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2007年12月 6日

いずもる「電車でチャリ旅」取材から1年

島根県立古代出雲歴史博物館の姉妹サイト「いずもる」に,ワタクシはデザイン・スタッフのひとりとして参加したほか,「電車でチャリ旅」という企画の元ネタを出したという話を,以前少し書きました.その取材から,ちょうど1年がたちました.観光にはちょこっと寒い時期だったんです,ハイ.

元ネタを出した名残で,大社町内の取材に同行,「グラフィックデザイナーの石川さん」が登場して建築案内となりました.

出雲大社前駅のステンドグラス

《一畑電鉄出雲大社前駅》《旧JR大社駅》《出雲大社庁の舎》を取り上げたのは,古代出雲歴史博物館の存在によるところが大きいのです.

博物館には,1927年に製造された一畑電鉄の旧車輌の一部と,2002年に解体された《一畑電鉄松江温泉駅》(1927)の部材を用いて再現された改札口が常設展示されています.博物館を出て,出雲大社への参詣道である神門通りを南下すると,かまぼこのようなドーム屋根とステンドグラスが印象深い《一畑電鉄出雲大社前駅》(1930/登録文化財)があらわれ,やがて,かつての町の玄関口にふさわしい威容を伝える和風駅舎《旧JR大社駅》(1924/重要文化財)に至ります.地域の鉄道にまつわる博物館の展示と,町内に残るふたつの鉄道遺産.これらをつなぐことで,鉄道をテーマとした大社の旅のプランが提案できると考えました.

一方,《出雲大社庁の舎》(1963)は,現代日本を代表する建築家のひとりである菊竹清訓の名作です.菊竹と同世代の槇文彦の最近作としての《島根県立古代出雲歴史博物館》(2007),そして文中には登場しませんが,菊竹,槇より若い世代を代表する伊東豊雄の《大社文化プレイス》(2000)とあわせて,現代建築をテーマとした旅を想定して,紹介したいと思いました.

ま,要するにワタクシの趣味丸出しのプランということになるわけですが(笑),そこらへんの観光ガイドブックに出てこない切り口で旅のプランを提案するのが「いずもる」の役目のうちなので,その意味では悪くない目のつけどころかと.

もちろん,大社の建築といえば《出雲大社》を忘れてはなりませんし,古い社家町や門前町,稲佐の浜にほど近い漁師町など,ほかにも見どころは数々あります.そのあたりのこととなると,ワタクシもまだまだ知らないことだらけですから,これからボチボチ探検しながら,別の機会に紹介したいところです.

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