2007年10月29日

出雲市街地に鹿あらわる

出雲市駅の近くにゃ,こうしてタヌキのぼーやも生息してるノダけど,まさか鹿まで出てくるたぁ思わなかったニャ.

鹿にガラス戸破られた出雲地方合同庁舎って,駅から南西に歩いて3分くらいのトコで,その向かいの出雲郵便局がウチから一番近い郵便局なんで,あのあたりにゃよく行くノダ.ウチから歩いて10分かかんないノダ.そこから山の裾野みたいなトコまでは,一番近い出雲高校の裏手から一の谷にかけたあたりでも1kmは離れてるノダ.でもあのへんに鹿がいるって話,聞いたことないニャ.人里離れた山の奥ってほどのトコでもないし.

2007年10月28日

独学でデザイナーになってみたという話[1]

高等技術校を卒業したという新人のデザイナーの方から先日,「デザインやwebの知識などはすべて独学なのでしょうか?」と質問をいただきました.ひとことでお答えすれば「はい,そうです」ということになるわけですが,その折の約束で,この場を借りてもう少し詳しく書いてみます.不定期に全4,5回程度で(引っ張るニャ〜).

私が通った中学校では,学期始めに『わたしの生活記録』という学校が定めたB5判のノートが生徒に配布され,毎日4行程度の記事を書いて担任に提出していたのですが,3年生のとき私はそれを,現在このタヌキにゅーすで多用している「石ちゃん語」で書いていました.すでにそのころから「〜ナノダ」とか言うてました(笑).タヌキにゅーすのヘッダー画像に登場する,タヌキぼーやの図も添えて.担任の先生も面白がってくれたのか,時には記事の拡大コピーをプレゼントされたこともありましたし,友達が私の記事にツッコミを書き入れてくれることもありました.おかげで,モノを書くささやかな愉しみを覚えました.

そんなころ市立図書館で,進学を目指す高校の文藝部が,1940年代末から50年代にかけて作った雑誌を見つけました.戦後,新制高校が発足したころのもので,紙質は決してよくはありませんが,印刷所が活版で組んでいましたから体裁はなかなか立派です.しかも,新制とは言っても高校生がまだエリートだった時代の雑誌ですから,後続世代の高校生が書くものに比べて,文章も格調が高い.こういう雑誌に,自分の書いたものを載せてみたい,と思うようになりました.いや,別に石ちゃん語で書いたものを載せるつもりじゃなかったんですよ(笑).

そして,晴れて志望校に合格した私は,文藝部に入部.文藝部誌の執筆と編輯に携わり始めました.今にして思えば,これがデザイナーになる道の入口だったのです.

(つづく)

2007年10月27日

島根大学図書館蔵書リユース市の収穫

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昨日の話なんですがね,予告通り「第3回島根大学図書館蔵書リユース市」に行ってきたですだ.大学の近くで仕事があったんで,その前にちょこっと.

仕事で一緒になるO洲の若旦那(ワタクシが命名したわけじゃないよ)が先に着いてて,個人的にオイシイ本の大半まで先を越されました(グスン).杉浦康平+鈴木一誌のブック・デザインによる『セリーヌ全集』(国書刊行会,1978-)に,JTB発行時代末期の『旅』(2003ごろ)のバックナンバーに,小学館の『日本語大辞典』に…….赤の他人ならいざ知らず,思わぬトコに伏兵はいるもんで.

結局,ワタクシの収穫は2冊.まず,400pp.フルカラーの文字組で見せる年表,松岡正剛監修『情報の歴史』(NTT出版,1990).ブック・デザインは杉浦の系譜に連なる戸田ツトム.ザンネンながらカヴァーを欠いてますが.

もう1冊は,小田橋弘之編著『君が代は微風(そよかぜ)にのって』(晩聲舎,1983)こちらのブック・デザインは杉浦康平+鈴木一誌.雑誌『噂の眞相』で杉浦が手がけた黄色表紙を連想させる色遣い.見返し,扉も黄色の紙,そこに赤のインクで刷ってあります.

カウンターじゃ,たくさん本を買って自分で持ち帰れない人のために,着払いでの郵送の対応もしてましたニャ.なかなか備えよろしおす.

それにしてもいろんな人に会うもんで,O洲の若旦那が誘った佐陀神社の近くの木工職人に,現在大学院生の不昧流茶人が初対面で意気投合して,大山山麓野点計画が動き出すわ,大学非常勤講師の姐御(誰?)にゃ,いきなり「ありがとう」って言われて,ナニゴトかと思うたら,タヌキにゅーすでリユース市を知ったとの仰せこれあり(実は意外と読まれてる? タヌキにゅーす).

2007年10月26日

WEATHER_REPORT



ひとつき限定で復活という松江のジャズ喫茶。初代マスターのオーディオシステムを引き継いでいるとか。最初は迫力ありすぎてオドオドしたけど、20分くらいで慣れてきたノダ。ティファニーのグラスでコーラが出たのは二代目マスターの好みとは、もと常連氏の説。期間中行列のできる日もあるらしいけど、たまたま空いてるときにきたみたい。店内そのものがゆったり席とってあるけど。

2007年10月24日

桜江古文書を現代に活かす会

江津市桜江町大貫の旧家・中村家の古文書を地域づくりに生かそうということで,「桜江古文書を現代に活かす会」ができたとか.

いやー,御当主・中村久左衛門先生は80歳ですか.お元気そうで.これでも島根大学の歴史部屋に大学院までいたワタクシ,アルバイトでやってた古文書の調査で,中村家に何度かおじゃましたのです.その節は大変お世話になりました(私信).

中村家は,石見銀山を預かる大森代官支配の幕府直轄領内にある村役人の家で,銀山関係の主に江戸時代の史料もいろいろ所蔵しているらしく,12月に会で講演するという石見銀山資料館の仲野義文さんも調査にいらっしゃってました(当時,山陰中央新報の記事が出たはずです).ワタクシは,句会の記録や謡曲の本など,江戸時代の豪農/村役人層の文化水準を物語る史料に興味を持ったものでした.

2007年10月23日

杉浦康平『ラジオ深夜便こころの時代』出演(全2回)

現代日本を代表するグラフィック・デザイナーのひとりで,アジアの図像研究でも知られる杉浦康平さんのインタヴュー「アジアのカタチ、アジアのこころ」が,NHKラジオ第一『ラジオ深夜便こころの時代』(『ラジオ深夜便』の午前4時台)で2回にわたって放送されています.今日の明け方の放送分が前半でした.

今朝の放送では,「アジアの『カタチ』は命を持つ『かたち』.単なるモダン・デザインや人間が見ていて面白いと思うデザインというだけではなく,人間の命を奮い立たせ,人間いかにあるべきを知らず知らずのうちに教えてくれる」として,唐草文様のような渦を巻く模様を紹介していました.「渦巻くことによって命を加速する」「唐草の原型である蔦草は渦巻いて無限に繁茂する」……天皇即位の儀式で最も重要なもののひとつである大嘗会(だいじょうえ)でも,参列者は唐草文様の下着をつけて,新しい王朝の末長い繁栄を願った,などなどの面白い話が,たくさん出てきました.アジアの伝統的な自然観や人々の暮らしぶりと,デザインとの関係性に,深い思索が感じられました.

つづきの後半部分は明日の明け方.ワタクシは……よう起きていられないので,予約録音して日中に聴きます(汗).

杉浦さん,1932年生まれということで今年75歳のはずなのですが,声だけ聴いていると20歳は若い気がします.

2007年10月22日

図書館蔵書のリサイクル

読書の秋ってワケでも……ないこたぁないのでしょう,島根大学附属図書館本館の「第3回島根大学図書館蔵書リユース市」と,出雲市立出雲中央図書館の「本のリサイクル市」の情報が入ってきました.

第3回島根大学図書館蔵書リユース市

日時
2007年10月26日(金)10:00-17:00
2007年10月27日(土)10:00-17:00
2007年10月28日(日)10:00-13:00
場所
島根大学大学会館 3階 大集会室(島根県松江市西川津町1060)
詳細情報
http://lisa.shimane-u.ac.jp/new/new.asp?disp=2&id=309

廃棄処分される蔵書を手ごろな価格で買えるチャンス.しょーじきなところ,図書館の蔵書の廃棄処分ってのは,蓄積された情報の切り崩しとも新陳代謝ともつかなくて,あまり感心しないのですが,話としてはオイシイと思ってしまうのは隠しきれません,ハイ.このリユース市には一度も行ったことはないのですが,期間中に大学の近くまで仕事で出かけるんで,寄ってみましょかね.


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出雲中央図書館創立60周年図書館フェスタの「本のリサイクル市」

日時
2007年11月03日(土)12:30-17:00
場所
出雲市立出雲中央図書館 玄関前(島根県出雲市大津町1134)
詳細情報
http://izumolib.icv.ne.jp/toshoseisakuka/sub_img/07fesuta/fesutatop.html

こちらは「保存期限の過ぎた本や雑誌」を無償で譲ってくれます.家から自転車で行けるんで,ほぼ毎回出かけてます.仕事柄,デザインが気になる雑誌を持って帰ることが多いです.早いモン勝ちの世界(汗).


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2007年10月21日

自動車に同乗する相手を見つけるサイト

「自家用車なければ生活できぬ」とされる土地の気風に逆らう生き物,タヌキぼーやでございやす.家族3人,自家用車もなければ四輪の自動車免許の所持者もいません(実話).

ちょーど今,たまたま目にしたNHKの『つながるテレビ@ヒューマン』で,“自動車がとりもつ人とのつながり”の事例として,自動車の同乗相手を見つけるサイト「のってこ!」を紹介していました.

旅行や帰省などで,同じ方角や目的地に向かうドライヴァーと同乗希望者を引き合わせるサイトのようです.ドライヴァーも同乗希望者も,それぞれサイト登録が必要で,その際ドライヴァー側は運転免許証の提示が必須とのこと.同乗が決まると,同乗希望者はこのシステムの利用料として525円をサイト運営者に支払い,同乗の際に発生する有料道路の料金や飲食費などの実費はドライヴァーとワリカンにする,という仕組みだそうです.こういうライドシェアのシステムは,欧米でも学生など若い人たちを中心に利用者が増えているとか,

TVに登場した同乗希望者の若い人は「一緒に乗った人が先輩だったりすると,人生のこととかいろいろな話が聞けて,ためになる」みたいなことを言ってました.旅は道連れ世は情けというわけですな.番組でも言っていたように,利用者間のトラブルが発生しないかどうかの課題はあるかも知れませんが,行政なども後押しして,より安全な移動が確保されるようになればいいですね.

環境問題にとどまらず,交通渋滞や自家用車の維持管理のことを考えると,誰もが自動車を運転したり所有したりすることもないと思いますから(実感),こういう自動車の使い道が開けているのはよいことではないでしょうか.私は自動車にゃ酔うタチなんで,自分でこういうサーヴィスを利用することは考えられませんが(汗).でも,これほどクルマ社会になりますと,ひとりくらい自動車運転できなくたって,誰かがナンとかしてくれますよ,おかげさんで.それを証明しているのが,ライドシェアのサーヴィス,と私は受けとめました.

2007年10月20日

島根県立大短大部の情報誌『のんびり雲』創刊

読みものが中心の定期刊行物のデザインのお仕事お待ちしています,石川陽春です(営業).

島根県立大学短期大学部総合文化学科の文化情報誌『のんびり雲』の創刊号が出たとのこと.

去年刊行された創刊準備号を,同大学の小泉凡さんから1冊いただいて持っていますが,なかなかよくできていて感心したのです.取材,執筆,編輯,レイアウトのほとんどを教員と学生で手がけたそうです.映画『白い船』の舞台となった海辺の小学校や,松江の醤油屋に,学生が出かけては日常の営みを丁寧に書き記し,誌面のレイアウトにも勉強の成果が現れて,読みやすく目にも楽しい.出だしとしては上出来だと思ったものでした.

以下のリンク先に,創刊準備号のPDFファイルがあります.

手応えのある第一歩を踏み出していたものですから,創刊号のスタッフはさぞかし大変だったろうと思いますが(笑),どんな出来映えになっているか,書店での出会いに期待しましょう.

2007年10月19日

石見銀山の重伝建地区,追加選定へ

石見銀山のおひざもと,大田市大森町の重要伝統的建造物群保存地区の範囲が拡張されて,明治期以降に発展したという上佐摩下地区や,街並みの背後の山々も含まれることになったそうです.

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撮影:2006年(↓新聞記事の写真と同じ場所から撮影していますが,↑は自前の写真です)

京都などで名だたる庭園の借景となる山並みが,新しい高層建築の出現によって損なわれてしまった,あるいはそのような危機にある,といった話の枚挙に暇がない御時世ですから,今回の追加選定は,妥当かつ自然な流れによるものでしょう.

山並みと言っても,その役割は必ずしも借景に限定されるわけでもありませんしね.送り火で知られる京都五山が,洛中の人々の信仰の対象でもあったように,石見銀山に即して言えば,城跡や間歩(坑道),寺社などが残る山々もまた,町で暮らす人々の営みとともにあった存在です(報道によると石切場の跡も見られるそうです).より広い視野で石見銀山の景観を保全していく上でも,意義のある追加選定だろうと思います.

2007年10月18日

現代狂言II帰り

島根県民会館。出演は南原清隆、野村万蔵、島崎俊郎ほか。「狂言とコントが結婚したら」と銘打った試み。最後の演目「TANE〜種〜」後半の盛り上がること。CM撮影現場で収録映像の巻き戻しだのスロー再生だの「実演」させられるものだから、そりゃあーた。台本通りだかアドリブだかだんだん見分けがつかなくなっちゃって。その勢いのままカーテンコール、だけでは収まらず、通常はないというナンチャンと万蔵さんの挨拶まで。それにしても万蔵さんのCMディレクターの軽妙さはタダゴトじゃなかった。長年コントやってきたかのような溶け込みぶり。

2007年10月17日

島根三大暑がり,布団に悩む

1日の最低気温が10℃以下で,最高気温が20℃を越えるよーなトコからお届けしてます,このタヌキにゅーす.

ワタクシ島根三大暑がりのひとりとしましては(んじゃそりゃ??),このところ寝てる間の掛け布団に困っとりまして.消灯のときがまだまだぬくいから一番薄くて毛布1枚,夜中に少し厚いのに替えて,明け方に「ちょと冷えるニャ」ってことで,フカフカなのに替えてさ,一晩に2回は布団交換に目ェサマしてるノダ.どーも温度調節がムズい今日コノゴロナノダ.

これがホテルだと,年中同じよーな布団でも間に合っちゃうのは,やっぱ空調の違いなのかニャ? あんま外泊しないタヌぼーにとっちゃ,長年のナゾでござーますガナ.

2007年10月16日

映画『太陽』

先日,『太陽』という映画(アレクサンドル・ソクーロフ監督,2005)を見ました.ロシア,イタリア,フランス,スイスの合作ということになっていますが,一人芝居で知られるイッセー尾形が,終戦前後の昭和天皇を演じて話題になった作品です.

昭和天皇を通して,終戦の過程だの占領下の日本だのを描くというのではなく,「現人神ということになっているオッサンの悲哀」を浮かび上がらせた点で,おそらく今までにない映像作品だと思いました.

1945年も夏になったはずなのに,御前会議のあとは研究所に籠もり,昼寝し,皇太子に手紙を書くという,侍従長が読み上げた予定を淡々とこなす天皇(ただひとつ,家族が疎開して身近にいないことだけが,平時とは決定的に異なるわけですが).8月15日すら明確には描かれることなく,いつの間にかマッカーサーとの会見の日…….戦争物や歴史ドキュメンタリーの枠組で天皇を扱う限り,絶対にできないであろう描写ですね.

ところで,マッカーサーから贈られた大量のチョコレート,私にも1枚分けて欲しかったです.侍従長(佐野史郎)が毒味をしてくれましたので,安心して食べられます.

この映画の話のつづきも,気が向いたときにチョコチョコ書いてみましょう(いや別にダジャレってワケじゃ).

2007年10月15日

Casacast 表参道建築ガイド

昨日のにゅーすで,1年前に表参道で撮った黒川紀章《日本看護協会ビル》(2004)の写真を出したわけですが,このときの表参道建築めぐりの写真がいろいろありますから,気が向いたときに,今さらながら出していきたいと思います.当時はタヌキにゅーすが休止状態だったもので,ほとんどの写真がずっとお蔵入りしてたのです(今年8月に安藤忠雄《COLLEZIONE(コレッツィオーネ)》(1989)を出したくらいです).

その前に今日のところは,表参道行きのお供としてiPodに入れておいたPodcast「Casacast 表参道建築ガイド」を紹介します.これは『Casa BRUTUS』2006年4月号の企画として登場したものですから,本当は1年半前に取り上げなければいけなかったというツッコミは覚悟の上で(自滅).

「Casacast 表参道建築ガイド」のスクリーン・ショット

ひとくちに言えば,表参道にある13の建築作品についての音声ガイドです.対象作品の大半は2000年以降に竣工したもので,当時開館から間もなかった安藤忠雄《表参道ヒルズ》(2006)も,設計者の解説(開館記念の行事での挨拶からの抜萃)つきでしっかり紹介されています.さらに伊東豊雄,青木淳さんのインタヴューも.

収録されているトラックは以下の通りです.

「Casacast 表参道建築ガイド」のトラック一覧
  • 00 イントロダクション
  • 01 hhstyle.com原宿本店 設計 妹島和世
  • 02 hhstyle.com/casa 設計 安藤忠雄
  • 03 ディオール表参道 設計 妹島和世+西沢立衛/SANAA
  • 04 表参道ヒルズ 設計 安藤忠雄
  • 04s 表参道ヒルズ 解説 安藤忠雄
  • 05 日本看護協会ビル 設計 黒川紀章
  • 06 ルイ・ヴィトン表参道 設計 青木淳
  • 06s ルイ・ヴィトン表参道 解説 青木淳
  • 07 TOD'S表参道 設計 伊東豊雄
  • 07s TOD'S表参道 解説 伊東豊雄
  • 08 ONE表参道 設計 隈研吾
  • 09 ハナエ・モリビル 設計 丹下健三
  • 10 SPIRAL 設計 槇文彦
  • 11 プラダ・ブティック青山店 設計 ヘルツォーク&ド・ムーロン
  • 12 COLLEZIONE 設計 安藤忠雄
  • 13 岡本太郎記念館 設計 坂倉準三
  • 14 エンディング

案内役は,今や長寿場組『建もの探訪』の渡辺篤史さん.編輯スタッフによると「こちらで用意した原稿にもその場でコメントを付け加えてくれたり」(Apple)したとか.『Casa BRUTUS』 流であり,渡辺篤史流でもある,肩の凝らない味わいのある独特の建築案内になっています.BGMとして聴くにも楽しいです.音楽は一切ありませんが.

iPodやiTunesの画面では,建築それぞれの名称,設計者と竣工年,建物のイラストレイションがスライド状に繰り返し表示されます.写真は一切なし.これは実際に建築めぐりで試してみて,写真など細かなデータが表示されなくて正解でした.あまりいろいろな感覚をPodcastに向けてしまいますと,今いる空間,目の前の建物に注意が届かなくなってしまったことでしょう.

2007年10月14日

訪ねたことがある黒川紀章の建築

黒川紀章追悼企画ということで,訪ねた作品の写真があれば……と思っていましたが,案外なくて.

唯一出てきた写真が,ちょうど1年前に東京・表参道で通りかかった《日本看護協会ビル》(2004).

《日本看護協会ビル》ファサードの写真

一面のガラス張りに円錐状のタワーが埋め込まれるという,ソリッドなファサードなのですが,通りから少し引いたところに建物があるため,この写真で見るほどの威圧感はなかったです.

《日本看護協会ビル》オープン・カフェの写真

このとき内部には入る時間がなかったのですが,1階と2階は各種店舗や看護に関する展示場といった公開の施設が入居していて,「協会の建物」という面構えはなく,普通に表参道のお店という風体でした.

唯一ちゃんと見たのは,1997年に「ル・コルビュジエ展」のために出かけた《広島市現代美術館》(1989)くらいです.市街地の小高い丘を上ると,緑に囲まれて見えるのは,円形の広場を軸にして連なるアルミニウムの土蔵のような建物.樹木と金属,曲線と直線の対峙あるいは融合が見どころ.展示を見るにつれて,だんだん地下に潜っていったような記憶があります.

あとは数年前に大阪・御堂筋の《国立文楽劇場》(1984)通り過ぎたくらいです.《国立文楽劇場》は,今まで中に入ったことがないのがフシギなくらいですが,いずれ文楽ともども建物もしっかり見に行くことになるでしょう.

それから,これは実際には建てられなかったのですが,《京都駅ビル》の指名設計競技案(1991)も印象に残っています.京都という土地柄,羅城門をモティーフにした案が,他者の案にもいくつか見られたのですが,黒川案は高さが121mと,駅正面の《京都タワー》の131mに迫る勢いで,さながら巨大な凱旋門.その量感が京都の玄関口にふさわしいかどうかの議論は別にして,記念碑的な造型としては圧倒的な迫力がありました(あくまで模型の写真を見た印象ですが).

2007年10月13日

松江の秋の夜

水燈路の写真

今夜は松江に行ってたノダ.城山周辺じゃ,夜の堀端に灯籠並べて「松江水燈路」.次の土日の「鼕行列」に備えてか,鼕をたたく音も重なって,当世松江の秋らしい夜の風情でござい.

2007年10月12日

黒川紀章さん死去

東京都知事選や参院選への相次ぐ立候補が記憶に新しいため,「個性的な選挙運動をしていたオジサン」という印象しかない人もいるかと思いますが,例えば「戦後日本を代表する建築家20人」と選ぶと,必ず名前が出てくるはずのひとりが,黒川紀章という人です.

1960年代,菊竹清訓,槇文彦らとともに「メタボリズム・グループ」の一員として売り出されて以来,最近でも《国立新美術館》(2007)のような話題作を世に出すなど,50年近くにわたって活躍してきました.

代表作のひとつ,「カプセル」と称する個室140個の複合体である《中銀カプセルタワービル》(1972)は,「カプセル」ひとつひとつが交換可能なユニットになっていて,メタボリズム,つまり新陳代謝を促進するように計画されたビルディングで,メタボリズム・グループの金字塔と言うべきものではないかと思います.惜しいことに,今年になって建て替えが決まってしまいました.

2007年10月 8日

出雲駅伝

体育の日と言やぁ,島根県の出雲市とゆートコでは「出雲駅伝」の日でごんす.今年もTVで全国放送されたニャ.

実はウチから歩いて10分くらいのトコがコースになってるんで,その気になりゃ沿道で旗ふって,タヌぼーは「ハタ坊だじょー」(by 赤塚不二夫)になっちゃうこともできるノダけど,大会始まって19回,一度も見に行ったことがござーませんの.

これが沿道住民なら,あたいみたいに陸上キョーミない生き物でも,窓開けるなりサンダル履いてちょこっと出るなりするかも知れんけど,10分歩いてまで,全選手があっとゆー間に走り去ってく図を見に行く気にゃなりまへんワナ.むしろ,日ごろ使ってる道路,見慣れた景色をTVの画面で見る,なんて年に1度だけの体験の方が,なんぼかオモロいノダ.

一方,陸上好きのウチのオトンはと言うと……これまた家でTV観戦.オトンにしてみりゃ,沿道で見てても競技全体の様子がわかんないから,シンミョーにTVで見てた方がエエんだろニャ.

2007年10月 7日

『MACPOWER』休刊と『水戸黄門』

図書館で毎月借りて読んでたMacな雑誌『MACPOWER』が,発売中の10月号で「休刊」ナノダとか.編集後記が休刊告知に替わってたノダけど,その前に予告もなかったから,ちとビックリ.

でも,唐突ではあっても意外な感じはしなかったノダ.2年近い前だったかニャ,いかにも「アスキーから出てます」って顔のPC雑誌から,クリエイター向けのライフスタイル雑誌みたいな中身にガラッと変わっちゃったのね.PC雑誌あんまり読まないタヌぼーにゃ,今の路線の『MACPOWER』は「唯一毎月読みたいと思うMacな雑誌」だったワケだけど,昔からの読者は,きっとそーじゃなかったんだろニャってのは,ワリと容易に想像がつくノダ.

近年のナショナル劇場『水戸黄門』みたいなモンですわ.4代目黄門に石坂浩二を迎えて,それまで30年かけて「水戸黄門と言えばこの時代劇しか思い浮かばないっ」てくらいに築き上げた定番スタイルをリセットしたものの,結局2シリーズの短命に終わって,ナショナル劇場でおなじみの里見浩太朗に交替してもとの路線に戻しちゃった,アレですわ.あたしゃ石坂黄門って大好きだったんで(書き出すと長くなるんで,今日のとこはやめとく),最初からナショナル劇場とは関係なく,市川崑(石坂黄門のタイトルバックを担当)監督作品の東宝映画でやってたらニャって,今でも思うとります,ハイ.

2007年10月 6日

夢の「ししとう選別機」

夕食に出たししとうの焼いたのが,今夜はどーしたワケか,家族みんな辛いのばっかり当たっちゃって.

いつもは,ししとう5本中1本くらいしか辛いの当たらないのに(ナゼかオカンだけ1,2本余分に当たるノダけど),今日は5本中4本くらいの勢いでさ.んもー,どいつもこいつもヒーヒー言ってたノダ(血と汗と涙).

……出荷前か調理段階で,数あるししとうの中から,辛くて辛くてよう食わんししとうを選別する方法ってないもんじゃろか?

それこそ「ししとう選別機」でもありゃ,あーたもう,電気洗濯機以来の劃期的発明でんがなまんがな.日本国民ロウニャクナンニョ,こぞってししとう大好きになれまっせ(いやそこまで期待しちゃ……).次の日本人イグ・ノーベル賞受賞者は,「ししとう選別機」の開発者の決まりナノダ(いやあのね).

2007年10月 5日

島根の吉田君,アメリカのブッシュとスゴロクする

総統,総統(誰?).鷹の爪団による世界征服に貢献しているかどーかはギモンだけど,少なくとも島根県の知名度アップには役に立ってると思われる吉田君が,アメリカ合衆国大統領ジョージ・ブッシュ君とスゴロクしているのを目撃しましたですわ.

そのスクリーン・ショット

映画『大統領暗殺』のプロモーション・サイトで,吉田君のコマを使って,ブッシュのコマとどっちが先にホワイトハウスに着けるか勝負するっちゅーもんですわ.で,吉田君がコマをふるたびにブッシュ語録が画面に出るもんだから,名づけて「ブッシュ素!語録(スゴロク)」……いやあのね(笑).

勝ったら鷹の爪団のショート・ムーヴィーが出てきましたわ.しかも2本のうちどっちか選ぶよーになってたんで,鷹の爪団戦闘員(誰?)は,少なくともブッシュに2回は勝つべし.

2007年10月 4日

『日本のロゴ:企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷』

本の写真

ひと月ちょっと前のことですが,『日本のロゴ:企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷』(成美堂出版)という本を衝動買いしてしまいました.ま,税別1,300円の衝動買いですが(笑).

書名の通り,日本でおなじみのロゴタイプやシンボルマークを,有名企業(外資系を含む)のものを中心に数百例(よー数えまへん)取り上げて,それぞれの由来や,色・かたちなどに込められた意味が解説されています.専門家よりは一般向けの内容で,A5判約200頁フルカラーに1頁あたり1,2社ずつ,テンポよく紹介してあります.これで1,3000円というのは,なかなかオトク.

例えばSoftBankのロゴタイプの左にある黄色の「=」が何を象徴しているだとか,みたいな「言われてみて初めて知った」話とか,ある会社のロゴタイプに含まれるこのストライプは,ひとつひとつが企業理念を表現している,みたいな「んなの知らんガナ」とついツッコミたくなる説明(当の企業やデザイナーにしてみりゃ,きっと大マジメな問題ですが)とか,そごうの紋が,呉服店を前身とする百貨店らしい由来を持っているとか…….

いつもはなんとな〜く空気のように感じている身の回りのロゴタイプやシンボル・マークを,じっくり観察してみたくなる,そんなきっかけを与えてくれそうな本です.

ただ,それぞれのロゴタイプやシンボル・マークの制定年がわかるものは,企業データやデザイナーの名前の欄に併記してあるとよかったのですがね(解説文中に出てくる場合はありますが,見つけにくい).

日本のロゴ―企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷
成美堂出版編集部
成美堂出版 (2007/08)
売り上げランキング: 1451

2007年10月 3日

タヌキにゅーすがスポーツ紙に登場??

こんな夢を見たノダ.

朝の情報番組とかワイドショーとかで,新聞記事を紹介するコーナーがあるでしょ(実はよー知らんけど).アレでどっかのスポーツ紙の記事ってことで,ナゼかタヌキにゅーすが「話題のブログ」として紹介されてるワケナノダ.

そもそもナニが話題なんだか,サッパリわからんのは置いといて(爆).……話題になってりゃ,カウンター10000回すのに2年もかからんわニャ(自滅).

しかもナノダ,「石ちゃん語を使うタヌキぼーやとはどんな人物か?」とか言うて,ナンかのシンポジウムの客席で質問するタヌぼーが映ってるノダ(これはあり得ない話ではないニャ).よくまあ,こんな映像手に入ったニャ(そこに感心してどーする?).

で,帽子かぶってるノダ.それだけだったら別にめずらしいこともないノダけど(帽子かぶってないと珍しがられることもあるし),その帽子ってのが,白地にピンクのホルスタイン牛みたいなガラのウェスタ〜ンな形で,タヌぼーがゼッタイかぶらないよーなシロモノナノダ(どっひゃ〜ん).

これがお絵かきのタヌキぼーや(このブログ画面の右上に出てる絵)なら,まあカワイイと思うけど,ワタクシと面識ある御仁は,実写版の石川陽春を想像してくらはい.かな〜りハズかしい図が思い浮かぶハズナノダ(汗).いや〜,夢ん中の話で,ほんとーによかったノダ(心底ホッとするの図).

……それはそーと,最近しょーもないネタばっか書いとるやないかい(そーは言うても,ゆんべ見た夢なんて,覚えてることが珍しいんで,今日のところはカンニンしてつかぁさい).明日はちょっとばかし実になるにゅーすをば.

2007年10月 2日

9月32日

ま,いろんなメイルが来るモンで.

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9月は30日で終わったハズなのに,31日とか32日とかの日付で届くノダ.こんな日付,どう設定すりゃ出てくるワケなのよ??

世のな〜かフシギなことだらけ〜(レツゴー長作かい?!).

2007年10月 1日

松江アイルランドコンサート会場から



このにぎわいナノダ。