2007年10月23日

杉浦康平『ラジオ深夜便こころの時代』出演(全2回)

現代日本を代表するグラフィック・デザイナーのひとりで,アジアの図像研究でも知られる杉浦康平さんのインタヴュー「アジアのカタチ、アジアのこころ」が,NHKラジオ第一『ラジオ深夜便こころの時代』(『ラジオ深夜便』の午前4時台)で2回にわたって放送されています.今日の明け方の放送分が前半でした.

今朝の放送では,「アジアの『カタチ』は命を持つ『かたち』.単なるモダン・デザインや人間が見ていて面白いと思うデザインというだけではなく,人間の命を奮い立たせ,人間いかにあるべきを知らず知らずのうちに教えてくれる」として,唐草文様のような渦を巻く模様を紹介していました.「渦巻くことによって命を加速する」「唐草の原型である蔦草は渦巻いて無限に繁茂する」……天皇即位の儀式で最も重要なもののひとつである大嘗会(だいじょうえ)でも,参列者は唐草文様の下着をつけて,新しい王朝の末長い繁栄を願った,などなどの面白い話が,たくさん出てきました.アジアの伝統的な自然観や人々の暮らしぶりと,デザインとの関係性に,深い思索が感じられました.

つづきの後半部分は明日の明け方.ワタクシは……よう起きていられないので,予約録音して日中に聴きます(汗).

杉浦さん,1932年生まれということで今年75歳のはずなのですが,声だけ聴いていると20歳は若い気がします.