2009年9月24日

「シルバーウィーク」を最近まで知らなかったもので

今年は9月にも大型連休があると知ったのは、つい2週間前でした(汗)。そんなわけで、連休中もフツーに仕事にしてました。もっともTVのニュースでエラい人出を見た今となっては、暦通りに休みにしなくて結果的には悪くなかったと思いますが。

......というわけで私も人並みに、代休を10月中旬以降にいただこうと思います。あしからず御諒承下さい。日程は決まり次第お知らせします。

『新・小泉八雲暗唱読本』

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27日(日)に松江市総合文化センターで、小中高生が小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の作品を英語で暗誦発表する「第43回ヘルンをたたえる青少年スピーチコンテスト」が開催されます。

このコンテストのテキストとして、八雲会が今年3月に刊行したのが『新・小泉八雲暗唱読本』です。八雲の作品を暗誦用に編輯した25篇を収めており、1980年代にワープロ入力の版下をもとに作られた『小泉八雲暗唱読本』全2集の全面改訂版です。

旧版と比べて次のような特色があります。

  • 収録作品を精選して2分冊を1冊にまとめる。
  • 日本語の対訳と脚註を加える。
  • モチロン組版も一新。
  • スピーチの練習方法のアドヴァイスもあり。
  • 実は「装幀:石川陽春」(←ココ大事)。

八雲会の出版物で、私が初めて関係したのがこの1冊です。もっとも、私はこのプロジェクトには途中から参加しまして、私がかかわり始めたときには、本文の行数と1行あたりの字数や頁数はすでに決まっていました。そのため、行数や頁数に影響が出るような変更はできませんでした。

だからと言って本文組みについて私のやることは残されていなかったかというと、そんなことはありません。脚註の英単語をbold(太字)にしたり、所定の頁数からあふれそうになっていた巻末の解説をを1段組から2段組に改めたり、ノンブル(頁番号)の横に柱(収録作品のタイトル。英文頁には原題、和文頁には和訳した題名)を添えて検索性を高める......といった指定やアドヴァイスを私から加えました。こういうこともデザイナーの仕事のうちです。

表紙については、小泉清(八雲の三男)の《ヘルン像》(小泉八雲記念館蔵)の使用、そして2色印刷といった編輯担当者からの指定はいくつかありましたが、ほとんど私の好きなようにやらせてもらいました。

英日対訳版であるということから、収録作品の一節を英日対訳で掲載しました。ただし、対訳版といえども本文があくまで英文を読ませるものという立場から、表紙の書名は英語を主とし、日本語を従とする組み方をとりました。用紙は、主要な読者層が小中校生という若い人たちであることも考慮して、従来八雲会の出版物の定番であったレザックという革のような風合いの紙から、パミスOKミューズバナナという少しラフな手触りの紙に改めました。横方向に小さく波を打ったようなひっかかかりがあります。

今は事情が変わっているかも知れませんが、私の経験の範囲では、学校で編輯された冊子の表紙といえば、たいていコート紙かレザックだったので、レザックには手垢のついたような印象が強かったのです。数多くの本に出会っているであろう児童・生徒のみなさんに、触感で記憶してもらえる1冊。そんなことを目指しました。

本書は八雲会事務局のほか、私が目撃した限りでは松江の小泉八雲記念館今井書店殿町店、同グループセンター店等でも頒布しています(頒価1,100円)。見かけたら手にとってみて下さい。

2009年9月22日

熊本城

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熊本2日目。この日は市内の小泉八雲の旧蹟を巡る予定ですが、その前に短時間でも熊本城くらい見ておこうと、路面電車に揺られて出発します。

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やっとこさ二の丸広場にたどり着いたって感じです。堀をはさんで本丸の天守と宇土櫓が見えます。石垣の長大さ、堀の広さ。

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創建当初から残る唯一の櫓・宇土櫓。全国の近世城郭で現存する天守のうち、姫路城に次ぐ2番目の規模だという松江城の天守を小ぶりにしたような感じです。地上5階、地下1階といいますから、これだけで天守並みの規模は充分にあろうというもの。加藤清正、がんばっちゃいましたね〜。

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近年復元された本丸御殿。玄関が自動ドアにガラス張りだったり、見学通路に毛氈が引かれていたりと、往時の空間を思い起こすには、来場者側がいくらか想像力を働かせなければならないのですが、大広間の最上段、この「昭君の間」は何も余計なことを考える必要がありませんでした。政略結婚で漢から匈奴へ嫁いだと伝わる王昭君を描いた障壁画と、色とりどりの花々が描かれた格天井に囲まれた、大河ドラマで見る大坂城や聚楽第さながらの金ピカ極彩色ぶり。それもそのはず、豊臣恩顧の加藤清正、万一豊臣徳川の合戦とならば、この城に主君豊臣秀頼を迎え入れる心積もりであったという説が伝わっています。加藤清正、がんばっちゃいましたね〜。加藤氏改易後に移封されてきた細川氏はビビッたかも知れませんが。「維持費かかりそうだニャ」とかボヤいたかも。

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天守は戦後に鉄筋コンクリートで外観復元されたもの。創建当初の天守は、西南戦争のときに焼失しましたが、原因については諸説あるそうです。

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天守1階はこうなってました。石垣を背景に戦後モダニズム的な柱梁が組まれています。

上の階は、加藤氏、細川氏の治世、そして西南戦争に関する展示がありましたが、それ以上に目を引いたのが、熊本城復元の基金に寄附した「一口城主」の芳名板。1階から展示各階まで、おびただしい数でした。本題の展示よりも印象に残ってるような勢い(汗)。

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本丸を出て、こちらは三の丸に移築復元された旧細川刑部邸。藩主一門の下屋敷だけに、それなりの大きな屋敷ですが、金ピカ御殿を見たあとですから、だいぶ質素な作りに見えます。

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こういう中庭を見ると、何だかほっとします。ちょうど雨上がり、青葉が映えます。

.....という具合に、かけ足で巡ってきましたが、いやー、さすが肥後54万石の城だけあって、......広いっっっ!! そりゃ学部時代は近世城下町の研究なんてことを考えたことある身ですから、相応の覚悟はしてましたけど、......それでも広い。本来なら隅々まで歩き回るのに1日かけてもよいところです。今度行くときはきっとそうします、ハイ。

2009年9月21日

三原研 陶展@神戸EN陶REZ(10/03-13)

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昨年の引き続き、陶藝家の三原研さんの個展のDMをデザインしました。今回は神戸のEN陶REZ(あんとれ)オープン10周年記念展です。

日時
2009(平成21)年10月3日(土)--13日(土)11:00-18:00
会場
EN陶REZ(神戸市灘区徳井町5丁目4-1)
問い合わせ先
EN陶REZ
電話:078-856-4147

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2009年9月20日

熊本の夜

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夕食で地元の名物だという馬刺をいただきました。「舌の上でとろけるような」食感というのは、このことだなと知りました。

食事をしながら、熊本に縁の深い2人の松江出身者について教えていただきました。

ひとりは藤崎八三郎(旧姓:小豆沢)。小泉八雲の松江時代の教え子だった小豆沢八三郎は、八雲の転任先である熊本の第五高等学校への進学を志すも、経済的に困難な事情があったため、藤崎家の養子になって同家の援助を得て、熊本で再び八雲の教えを受けたとのこと。以後も八三郎と小泉家との交流は深く、八雲が亡くなる当日に認めていた手紙も、日露戦争出征中の藤崎大尉に宛てたものでした。この絶筆は松江の小泉八雲記念館に展示されています。

もうひとりは、これは初めて聞いた名前、野白金一です。「香露」という清酒で知られる(らしい)熊本県酒造研究所の技師長、社長を務め、「熊本酵母」を開発するなど、熊本の酒造技術の向上に尽くした人なのだとか。「熊本の酒がうまいのはこの人のおかげ」と、繰り返し教えられました(笑)。あとで調べましたら「酒の神様」とも呼ばれているそうですが、すみません、ワタクシはお酒一切飲まないので、そのありがたみが充分には理解できていないと思います(ペコリ)。

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中心市街地の大通りは「肥後まつり」で大変な人出。さすがに路面電車も路上でお休みしていました。

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アロー」というコーヒーのお店に案内していただきました。年中無休、10席に満たない客席数、メニューはブレンドコーヒーのみという、いろんな点で大変なお店です。何より驚かされたのが、カップに注がれたコーヒーの色。半透明の琥珀色です。ほのかに甘く、やわらかな飲み心地でした。


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2009年9月19日

小泉八雲熊本旧居で市民講座を聴く

政権交代の影響があったわけじゃありませんが(いやあのね)、中断していた熊本ばなしを進めます。

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熊本駅に降り立って真っ先に向かった先は、小泉八雲熊本旧居でした。

中心市街地の大通りに通じる路地に面した公園の一郭にたたずむこの旧居は、八雲が熊本時代の最初の1年を送った家です。1960(昭和35)年、鶴屋の増築により解体の危機にあったのを、小泉八雲熊本旧居保存会による保存運動が実を結び、翌年現在地に移築されたそうです。そうした経緯もあり、今日も小泉八雲熊本旧居保存会が、熊本市から委託を受けて旧居の運営管理に当たっているとのこと。ちなみに松江に現存する旧居は、八雲が暮らした当時の所有者の子孫の手で代々維持されています。

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熊本旧居は、松江の旧居と同じく、もと中級武士の屋敷で、式台のある来客用の玄関を構えています。私たちも今日は客人としてここで靴を脱ぎ、座敷へ上がりました。

到着して間もなく、邸内では熊本アイルランド協会主催の市民講座が始まりました。テーマは、八雲の父方のルーツで、少年時代を過ごしたアイルランドの教育史でした。8畳の奥座敷と6畳の次の間、そして縁側を埋め尽くす聴講者と関係者は、あわせておよそ30名。冷房はもちろんなく、戸を開け放った縁側と玄関の開口から出入りする風で暑さをしのぎます。

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そういえば、松江の旧居がこのように催しの会場になるという話は、あまり聞いたことがありません。毎年秋の八雲忌俳句会でしばしば使われるのが、数少ない例外でしょうか。あとで熊本旧居の館長さんからうかがったところでは、この旧居は久しく地域の集会所としての役割を果たしてきたとのこと。保存の経緯とあわせて考えると、地域住民の共有財産として活用される旧居の姿は、想像に難くありません。市民講座の会場になるのも、ごく自然なことに思われます。

熊本アイルランド協会の今年度の市民講座は、年5回のうち3回が熊本旧居で開かれるそうですし、さらに熊本八雲会が主催する月例の読書会もあるといいます。八雲が暮らした家で、八雲にゆかりのある話を聴く、その機会が毎月巡ってくる。何とも贅沢な話ではありませんか。松江では得難い経験でした。

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熊本旧居には翌日再び訪問して、催しのない普段の邸内の様子に接しました。その話はまた後日。


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2009年9月14日

熊本駅

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8月8日。特急と新幹線を乗り継いで7時間、熊本に到着しました。

1891(明治24)年11月、小泉八雲が第五高等学校に着任した際も、この年の7月に開業したばかりの鉄道で熊本駅(当時春日駅)に降り立ったそうです。

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この夏熊本駅では、九州新幹線の延伸に備えた工事が進んでいました。プラットフォームや駅舎の周囲が工事用のフェンスで覆われ、博多以南の鹿児島本線の車窓からも、新幹線の高架が間近に見えました。

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西洋風の時計台を現代的にアレンジしたかのような駅舎の外観ですが、時計のある4階部分の窓の向こうは青空。おそらく、もともと四角四面の国鉄風ターミナルビルだった建物に、分割民営化後にオシャレなファサードを継ぎ足したのではないかと思います。

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国鉄時代の駅名標が健在でした。鹿児島本線の他の駅でも、よく見かけました。

2009年9月13日

熊本へ持って出かけた本

熊本から帰って、すでにひと月たってしまいましたので、いい加減、熊本ばなしを始めます(汗)。日によってはその日の話題を書いたり、昨日から始めた「よくある質問」を思いつくこともありますので(笑)、不定期連載ということで。

といっても今日はまだ出立前(ヲイ)。旅行のカバンに入れた本を2冊紹介します。

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出立準備中に、西川盛雄+アラン・ローゼン共編『対訳 小泉八雲作品抄』(恒文社、初版1998)が、最近オンデマンド版として復刊されたと知って、早速買いました。といいますのも、この本に収録されている小泉八雲の作品は熊本にゆかりあるものが多く、今回の旅にふさわしい1冊だと思ったからです。

収録作品は、次の通りです。

  • 【松江にゆかりのある作品】
    • FROM THE DIARY OF A TEACHER(英語教師の日記から)
  • 【熊本にゆかりのある作品】
    • THE DREAM OF A SUMMER DAY(夏の日の夢)
    • WITH KYUSHU STUDENTS(九州の学生とともに)
    • THE STONE BUDDHA(石仏)
    • JIUJUTSU(柔術)
    • A WISH FULFILLED(願望成就)
    • AT A RAILWAY STATION(停車場で)
    • ON A BRIDGE(橋の上)
  • 【怪談・奇談】
    • THE STORY OF MIMI-NASHI-HOICHI(耳なし芳一のはなし)
    • OSHIDORI(おしどり)
    • MUJINA(むじな)
    • YUKI-ONNA(雪おんな)

(【 】内は引用者註)

編者の「はじめに」によると、この本は「もともと、1991年9月に行なわれた『ジェーンズとハーン記念祭』(熊本洋学校教師L・ジェーンズの来熊120周年と、旧制五高教師としてのハーン来熊100周年を記念したもの)にあたり、同記念祭実行委員会により作成された『朗読のための・対訳ハーン作品抄』をもとにして」再構成されたものとのこと。熊本の作品を中心に編まれているのもうなづけます。共編者もそろって熊本大学の先生です(そのおひとりの西川先生には、今回の旅で大変お世話になりました)。

今回の熊本の旅では、本書に登場する作品の舞台をいくつも訪ねることになりました。

松江ゆかりの作品として唯一、島根県尋常中学校での教師生活に取材した「FROM THE DIARY OF A TEACHER(英語教師の日記から)」が収められていますが、これは松江の次に赴任した熊本の第五高等学校での体験をもとに書かれた「WITH KYUSHU STUDENTS(九州の学生とともに)」と対比して取り上げられている面もあると思います。その点を含めて、熊本時代に焦点を当てた作品抄と言えるでしょう。

訳文は恒文社版や岩波文庫版でおなじみの平井呈一によるもの。小泉凡さんの筆になる熊本のスケッチが挿絵として織り込まれています。本文の組版の美しさも加わって、今日全国の書店の店頭で入手可能な八雲の日本語訳(本書は英語原文との対訳であり、かつ抄録ですが)の中で、最も読みやすい部類に属する1冊だと思います。

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もう1冊は、旅行者らしく『タビリエ 阿蘇・天草・熊本』。地図が読みやすくて、あまり大判でないガイドブックを探した結果、『タビリエ』を選びました。和風の柄の表紙がかわいい『ことりっぷ』に熊本を取り上げた巻があれば、選択に迷ったところでした。

類書を比較しながら気づいたのですが、観光ガイドマップの世界では、あの地方の観光地の中心は阿蘇や天草のようで、熊本はいささか扱いが小さいのです。でも、肥後54万石の城下町ですから、こういう本でもっと大きく取り上げられてもよさそうな気がします。

2009年9月12日

よくある質問:松江には毎週通っているのですか?

着手はしばらく先になりそうですが、リニューアルを検討している自分のサイトに、「よくある質問」というよくあるコーナー(いやあのね)を設けるつもりです。そのネタ帳代わりにタヌキにゅーすに小出しにしちゃいます。

--松江には毎週通っているのですか?

昔から松江の仕事が多いため、打ち合わせなどで月に2回から6回は松江に出かけますが、定期的な用事は意外と少なく、2009年9月時点では月2回です。松江市立中央図書館の講座「小泉八雲に学び・親しむ」(原則毎月最終土曜日)と、今月から始まった八雲会の講座「小泉八雲をよもう2009」(原則毎月第2金曜日)の受講日です。

両講座の会場である松江市総合文化センターには八雲会の事務局もあります。両講座に出席する際には、必ず顔を出しています。

あとは用事があるたびに松江に行きます。ただ、仕事と生活の拠点が出雲市にありますので、そう頻繁に往復することはできません。1回の松江行きにあたっては、なるべく複数の用事を入れるようにしています。そのため、1週間に3回も通うこともあれば、2週間以上松江から足が遠のくこともあります。

2009年9月11日

八雲会の講座「小泉八雲をよもう2009」初日

先日御紹介した八雲会の講座「小泉八雲をよもう2009」は今日が第1回でした。昨年に引き続く「怪談」「奇談」のシリーズで、今回は「青柳のはなし(The Story of Aoyagi)」(『怪談(Kwaidan)』)と「いつもあること(The Matter of Custom)」(『骨董(Kotto)』)を読みました。

このうち「青柳のはなし」は、大名の使者として都へ向かう友忠という若い武士が、柳が生えた丘にある家に宿を借り、老夫婦とその娘の青柳に出会うところから始まる、劇的な展開を持つ恋物語です。

その中盤、小泉八雲自身が「日本の原作では、物語の自然な進行に変な破綻」(田村三千稔訳)があると、わざわざ本文中でことわっているのが目をひきます。ここからが八雲ならではの再話の工夫がうかがえるところで、「青柳のはなし」のもとになった物語=原話(元禄年間の浮世草子『玉すだれ』所収の「柳情霊妖」)にはない設定(友忠が遣わされた細川侯が美人好きとされ、物語後半の伏線に)や、西洋の読者を意識した解説的な話の進め方(武士の結婚には主君の許しが必要であるという解説。これも重要な伏線)など、原話の書き換えの妙が随所にあらわれ、今日でも面白く読める物語に仕上がっている......ということが、原話との比較や先行研究を踏まえて読み解かれていきました。

原話を語り直すことによって生まれる再話文学の手法において、八雲やその協力者であった妻セツの果たした役割の大きさを感じさせる第1回でした。講座は来年2月まで月1回開かれます。

2009年9月10日

iTunes 9

見積もりと入稿に追われた2日間が過ぎまして、だいぶヘトヘトなんですが(汗)、今朝目をさましたらリリースされていたiTunes 9の使い勝手がよくて、ちょいとなごみました。

ファイル選択用のカラムに従来の横型に加えて縦型も選べるようになったり、iPodやiPhoneをつなげたときの同期画面で、転送するファイルを細かく指定できたり、複数台のPCでのiTunesライブラリの共有設定が簡単になってたりしてます。特に同期時の転送ファイル指定は、iPodやiPhoneのHDDの空き容量との戦いに有効です(って、戦うほどのことかいな)。

iTunes Storeもリニューアルしてますな。まだよく見てませんが、基調の色が薄い青から白に変わってる上に、レイアウトも大幅に変更されてて、今までと印象がゼンゼン違います。はじめは何の新機能の画面かと思いました(笑)。

2009年9月 9日

新しいこと押し寄せる今日コノゴロ明日ハゴロモ

そろそろ形にしなきゃいけないものから当面の宿題まで、初挑戦みたいな話が近ごろどっと来てるノダ。忘れちゃいかんこともあるんで、この際メモメモ。

ケエタイサイト

今までも相談受けたり、WordPressで作ったサイトを携帯電話向けに自動変換する設定したりするくらいはしてきたけど、本格的に作ったこたぁまだなくて。しかも個人的にゃiPhone使い出してケエタイサイトに全く用がなくなったんで、改めておべんきょすること多し。ウチじゃSoftBank以外のケエタイは引退しちゃったんで、表示確認はPC上のAdobe Device CentralFirefox+FireMobileSimulatorで実施中。いろんな機種のケエタイでの表示確認がPCでできちゃうノダ。いちいち各社の機種集める必要ないんで、これだけでもほんと助かるノダ。

あるコンペ

同じクライアントのコンペは、他社からの外注で参加して経験済みナノダけど、直接お話が来たのはこれが初めて。首尾よくいくよーなことにでもなりゃ、また報告しまふ。

あるCMS

そのスキルがなかったばかりに、せっかくお誘いもらったコンペ(↑とは別)のお手伝いができなかったんで、おべんきょのチャンスを物色中。でも敷居高そーなのよ(汗)。

動画サイト

既存サイトの新規コンテンツって位置づけ。YouTube使えばじゅーぶん実現可能なお話。課題は動画の編輯から公開までのフロー作り(あたしゃ動画編輯はようしまへん)。また、動画集積所がYouTubeのチャンネルだけでいいか、既存サイトにYouTube動画を貼り付けるためのカテゴリーも新設するか? 最近は企業・法人のYouTube利用も盛んなので、参考になりそーな事例は多そうナノダ。

RPG風コンテンツ

あ、これはワタクシより適任と思われる方にお話が行ってるハズ(汗)。

Google Analyticsのデータ消える

アクセス解析にGoogle Analyticsを使ってる1件のサイトで確認。ビックリ(汗汗)。ちょとシャレにならんノダ。

タヌキ部屋移転計画

自宅兼仕事部屋を、出雲市駅の半径1kmくらいの範囲で確保したいノダ。移転時期の目標は2010年春。物件情報募集中でござい。

2009年9月 8日

UNIQLOCK 6が出たざんす〜

スクリーン・セイヴァーをずっとUNIQLO SHOW WINDOWにしてて、歴代UNIQLOCKUNIQLO CALENDARをランダム表示させてるノダけど、今朝目ェさめたら、UNIQLOCKの映像がいつもと違うノダ!! 撮影地がどー見ても日本じゃなくてパリざんす〜。シェーッ!!(おフランスといやぁイヤミ氏)

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配信日は8月31日らしいニャ。近ごろときどきスクリーン・セイヴァーが真っ黒になってると思ったら、これのダウンロードに時間かかってたんだろか?

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UNIQLOCKサイトにできたUNIQLOCK PARIS STYLEって頁で(スクリーン・セイヴァーでも見られるかも知れんけど未確認)、ダンサーのおねーさんたちがかぶってるベレー帽がカワイイニャ。世間じゃタヌぼーといやぁベレー帽ってことになってるらしいんで、この際タヌキぼーやにもかぶせてみるべし。ひとつよろしゅ〜(誰に向かってナニを言ってるんだか?)

2009年9月 7日

祝 STORE ROOM 2周年

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タヌキにゅーすに時々出てくる、松江の出雲ビル3階にあるチクチクワクワクな手芸のお店「STORE ROOM」が2周年。石原いしこちゃん、おめっとさんナノダ。

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↑こちら新顔のくまさんキット。ちょと眠そうな顔がカワイイぞよ。

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今度の土日に記念セールだって。フライヤー↑の旗のポールがよー見ると(笑)。

布と糸のセール

日時
2009(平成21)年09月12日(土)―13日(日)12:00-19:00
場所
STORE ROOM(出雲ビル3階/島根県松江市白潟本町33)
問い合わせ先
STORE ROOM
電話:0852-25-0735
詳細情報
http://www.store-room.net/news/eid343.html

2009年9月 6日

《ハナヱ・モリビル》:建築の命短し?

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撮影:2006年10月

1度前を通りかかったことがあるだけの表参道の《ハナヱ・モリビル》です。ファッションは時代の鏡、とでも語りかけるかのようにミラー・ガラスでファサードを埋め尽くしながら、(写真からはわかりにくいですが)正面に深い谷間のように奥へと切れ込むピロティを持ち、街行く人を誘い込むかのような仕掛けが目に入ったものでした。

この建物、私が生まれた翌年の1978年に竣功した、まだ"アラサー"というのに早くも建て替えの動きがあるとのこと。

所有者からの公式発表はないようなのですが、いくつかブログを検索してみた限りでは、数年前からウワサにはなっていたようです。

設計が丹下健三なので思い出したことがあります。1991年に現在の《東京都庁舎》が竣功した後、同じ設計者による旧都庁舎(竣功1957)が解体されました。そのことを知ったのはいつであったか、記憶がはっきりしませんが、建築の命は設計者よりも短いのか、と思ったことだけは、なぜかよく覚えています(岡本太郎の壁画もろとも姿を消したと聞いたからかも知れません)。

2009年9月 5日

熊本市現代美術館「花・風景」展のカタログ第2集

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先月の熊本訪問の最終日に見に行った熊本市現代美術館の「花・風景 モネと現代日本のアーティストたち:大巻伸嗣、蜷川実花、名知聡子」展で、予約を受け付けていたカタログ第2集が今日届きました。写真右から展覧会カタログ第2集、第1集、チラシです。

この展覧会のために新たに制作された作品(そもそも展覧会場でも制作されてますし)が多い企画展であるため、先月美術館で買ったカタログ第1集の掲載された現代のアーティストの作品図版は、ほとんどが過去の実績のものだったのに対し、今回のカタログ第2集は、その新作を取り上げるとともに、展示風景の写真集にもなっています。

こういう1冊が作られるあたりが現代美術館らしいところ。こっちの地方じゃほとんどお目にかかれない性質の本です。数少ない例外が、私がかかわらせてもらった一連のアート・プロジェクトの報告集(藤忠ビルプロジェクト島の写真屋アートプロジェクト)ではないかと思っていますが、いずれも関係者を通じて配られるものばかりで、市販されて広く出回ったわけではありません。

話が脱線しましたが、展覧会については、後日熊本報告の中でも取り上げます。

2009年9月 4日

『高校生クイズ』を見てるとつい、

高校生相手にクイズで張り合おうとしちゃうワタクシ(笑)。タヌキのぼーやだけに、長いこと「気分はまだハタチ前」で押し通してきたけど(まだ粘ってたんかい?!)、こーゆー自分にハタと気づくと、さすがにいかがなもんかと思う昨今でござい(汗)。よー考えたら、実は高校生の2倍も年とってまんがな。もともと衰えるだけの体力もないから、つい我を忘れてもーて(いやあのね)。

でもね、クイズ番組に関しちゃ、この気持ちわかってほしいのよ。特に30代以上のみなみなさまよ。『ウルトラクイズ』もなくなって、うちの地方じゃ『アタック25』も放送されなくなってヒサしいこの御時世、純粋にクイズを見せてくれる番組ってほかにないんだものニャ。

体力さえありゃ『高校生クイズ』に出たかったタヌキぼーやでござい(意外な過去?)。

2009年9月 3日

『アートイニシアティブ:リレーする構造』

今、23:00過ぎなんですが、つい30分前に各種いただきものをしました(ちょい眠)。そのうちのひとつが↓

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『アートイニシアティブ:リレーする構造』。横浜で歴史的建造物を活用したアート・プログラムに取り組むBankART1929が編輯した、主に美術館やギャラリー以外の空間(書中では「オルタナティブスペース」と呼ばれています)でのアート・プロジェクトの事例集です。先ごろまでBankARTで配布していたそうです。

高嶋敏展さん(どこでもミュージアム研究所代表、写真家、アート・プランナー)が「松江 街の中での新しい動き」と題して、「藤忠ビルプロジェクト」(2001)、「Time Piece:島の写真屋アートプロジェクト」(2006)、「奥谷タイムトンネル」(2009)を紹介しています。私にとっては、いずれもサイト制作や報告書のデザインなど、何らかの形でお手伝いさせてもらったプロジェクトです。

また、そういう縁とは別に、建築史で修士論文を書いてみた者として、美術館やギャラリー以外の空間とアートの関係には、詳しくはないまでも一定の関心を持ち続けているものですから、こうした何十もの事例をまとめたコンパクトな1冊(A5判、221pp.)があるのはありがたい。読むのが楽しみです。

2009年9月 2日

八雲会の講座「小泉八雲をよもう2009」(09/11-02/12)

八雲会理事就任の話を書いたところで、ちょっとだけ理事らしいことをやってみますけど(笑)、八雲会では、昨年御好評いただいた市民講座「小泉八雲をよもう」の第2弾を今月から開講します。

講師は昨年度と同じく常松正雄先生(島根大学名誉教授)。前回のシリーズでは、「怪談」「奇談」の日本語訳を読み進めながら、日本語訳では伝わらない英語の原文の味わいや表現のニュアンス、それぞれの物語の原典となった作品との比較にも丁寧な言及があり、新鮮な気持ちで八雲の作品に接することができました。今年度も引き続き「怪談」「奇談」が取り上げられます。

月1回の開講日は金曜日午後のため、出席できる方の層は限られてしまいますが、第2の人生を楽しんでいらっしゃる方、フリーランスで働いていて御自分の判断でスケジュールを決められる(例えば私と同じ身の上の)方などなど、ぜひお出かけ下さい。

日時
2009(平成21)年9月11日(金)〜2010(平成22)年2月12日(金) 14:00〜15:30(月1回)
会場
松江市総合文化センター 中会議室(青少年室)(松江市西津田6-5-44)
講師
常松正雄(島根大学名誉教授)
定員
30名
料金
1,000円(資料代ほか)
問い合わせ先
八雲会事務局 電話: 0852-25-1920

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詳しい情報
http://www.yakumokai.org/928(八雲会)
主催
八雲会

2009年9月 1日

八雲会理事に就任しました

ネット上でちゃんと報告していなかったのですが、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の研究・顕彰団体「八雲会」の役員改選があり、7月5日の定期総会で承認を経て、理事に就任しました。

2年の任期中、来年の小泉八雲生誕160周年、来日・来松120周年をはさむことになり、忙しくなりそうです(汗汗)。

(八雲会サイトの役員一覧には、常任理事と理事は掲載されていませんが、事務局にお問い合わせいただければ間違いないかと〈笑〉)

私は八雲会ではこれまでに、今年3月刊行の『新・小泉八雲暗唱読本』の装幀や、7月に開設した八雲会のサイトの制作を手がけ、まさに本業を活かせる領域を担ってきたわけですが、今回の理事就任は、そうした私の八雲会における役割を、役員という形で位置づけてもらったものと、私なりに解釈しています。

八雲会は、小泉八雲が来日後最初の1年余を過ごした松江に拠点を置く団体なので、発信すべき情報が多いです。そして、出版活動が盛んな団体でもあります。八雲会理事としての私は、そうした側面を下支えする存在でありたいと思います。

ところで先月は、松江市と八雲会による来日120周年記念事業準備の一環として、小泉八雲が英語教師として松江から転任した熊本を訪れました。現地の研究・顕彰団体のみなさんにお会いしたり、市内の八雲ゆかりの地を案内していただいたりしました。その公式の報告は、後日八雲会のサイト等を通じて出ることになると思いますが、個人的な視点による報告はタヌキにゅーすに載せていきましょう。エントリー1本あたり1、2枚程度の写真にキャプションをつけて不定期で連載するか、Picasaにアルバムをアップロードするか、まだ検討中です。いずれにせよ、写真撮りすぎて整理がついていません(汗)。ぼちぼちやります。