストリー』

『20世紀デザインヒストリー』の画像

みなさま,謹んで新年のおよろこびを申し上げます.『たぬき家小春の懸賞生活』本年第1回目として御紹介いたします品はこちらの1冊.渡辺千春+サラ・ディズリー『20世紀デザインヒストリー』(プチグラパブリッシング,2005)でございます.

本書はその名の通り,20世紀のデザインの歴史を著したもので,日本語と英語の2言語で併記されております.20世紀を10年で区切った各章に,その年代を代表するプロダクトや現象について,カラー図版を添えて解説してあります.どの項目も1頁もしくは1/2頁をあててありますから,テンポよく読み進めることができるようになっております.

全体といたしましては,日本発のデザインに関する項目が占める割合が多いように見受けられます.柳宗理やウォークマンから,戦時中の国民服,電気釜,カップヌードル,ファミリーコンピュータといった「エ? これもデザイン史で取り上げるの??」と思わせるものまで,多岐にわたって取り上げられております.身近にありふれたモノでも,デザインの視点から見ることによりまして,普段とは違ったモノが目の前に浮かんでくるかも知れませんね.

デザイン史の本だけに,巻末には「グラフィック」「プロダクト」「ファッションと素材」「建築」「社会現象」の5項目を並列させた,35頁にわたるデザイン史年表つき.

20世紀のモダン・デザインを代表する書体と申してよろしいでしょう―Helveticaで欧文書体を統一するとともに,明快なグリッド・システムでレイアウトされたブック・デザインも見逃せません.

『たぬき家小春の懸賞生活』,今回はこのへんで失礼いたします.みなさま,ごきげんよう.

20世紀デザインヒストリー
渡部 千春 サラ ティズリー Sarah Teasley
プチグラパブリッシング (2005/09)

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2006年1月11日

融雪洪水

このところの大雪が一段落して,地元のニュースじゃ「雪崩に注意」って言ってるけど,全国のニュースじゃ,「融雪洪水」なるものにも注意を呼びかけてたノダ.

呼んで字の如く,雪が融けて洪水になるってことだよね.そーゆー現象があるなんて初めて知ったノダけど,年末の予告通りに『北越雪譜』をボチボチ読み進めるうちに,融雪洪水の記事に出会ったノダ.

大小の川に近き村里、初雪の後洪水の災に苦む事あり。洪水を此国の俚言に水揚(みづあがり)といふ。余一年(ひとゝせ)関といふ隣駅の親族油屋が家に止宿せし時、頃は十月のはじめにて雪八九尺つもりたるをりなりしが〔略〕水は低(ひくき)に随(したがひ)て潮(うしほ)のごとくおしきたり、已に席(たゝみ)を浸し庭に漲(みなぎ)る。次第に積たる雪所として雪ならざるはなく、雪光暗夜を照して水の流るありさま、おそろしさいはんかたなし。

鈴木牧之『北越雪譜』初編巻之上「雪中の洪水」(岩波文庫版)

さんざん降り積もったあとは,大水になって押し寄せるってんだから,そりゃ「おそろしさいはんたな」いのもモットモな気がするノダ.

読み進めていくと,雪の季節に洪水が起きるのは,川を流れる大量の雪融け水が,まだ融けずに残ってる雪に流れを遮られて,ついには「堤のきるゝがごとく」あふれ出しちゃうからなんだって.

江戸時代に比べて治水技術が進んだ現代とは言っても,こーゆー脅威と隣り合わせに暮らしてる人たちが,そんな遠くないトコにいるノダと思うと,『北越雪譜』の世界がこの冬に重なって見えるノダ.

2005年12月26日

西浦白源『帝都帰遺』

『帝都帰遺』本文の写真

昨日はこれから読むモノ紹介したんで,今日は今読んでるモノを取り上げましょ.

西浦白源『帝都帰遺(ていとみやげ)』(1812).

江戸時代の紀行文だけど,活字化されてなくて,著者の自稿本を覆製した覆刻版(編・解説:松尾寿,報光社,1977,非売品).これ読んだことある人の大半は,松尾寿先生の日本史講読を受講した人じゃなかろか.かく言うタヌキぼーや,島根大学で受講した最後の学生の1匹でござんした.

さてこの本.江戸時代後期,摂津国(現・大阪府)の上層農民の家に生まれた西浦白源(1786-1867)という人が,文化9年(1812)夏に京都見物の旅をしたときの記録ナノダ.

一行の5人は,大坂(現・大阪市)から伏見(現・京都市)まで淀川を船で上って京都入り.7日間かけて,祇園祭の宵山と山鉾巡行を見物したほか,洛中洛外の名所旧蹟を訪ねて廻ったことが記されてるノダ.銀閣や西本願寺の飛雲閣を拝観したとか,狩野元信の襖絵を見たとか,今とほとんど変わらないよーな観光旅行の様子が伝わってくるノダ.

白源自作の挿絵,漢詩(狂詩が多いけど)や狂歌が随所に出てきたり,自註として旧蹟の来歴や古い和歌がたくさん添えられてたりしてて,著者の教養の高さも伝わってくるノダ.文化9年と言やぁ,白源は満26歳……タヌぼーの実年齢より若いぞよ(汗).大学で江戸時代の古文書見てきてよーくわかったノダけど,この時代は地方の都市や農村にも,学問や藝術に通じた人が少なからず出てきて,地方の文化の発展に寄与してるノダ.昨日のにゅーすで出した『北越雪譜』の著者・鈴木牧之もそーゆー人ナノダ.

そのほかオモロいのは,漢語に和語の振り仮名をつけたり,ひとつの漢語に音読みと訓読み,2通りの振り仮名をつけたりした箇所がたくさんあるノダ.「鉄面」は「つらあつくも」,「陸産海生」は「りくさん かいせい」「ヲカノモノ ウミノモノ」……ってな具合に.たぶん漢語に明るくない読者への配慮でしょーな.ときにゃユーモラスでもあるわいな.こーゆー振り仮名のつけ方って,明治期の新聞にも引き継がれてるから,初めてこの本読んだときにゃ,それを思い出したノダ.

書中,読み残す日付はあと2日.年内にゃ夏の京都から冬の越後に行けそうですわ.

2005年12月25日

この冬は『北越雪譜』読もっかな

何年前だったか,TVの歴史番組で,鈴木牧之『北越雪譜』(初編1837,二編1841)刊行の経緯を取り上げてたノダ.越後国塩沢(現・新潟県南魚沼市)で縮(ちぢみ)の仲買業を営み,商用で江戸との往来があった牧之(1770-1842)が,温暖な地方に住む人には想像もつかないよーな雪国の厳しい暮らしぶりを紹介する書物を,構想,版元探しから執筆まで40年近く費やして出版にこぎつける.で,初編発刊間もなく,江戸で700部売り上げるベスト・セラーになったノダとか.

そんな気の遠くなるよーな歳月かけてまで,越後の商人が世に出したかった雪の本ってどんなモノだろか? 長年の暖冬で,こちら簸川平野は雪と縁の薄い土地になっちゃっただけに,タヌぼーにとって雪ってのは,せいぜい雪あそびの雪か,時々交通に影響を及ぼす雪くらいなモノでしかないノダ.いわば牧之の時代に生きた江戸の住人のよーな目で,『北越雪譜』にゃキョーミ持ってたノダ.

だけどこのところの大雪で,屋根から落ちた雪の下敷きになって人が死んだとか,鉄道が終日運休したとか,そんなニュースが連日伝わる今日コノゴロ.タヌキ小屋あたりもたびたびの積雪.気象庁は冬の予報を「暖冬」から「20年ぶりの寒い冬」に修正したそーだニャ.いつもの冬よりちょっとだけ身近に雪国の気配を感じながら,この冬は『北越雪譜』を読んでみよっかニャ,なんて思うノダ.

今,岩波文庫版をパラパラめくってるノダ.初編冒頭では,くもりたる雲冷際に到りまづ雨となる。この際冷際の寒気雨を氷すべき力たらざるゆゑ花粉をなして下す、これ雪なりと,まずは雪を定義して,牧之による雪の結晶のスケッチまで掲げつつ,さながら“雪の科学”.モチロンこれはほんの出発点に過ぎなくて,字面で冬のキビしさが充分伝わってきそーな「雪中の洪水」「雪中の葬式」,土地の伝承・伝説とおぼしき「斎の神勧進」「両頭の蛇」「鶴恩に報ゆ」…….見出しとか,主に山東京水(京山の子.京伝の甥)の筆になる挿絵とか見てるだけでも,雪と雪国のすべてを書き尽くしそーな勢いが伝わってくるノダ.

北越雪譜
北越雪譜
posted with amazlet on 05.12.25
岡田 武松 鈴木 牧之
岩波書店 (1978/01)

引用者註

『北越雪譜』からの引用のうち,一部の漢字は仮名に改めました.

2005年12月22日

本から始める能楽鑑賞[1]

ラジオで能楽鑑賞」「TVで能楽鑑賞」のつづきです.

小学校に入る少し前のことではなかったかと思います.両親に買い与えられた『学習百科大事典アカデミア』(全23巻,コーキ出版,新訂初版1980)の1巻に,『国語辞典』がありました.その口絵のうちの1頁には,「文楽・歌舞伎」とともに「能楽」という項目が立ち,能の定義,「紅葉狩(もみじがり)」の舞台と「羽衣(はごろも)」のシテの写真,能舞台の平面図が掲げられていました.中でも「紅葉狩」の写真に映し出された,後シテ率いる鬼女軍団が,舞台中央から橋懸にかけてズラリと並ぶ場面は,左右非対称の舞台の形状が引き立って見え,強い印象を受けたものでした.

それにもかかわらず,祝日の午前中の能TV放送に見向きもしなかったのには,今となっては不思議でなりませんが,ともかくこの世に能というものがあるのを知ったのは,このような経緯でした.

小学4年になると,必修のクラブ活動がありました.私は希望空しく散って,百人一首のカルタ取りを覚えることとなりました.それがきっかけだったのでしょう,学校の図書室で,日本の古典文学のあらすじを児童・生徒向けに紹介する本のシリーズを読み始めました.その中に,『お能・狂言物語』(初版1956?)と題する1冊を見つけました.著者は野上彌生子(1885-1985).後に知りましたが,能楽研究