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2007年10月12日

黒川紀章さん死去

東京都知事選や参院選への相次ぐ立候補が記憶に新しいため,「個性的な選挙運動をしていたオジサン」という印象しかない人もいるかと思いますが,例えば「戦後日本を代表する建築家20人」と選ぶと,必ず名前が出てくるはずのひとりが,黒川紀章という人です.

1960年代,菊竹清訓,槇文彦らとともに「メタボリズム・グループ」の一員として売り出されて以来,最近でも《国立新美術館》(2007)のような話題作を世に出すなど,50年近くにわたって活躍してきました.

代表作のひとつ,「カプセル」と称する個室140個の複合体である《中銀カプセルタワービル》(1972)は,「カプセル」ひとつひとつが交換可能なユニットになっていて,メタボリズム,つまり新陳代謝を促進するように計画されたビルディングで,メタボリズム・グループの金字塔と言うべきものではないかと思います.惜しいことに,今年になって建て替えが決まってしまいました.

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