last update: 2005/11/15
万年工事中につき,味も素っ気もない画面になっています.御諒承下さい.
[ Genre : tanuki-news ]
「石川陽春デザインワークス」web移転にあわせて,「タヌキにゅーす」は2005年9月分より,下記のURLで更新することにしました.
http://ishikawakiyoharu.info/tnews4/
また,従来「タヌキにゅーす」の作成には,はnDiaryというweb日記作成スクリプトを使用してきましたが,これを機に代表的blog toolのひとつであるMovable Typeに変更しました.
なお,過去のタヌキにゅーすはこれまで通り御覧いただけます.
[ Genre : lifestyle ]
冷房のないタヌキ部屋でひとりデザイナーやってるタヌぼーにゃ,夏にスーツなんざ,とんと縁のない話だけど,なんせ島根三大暑がり(ナンジャそりゃ?)の1人だから,ただでさえ暑いのもいや〜んなのに,冷房使い過ぎて外がますます暑いのはもっといや〜んナノダ.
この夏は京都議定書が発効したこともあって,Cool Bizなんて,国が率先して「夏は軽装でお仕事しましょ」と言うて,あの手この手をやってまんな.
上着やネクタイなしで仕事なんてだらしなくないか,お客さんに失礼じゃないかって議論もあったり,まだ夏向きの着こなしが板についてないの図もよく見かけたりするのは,最初のうちだからそんなもんかも知れんニャ.
でもさ,京都議定書や地球温暖化防止って話以前に,日本(ひと口に言うても広いけど)の夏は暑くて当たり前なんだから,近いところじゃ東南アジアとか,お役所でも「かりゆし」が定着してる沖縄みたいに,暑い夏向きお仕事着の文化は,いつか確立されて当たり前のハズナノダ.
それなのに,室内を冷房でギンギンに冷やしてさ,そのトバッチリで外をますます暑くしてまでスーツにこだわるって具合の,行きすぎた「冷房文化」で夏を乗り切ってきたのがこれまでの日本ナノダ.
ただ「これまで」って言ったって,今みたいに職場や公共施設に冷房が普及してからタカダカ数十年.だから,今生きてる過半数の日本人の子供のころとか若いころにゃ,夏の暑さをどーしのいでたか,ってことを思い出しすだけでも,暑い夏向きのお仕事着の知恵が見つかるんじゃないかニャ? 今でこそ仕事着や普段着で使われる場面が少ない和服なんて,衣服の素材や着こなしとか,実はそーとーの工夫の歴史があると思うけどニャ.
[ Genre : art ]
島根県立美術館のコレクション展にゃ,毎年この時期に浮世絵の新庄コレクションが出るノダ.今は歌川広重の竹内保永堂版『東海道五拾三次』と『木曾街道六拾九次』が展示中ナノダ.
ちょーど1年前に読んでた『東海道中膝栗毛』でもそーだけど,見てると旅に出たくなってソワソワしちゃうノダ.ところどころの名所名物ばかりじゃなくて,あちこちの宿場で見られそーなひとコマも描かれてて,旅そのものの愉しみが感じられるからだろニャ.『東海道』「御油」の,旅人が留女(とめおんな)に「お泊まりなさいまし」とでも声かけられながら宿屋に引っ張られていくさまとか,同「赤坂」の旅籠の様子とか,『木曾街道』「柏原」の,福助や金太郎の人形が並ぶ茶店とか……あ,店ばっか例にあげちゃった(笑).
シンプルな線で描かれた人物の表情も,かわいくてええニャ.『膝栗毛』初板本なんかでも似た筆致が見られるから,たぶん19世紀初めまでに様式化された表現なんだろーけど,ともかく見ててなごむんでさ,これが.
ちなみに今やってる特別展も江戸時代の美術で「若冲と淋派」.細見美術館の館蔵品展ナノダ.淋派みたいな大和絵系もまた,オモロそうナノダ.酒井抱一も出てるって? こりゃ見逃せまへんな.
[ Genre : tobacco free ]
5月31日ってのは,WHOが定めた「世界禁煙デー(World No-Tabacco Day)」.今日から1週間は「禁煙週間」ナノダ.
タバコ問題に関しちゃ,デザイナーとしても何かやることがあるんじやなかろーかって思ってて,このごろは「ボチボチ禁煙マークやめない?」なんて言ってるノダ.
タバコがどこでも吸えて当たり前だった時代にゃ,見なれた「○○禁止」を意味する交通標識に,火のついたタバコを組み合わせたマークが,禁煙のわかりやすい旗印として有効だったと思うノダ.でも「○○禁止」の標識ってのは,ふつーはOKなものを,範囲を区切って「禁止」って言ってるわけだから,「禁煙マークがない場所じゃ,好きにタバコ吸ったっていい」なんて解釈を生みかねないノダ.
でも,例外的に認められる側なのは禁煙の場所じゃなくて,喫煙者本人に加えて強制喫煙(受動喫煙)で非喫煙者の健康にも有害な喫煙が認められる場所の方ナノダ.日本でも健康増進法の施行で拍車がかかってきた公共の場所の禁煙化も,そーゆー発想をとってるハズ.禁煙化の流れは,禁煙マークじゃ説明できない段階に入ってるノダ.
それに「○○禁止」なんて意味のマーク持ち出すよりは.「きれいな空気を保証しますよ,提供しますよ」って言う方が,ポジティヴな感じが出て気持ちいいんじゃないかニャ?
その「きれいな空気」を示すのに,禁煙マークに替わるサインが過渡期的にでも必要かどーかってことは,タヌぼーもこれから考えなきゃって段階だけど,当たり前にあるべき「きれいな空気」を,特別なことしてまでアピールしないで済むなら,それに越したこたぁないノダ.
[ Genre : tanuki-news ]
ここんとこ,ちょこちょこテスト書き込み(削除済み)してたの見た人,いたかどーかわからんのだけど,しばらく休んでたこの「タヌキにゅーす」,ただ再開ってんじゃゲエがないんで,新しいことしてみたノダ.
今んとこ,
ってトコまではやったノダ.
「タヌキにゅーす」は,nDiaryってなweb日記作成用のスクリプトで作ってるんだけど,作者さんや利用者さんがこしらえた,いろんなフィルター(とりあえず拡張機能って理解しといてよかろ)を使って,ボチボチblog風になってきとりますノダ.
去年あたりから印刷物の仕事が多くなって(それがもとからの希望ナノダけど),webから遠ざかってるうちに,blogがエラい普及しちゃったんで,今さらながらblogのおべんきょしなきゃと,重い輿上げたとこでござい.
[ Genre : people ]
オランダの北海沿岸の街にお住まいのおねーさまが日本に帰省中なんで,11か月ぶりに拝んできたノダ.
このおねーさま,こっちの大学卒業後,オランダにわたって10数年活動してらっしゃる彫刻家ナノダ.タヌぼーとはそれなりにお年の差があるハズなのに,おはなししてると,ナンダカ大学の研究室のちょこっとだけ先輩って感じがして仕方ないお人ノダ.
大学出てから就職したことないから,学生時代の延長みたいな気がする
って,おねーさまおっしゃるノダ.ふむふむ.タヌぼーもその点同じ身の上だから,わかるわかる.なんせ,いまだにタヌキのぼーやを名乗ってるんだもの(それはそれで問題があるっちゅー説が有力?).
でもさ,ずっと地元暮らしのタヌぼーと違って,おねーさまは言葉も文化も違うトコで足場固めてきたワケだけから,タヌぼーにゃ想像つかへん苦労もなすってきたんだろニャー.そのへんのおはなしも訊きたいモンだけど,今日はタヌぼーの作品の話ばっかりになってもーた(爆).もっと時間欲しいニャ.
おみやげってことで,ヴァニラの香りがついた紅茶をちょーだいしたノダ.コーヒーにしよっか紅茶にしよっかと考えて,タヌぼーの顔で判断して紅茶になったんだそーナノダ.一体あたしゃどないな顔やねん(笑)?? おせーて,おねーさま.
写真はその紅茶の包みナノダ.
[ Genre : play | television ]
[ Genre : noh-kyogen ]
「松江・能を知る集い」,ブジ終わーましたノダ.来てくれた40人近いみなさま,ありがとさんでしたノダ.
ガラにもなく受付やったり写真とったりとウロチョロしてたんで,実はあんまりじっくり様子を見てへんのだけど,4時間ほどのうちに,ナニやらいろいろオモロいことやってたノダ.
「昨日出雲そば食べながら思いついて,今日も10分くらい打ち合わせしただけ」って前置きで,漱石「夢十夜」の第三夜を,ワキ方の安田さんが「謡の呼吸」で朗読して,槻宅さんの笛が加わるってなこともそのひとつ.しっかし,そこそこの打ち合わせでここまでやっちゃうってのがスゴいノダ.ま,それができるまでの基礎を身につけるのに,何年もかかってるハズだけど.
参加者も声を出したニャ.去年は鼓の掛け声で人との呼吸を確かめあうってことをしたけど,今年は謡の発声も加わったノダ.特定の曲を取り上げるって形じゃなくて,ノイズを含む声ってのを体験しようってことだったノダ.
17日の『朝日新聞』(島根版)に写真が載ったチャンバラは,「土蜘蛛(つちぐも)」の頼光(らいこう)と土蜘蛛の精が戦うアレね.これだって相手と呼吸が合わんことにゃサマにならんのだよね.刀はタヌぼーも手伝ってこしらえた新聞紙製なんで,痛い目にゃ合わんけど,本来は体張って,命がけなんだろニャ.ちなみに,さすがに蜘蛛の糸までは飛ばんかったス(笑).
終わって会場出口でお客さんに挨拶しながらお話もしたところだと,ヒョーバンは上々だったノダ.
次に向けては,まずは参加者も現地スタッフも,もーちょい増やしたいノダ.特に現地の固定スタッフはタヌぼー含めて2人なんで,1人でも多くして組織の力をつけたいノダ.
それから質問コーナーの中で,「タヌキぼーやは松江近辺の公演情報を握ってる」って紹介されちゃったんで(笑),この際タヌぼーも能・狂言サイト作って,一元的に情報出していかにゃならんノダ.昔やりかけてやめちゃったんだけど,今度は軌道に乗せなきゃニャ.
[ Genre : noh-kyogen ]
直前になっちゃったけど, あるトコに向けて書いた狂言の公演情報を載せとくノダ.石ちゃん語訳はしてないから,たぶん読みやすいノダ(笑).
(紹介ここから)
茂山千五郎家は,ともに80歳代の茂山千作,千之丞さん兄弟を筆頭に,その子・孫世代,玄人弟子を多数擁して,京都を拠点に旺盛な活躍ぶりを見せています.一門総出演の「クローン人間ナマシマ」「王様と恐竜」をはじめとする新作狂言も近年話題となりましたし,TVドラマなどで宗彦(もとひこ),逸平さんを見た方もいらっしゃることでしょう.昨年1月プラバホールの「上原まり 筑前琵琶の世界」には,宗彦,茂,逸平さんが出演していました.
「狂言を楽しむ〜」は,前回(2003年12月)同様,米子と鳥取で別々の狂言を3番ずつ演じるとのこと.1枚で米子・鳥取の両公演を楽しめる共通券も販売されています.12日の鳥取公演には私が狂言にハマるきっかけになった千作,千之丞さんも出演ということで,都合が許せば行きたかったのですが……(この日は旅の空です).あわせておすすめしておきます.
大名(小領主)は太郎冠者(たろうかじゃ:召使い)を伴って,萩の庭を見物に行くことにしました.庭を所有する亭主に和歌を所望された時に備えて,大名は太郎冠者に一首の和歌を教わるのですが,少々教養が足りない大名は,暗誦に四苦八苦.庭に出かけても,庭を褒めようとして失言を重ねては,太郎冠者に取りつくろってもらいます.そしていよいよ所望の和歌を披露しますが,最後の七文字がどうしても思い出せません.
2003年8月に松江や境港で,今は亡き野村万之丞さんが演じましたので,御覧になった方もいらっしゃるかも知れません.同じ演目であっても流儀や家,演者,演出による違いを味わえるのが狂言の魅力のひとつですから,比較して楽しむのもよいでしょう.
狂言で「○○聟」という名の演目の多くは,祝言を挙げた聟が後日舅に初めて挨拶に出向く「聟入り」という儀式を題材としたおめでたい話ですが,「水掛聟」は聟と舅がそれぞれ耕す水田の水を争うという深刻なものです.
日照り続きで水田が干上がる中,聟と舅は,相手がいないうちに隣接する互いの田から水を奪い合います.田の前で顔を合わせた2人は口論の末,我が水田に水を引き込み合い,水のかけ合い,泥の塗り合い,ついには取っ組み合いの大喧嘩.そこへ嫁もやって来ます.
神鳴,すなわち雷さまです.都から東国へ下る道中の医者の前に,雲を踏み外した神鳴さまが落っこちてきます.腰を痛めた神鳴さまは,医者に治療を命じます.医者が針治療を施すと告げると,見た目に似合わず怖がる神鳴さま.治療はうまくいくのでしょうか.
この演目で用いる針は舞台用ということもあってか,釘よりも太いシロモノですから,さすがの神鳴さまも怖れて当然と言えば当然なのですが(笑).人間にとって畏怖の対象であるべき神鳴さまが見せる弱さが,ほほえましく感じられます.
[ Genre : television ]
どーもTVネタばっか続いていかんのだけど(笑).『義経』第1回,手応えジューブンだったんで,それだけメモしとくノダ.
あの映像美と音楽の華麗さはタマランね.演出:黛りんたろう,音楽:岩代太郎……なるほど,ナットクですわ.そこへ稲森いずみさんの常盤……ハマってますノダ.
この線でタイトルバックも世界ができてるノダ.ひとつ難をいやー,CG使った大河ドラマのタイトルバックの悪しき伝統になってきちゃってるけど(汗),題字がヒジョーに読みにくいっす.題字も背景も色が強いし,背景の星雲がけっこーギッシリだし.そこらがどーも惜しいノダ.
脚本は言葉がよー選んであるノダ(タヌぼーが言うことじゃないって??).金子成人さんってな『真田太平記』(1985)の御仁でんな.見てたニャー(タヌぼー当時8歳).まずは期待十分ナノダ.
[ Genre : noh-kyogen | television ]
『NHKスペシャル』で,能楽大鼓方の亀井忠雄さんと,歌舞伎囃子方の田中佐太郎(令子)さんの夫婦とそのお子さんたち一家の特輯やってたノダ.前に『NHKアーカイブス』で取り上げてた,佐太郎さんがお父さんの十一世傳左衛門に稽古つけてもらう様子を描いた『親子鼓』(1967)を見てたモンだから,今はどんな感じで生活や稽古してんのかニャって思いつつ見たノダ.
とりあえずひと言.いやー,38年前の田中家が今もそのまんま生きてる様子が伝わってきたノダ.田中傳左衛門家としても亀井家としても.稽古のときの「命のやりとり」って言葉が出るほどの緊張感ね.あと,その合間に挿入される主婦・亀井令子さんの日常.いい番組こしらえはったもんですわ.
(01/11/Tuesday)