last update: 2005/11/15
[ Genre : tanuki-news ]
いやー,どもども.謹賀新年,謹賀新年.
ついでに1年半ぶりで「タヌキにゅーす」復活ナノダ.モノ書きたいってよりは,web用のスクリプトや,CSSのおべんきょが目的なんだけどね.中身どーしよっか? ってことになると,「タヌキにゅーす」が手近でいいかなってノリナノダ.ま,例によってエタイの知れん石ちゃん語で,エタイの知れんことばっか書くけど,モノ好きさんは見てやってーな.
デザインはまだ手ェつけてないんで,当分チト読みにくい状態のままになりそーだけど,ま,きな〜がに待ってておくんなせぇ(ペコリ).
なんかコノゴロ,weblogってのがハヤってるみたいだけど,実はどんなモノだか,web日記とどー違うんか,まだよー知らんノダ(ヲイ).
【昔の「タヌキにゅーす」】
http://www.enjoy.ne.jp/~ghum/era/tnews/
[ Genre : noh-kyogen | television | radio ]
世間は三が日ナノダ.タヌぼーとしちゃ,TVやFMの能・狂言がたまらんノダ.TVじゃ人間国宝をズラッとそろえた宝生流「羽衣〜盤渉(はごろも〜ばんしき)」(シテ:三川泉)やってたけど,とりわけワキの宝生閑(ほうしょう・かん)さんの存在感ってのが,ナンとも言えずいいノダ.登場するだけで見る者をグッと引きつけて,スルスルと物語の中に入れてくれるノダ.能楽座の公演で何度も見てるんだけど,TVでもけっこー,そーゆー感じにしてくれるノダ.
明日はTVもFMも狂言ナノダ.TVじゃ,新春おなじみ茂山千之丞,千作,忠三郎といった関西狂言の顔・そろい踏みでの「伊文字(いもじ)」.この3人拝まんと,年が明けた気がしないノダ(笑).FMにゃ善竹(ぜんちく)忠一郎さん親子の「貰聟(もらいむこ)」.映像で見た覚えはないけど,忠一郎さんの低くて渋〜い声が好きだわニャー.
【新春能狂言】
NHK教育TV
01/01/Thu-03/Sat
7:00-8:00
【新春謡曲狂言】
NHK-FM
01/01/Thu-03/Sat
11:00-11:50
詳しくは↓
【NHK番組表】
http://www.nhk.or.jp/hensei/
【公演・放送予定(宝生能楽堂)】
http://www.hosho.or.jp/yotei.html
[ Genre : play ]
ETVの『初春江戸のにぎわい』って番組で,大阪の松竹座から初芝居の中継が出てたんだけど,ふぉ〜,ザンギリ頭に洋服ありーの歌舞伎やっとるー!! 明治期の錦絵さながらで,見ててゼンゼン違和感がないノダ.
河竹黙阿弥作「人間万事金世中――強欲勢左衛門始末(にんげんばんじかねのよのなか――ごうよくせいざえもんしまつ)」.初演は1879(明治12)年だってゆーノダ.今でこそ歌舞伎って,能や狂言と同じで古典化した作品を繰り返し上演するのが主になってるけど,黙阿弥の時代までは,座付きの作者が次々新作を書いてたノダ.チョンマゲ乗っけた歌舞伎って,今の人間の目じゃ,世話物(せわもの)って呼ばれる創作当時(だいたい徳川時代)の現代劇でも,時代劇に見えてしかたないけど,こーしてザンギリ頭や洋服の役者が舞台に出てくるのを見ると,「ニャ〜んだ,歌舞伎って現代劇だったんだニャ」ってことに,改めて気づかされるノダ.
岩波の新日本古典文学大系明治編に,『河竹黙阿弥集』があるから,図書館が開いたら借りてみよっと.気になってたんだけど,ずっとそのままになってたノダ.
【歌舞伎・演劇ラインナップ(松竹)】
http://www.shochiku.co.jp/play/
【河竹黙阿弥集(新日本古典文学大系明治編 第8巻)】
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/24/8/2402080.html
[ Genre : television ]
ナンか連日TVネタ書いてるよーだけど(笑),今日はNHK大河ドラマ『独眼竜政宗』(1987).TV50周年のリクエスト企画で,今日明日と総集編放送してるノダ.放送当時タヌぼーは……小学4,5年,古いハナシになったノダ.『政宗』から今まで,大河ドラマって全作見てるんだけど,これほど印象に残ってるのはないノダ.
ジェームス三木脚本の大河ドラマに共通して言えるんだけど,とにかくね,セリフの丁々発止のやりとりで聞かせるノダ.これひとつで,張りつめた緊張感もユーモアも描き分けられてる.しかも言葉があまり現代語風じゃなくて,むしろ歌舞伎に近いモンだから,リズムが心地よいし,出演者にゃそーゆーセリフを使いこなせるよーな人がズラッとそろうワケで,その時点で一定の質の高さが出てきてるノダ(もっとも,それ以上にもそれ以下にもならず,ただの安定重厚路線に終わっちゃったのが,同じジェームス氏の『葵:徳川三代』[2000]じゃなかったかと).
あと,勝新の秀吉がこの上な〜くおっかない(笑).この人の場合はセリフが聴き取れないんで余計ブキミだったノダ.今日はセリフなしの1カットだけしか出なかったけど,明日はコワいモノを見るつもりで(汗).
梵天丸時代の子役の藤間‘梵天丸もかくありたい’遼太さんって,今の藤間勘十郎さんだよね.年,タヌぼーとよりちょっと若いくらいじゃないかと思うんだけど,昔も今もカンロクあるポジションにいるニャー.
[ Genre : television | noh-kyogen | radio ]
今日も『独眼竜政宗』いきますノダ(いやはや).
勝新勝新の秀吉はスゴかったノダ.ただおっかないって記憶しかなかったけど,改めて見ると,眼光ひとつで名だたる武将を畏怖させるよーな圧倒的な迫力を感じたノダ.権力の座を上り詰めた秀吉のカゲの部分がよー出てるノダ.今夜のNHK正月時代劇『大友宗麟――心の王国を求めて』は,片岡鶴ちゃんが秀吉らしいニャ.こっちゃ風貌での配役じゃないかって気がするけど,オモシロそうナノダ.
当時,主演の渡辺‘ラスト・サムライ’謙さんと並んで印象に残ったのは,むしろ津川雅彦さんの家康のタヌキ親父ぶりだったノダ.『葵――徳川三代』での家康再演はうれしかったニャー.ちなみに『葵』の政宗役はすまけいさんで,『政宗』がオオカミvsタヌキなら,『葵』はさながら“慶長狸合戦”だったノダ(笑).
毎週やってた冒頭の解説(『政宗』が最初だったらしくて,その後たいていの大河ドラマでおなじみのコーナー)が総集編に使われてるってのは,ほかに例がないんじゃないかニャ? これも印象に残っててね,特に戦場の陣形をフットボールのフォーメイションに例えて解説してるのなんか,当時新鮮な感じがしたノダ.
タイトル・バックもよかったノダ.勇壮なソナタ形式にオンド・マルトノとゆー電子楽器が絡んだテーマ曲.石に刻んだ題字,レイザー光線が照らし出す伊達の軍勢,大胆な造形の変わり兜の数々.1年見てて聴いてて飽きなかったノダ.最近の大河ドラマのタイトル・バックは,変にCG使ったのが多くて,特に題字をやたらゴテゴテさせちゃって読みにくいことが多いノダ.
子役ふたりと母親役の岩下志麻‘姐さん’がお迎えに来る政宗の臨終シーンといやー,これもジェームス作品の『八代将軍吉宗』(1995)も一緒に思い出すノダ.あっちじゃ吉宗の子役3人が,西田‘ハマちゃん’敏行さんの手を引いていくってな,明らかに『政宗』のパロディをやってたノダ(笑).『吉宗』じゃほかにも,津川さん演じる五代将軍綱吉が,吉宗の名前を授けるところで,「伊達政宗の,『宗』じゃ」と言ってて,『政宗』見た人間をニヤッとさせる趣向があったノダ.
それにしても,ラストが発掘された政宗の頭蓋骨だったとは(汗).
シテ方喜多流宗家の喜多六平太さんが,流祖の七大夫役で「羽衣(はごろも)」の天人舞ってたのにゃ,今日初めて気づいたノダ.六平太さんといやー,昨日FMの『新春謡曲狂言』で「鉢木(はちのき)」を謡ってニャ.ところで,六平太さんの日常の演能ってどーなってんだろ? ゼンゼン情報聞かないんだけど.
今朝のFMの『能楽鑑賞』は,橋岡久馬さんの独吟「東国下(とうごくくだり)」.独吟,つまりひとりで謡って番組45分もたせたの?? タイマー録音したきりなんで,明日にでも聴いてみよっと.
[ Genre : noh-kyogen | television | nihongo ]
ほんとTVネタばっか書いてるタヌキにゅーすだけど,平日の目覚まし時計がわりに見てるETV『にほんごであそぼ』,野村萬斎さんの狂言コーナーに「靫猿(うつぼざる)」が出たノダ.場面は最後の最後,つまり「猿唄(さるうた)」を謡うトコだったノダ.よー見たら萬斎さん,猿引と大名の2役やってる(笑).舞台じゃゼッタイに見られん図でんな.
で,ナニが言いたいかってェと,これこそ今年のタヌぼーの年賀状のネタでござーまして.もっとも,萬斎さんのは和泉流で,年賀状の参考にしたのは大蔵流・茂山千五郎家のなんで,登場人物の装束が違うノダ.それよりナニより「猿唄」の場面じゃない図をおえかきにしちゃってるノダ(どっひゃーん).これ,別に間違えたワケじゃなくって,ちぃとかわいらしいことだけが取り柄のおえかきなんで,お猿さんが一番かわいらしく見える(とタヌぼーが思う),月を見るしぐさの場面を選んだノダ.でも,文句はおめでた〜い「猿唄」しかなかろーと.以上,弁明終わり(笑).
【にほんごであそぼ】
NHK教育TV
Mon-Fri
8:00-8:10
rerun: 17:35-17:45
【タヌキぼーやの年賀状】
http://www.enjoy.ne.jp/~ghum/
[ Genre : noh-kyogen | radio | television ]
昨日のNHK-FM『能楽鑑賞』,橋岡久馬さんの独吟「東国下(とうごくくだり)」を聴いたワケですよ.声の抑揚なり緩急なりの操り方があまりに自在で,あたしゃ詞章(謡の文句)がスンナリ聴き取れる方じゃないんだけど,なんだかトックリ聴かせてくれるノダ.45分があっとゆー間だったノダ.
放送時の解説で,十四世喜多六平太の話とゆーことで,「東国下」は師匠から稽古つけてもらうときでさえ,裃(かみしも)で正装するとゆーほど重い扱いの曲だって,紹介されてたノダ.久馬さんは今回のFM用の録音でも裃を着たそーな.
久馬さんといやー,去年ETVで見た「鉄輪(かなわ)」のシテ(主演)が,この上もな〜くおっかなくて,小さなお子さんは夜トイレに行けなくなっちゃうんじゃないかってシロモノだったノダ.これをもし蝋燭の灯りだけで演じようものなら……(ビクビク).「鉄輪」って,夫に離縁された女の怨念が燃えさかる話なんで,コワくて当然じゃあるんだけど,あの時の久馬さんのたたずまいと言ったらなかったノダ.TV越しとはいえ,ナンだか怨念の炎がね,体からあふれ出してるのよーな気がしたのよ,ホントに.
[ Genre : noh-kyogen | television ]
新聞各紙のサイトによると,狂言界の最長老・大蔵彌右衛門(おおくら・やえもん)さんが91歳で亡くなった由. 私が見たのは,ETVで放送された横浜能楽堂の舞台披き(1996)での「三本柱(さんぼんのはしら)」の果報者(かほうもの)と,同じく『老木の花――大蔵彌右衛門 八十六歳』に登場する1980-90年代の舞台だけですが,80歳を過ぎてなお保っていた,背筋をピンと伸ばした立ち姿が,品よく感じられたものです.
[ Genre : lifestyle | book | region ]
BSSの『テレポート山陰』(ウチじゃ夕方のニュースは基本的にコレ)の年頭特輯に,米子の青杏(せいあん)文庫の店長さんが出てたノダ.商店街の本屋さんが,「若い女性」を客層に想定した店作りで再生するってスジで,商店街の元旦市の様子を中心に紹介されてたニャー.
去年の12月に,今の形で新装開店したばっかの時にタヌぼーも行ったんで,その時のハナシをしょっかな.JR米子駅を出てまっすぐにのびる道をしばらく行くと,右手にアーケード街の入口があるノダ.そこから長いアーケードを途中左に曲がって,途中信号を待ちながら,それでもツーッと進むと,国道9号線の手前に青杏文庫があるノダ.
細長〜い鰻の寝床なお店にゃ,出入口が2箇所あるノダ.一方はアーケードの本通り商店街から,もう一方はおしゃれな構えの店が並ぶ加茂川畔から橋を渡って出入りするよーな具合.どっちの出入口でも,岩波ブックレットや新日本古典文学大系なんかの古本が出てたノダ.これぞってのがありゃ,迷わず買ったかニャ.
ひとことで言やー,古い家具や手作りの雑貨でコーディネイトしたカフェのような本屋さんって感じナノダ.年代物の箪笥に着物の本を置いてるかと思えば,昔なつかし活版印刷の活字を入れる棚もあってさ.『暮しの手帖』の展示コーナーもあったノダ.文藝書は単行本と文庫本の区別せんで,作家別に50音順で並んでいるのにゃビックリ.でも探しやすくていーや.アートブックや料理・食べものの本が充実してるノダ.いろとりどり,かたちさまざまのボタンを使った特製の小物(商店街のボタン屋さんとの共同製作とか)は,ちょっとしたおみやになりそー.小さなお店で,本の数は多くないけど,味のあるお店だったノダ.
ついでに,青杏文庫に着くまで歩いた元町通りから本通りにかけてのアーケードって,新しいのから古いのからいろ〜んなお店があって,散策にもってこいナノダ.タヌぼーにゃ,本屋さんが多いのが楽しいノダ.古い岩波新書探しにちょくちょく寄った「よなご文庫」っちゅー古本屋さんがなくなっちゃって,チトさびしーけどさ.
[ Genre : design ]
ふぃーっ.急に思い立って,日帰りで大阪行ってきたノダ.目的はサントリーミュージアム[天保山]の「田中一光回顧展:われらデザインの時代」.会場構成の安藤忠雄さんのギャラリー・トークも聴いてきたノダ.
今日は5am起きで,11:30pm過ぎに帰ってきたんで,詳しい話はまた今度ナノダ.
【サントリーミュージアム[天保山]】
http://www.suntory.co.jp/culture/smt/
[ Genre : television ]
大阪みやげ話は長くなりそーなんで,手短に書けるネタを先に(笑).
昨日帰りの列車に乗ってる間に放送してたNHK大河ドラマ『新選組!』の第1回を,録画しといたVHSで見たノダ.
大河ドラマといやー,ここ数年は視聴率の高い低いに関係なく,タヌぼーにゃ見ていらんないシロモノが続いてたノダ.でも,今回は“脚本:三谷幸喜”って時点で期待ジューブンでござい(一度生の舞台見たいニャー).
三谷作品でナニが楽しみかってぇと,人物描写がキメ細かいってトコナノダ.演じる俳優を念頭に本を書くってゆーから,うなずけるノダ.今回は予告篇みたいに,これからボチボチ出てくる人物もいっぱい出てたけど,チラッと姿見せただけなのに記憶に残るノダ.
あと,三谷作品おなじみの“制約”も楽しみナノダ.過去のTV作品でよくあるのは,限られた場所でストーリーを完結させるって手法(さすがに『新選組!』じゃ無理だわニャ).『古畑任三郎』の殺人事件現場,『王様のレストラン』のそのモノズバリでレストラン,『総理と呼ばないで』の首相官邸と公邸とか.『総理と呼ばないで』じゃ,登場人物をみんな肩書きで呼んで,本名を明かさないってこともやってたニャー.
で,『新選組!』でまず「お〜っ!!」って思ったのは,ナレイションなし.「三谷幸喜よーやった」と握手求めたくなってもーた(爆).このところ大河ドラマ見てて,ナレイションが説明くさくてしょーがないと思うことがよくあったんで,こりゃ気持ちよかったノダ.ドキュメンタリー番組じゃないんだから,むやみにナレイション使うこたぁないノダ.それに加えて,ナンでも『新選組!』じゃ1話で1日を描くそーな.1年間の放送で14,5年扱うだろーから,こりゃ大変な“制約”ナノダ.
ある日の新選組って切り口でも,新選組の誕生から崩壊までやるなら,血なまぐさい話もたくさん入れなきゃなんないから,そーしたものや,第1回で出てきたよーな明るさや元気のよさとどんな風に溶け込ませるか,見ものナノダ.
【新選組!】
NHK総合TV
Sun 20:00-20:45
rerun: Sat 13:05-13:50
http://www.nhk.or.jp/taiga/
[ Genre : design ]
えー,行ってから1週間過ぎちゃったんだけど,サントリーミュージアム[天保山]の「田中一光回顧展:われらデザインの時代」を見た話を始めるノダ.3回くらいに分けまっせ.今日は会場の門前までのお話(笑).
いやー,今時分はJRで大阪行くのが安くなっててね,3月まで「大阪往復割引きっぷ」っちゅーモンが出てるノダ.出雲市駅から大阪市内の駅まで,特急(やくも,スーパーやくも)と新幹線(のぞみ,ひかり,こだま)を普通車指定席で乗り継いだ場合,‘往復’で金12,640円也ナノダ.やくもも新幹線も自由席で往復した時より安いノダ.
そんなお得なキップでの大阪日帰り旅なワケだけど,朝は5am起き,6:01am発のやくも4号ってな,慣れぬ早起きだったノダ.これだと美術館開館の10:30amごろにちょーど着いちゃんだけど,ナンデそんな時間のに乗ったかってぇと,この日5:30pmから,展覧会の会場構成やった安藤忠雄さんのギャラリー・トークっちゅーのがあって,その整理券を先着150人に10:30から配付するってことになってたノダ.あっとゆー間に整理券がなくなっちゃいそーな気がしたんで,開館に間に合うよーに出たワケナノダ.
そんなこんなで,朝早いからやくも乗ってもネムいし,そもそもやくもの車輌ってのはヤッカイで,普段列車で酔わん人やタヌキ(←誰よ?)でも酔うシロモノなんで,ネムかろーがネムくなかろーが,終点の岡山が近くなるまではおネムしたい.アイ・マスクつけてタヌキらしい顔になったところで(笑),ウトウトしてみたノダ.タヌぼー,いつもは腰かけてウトウトなんてよーせんのだけど,今回ばかりはさすがにね.時々目ェ醒めて窓見たら,鳥取県内の山間部じゃ,雪がしっかり積もってて一面,白かったノダ.
やくもとのぞみで指定席と,ちとリッチな気分の列車旅.新幹線から在来線に乗り換えると,一転して満員電車の旅(ヒー).島根県内じゃ(たぶん)あり得ない混み具合だったノダ.最後は地下鉄……とゆーても乗車区間は全部地上に出てたけど(笑).下りて数分歩くと,観覧車やら海遊館やらに続いて,円錐を地面に突き刺したよーな,サントリーミュージアム[天保山]に着いたノダ.
着いたのは10:30amをちょっと過ぎたくらいだったのに,入場券を求める人の長〜い列ができてたノダ.見回しても,開館してすぐとは思えないくらい,にぎやかだったノダ.さっそく並んで順番を待って,ギャラリー入場券ともども,ギャラリー・トークの整理券を確保.早起きしたかいがあったノダ.それにしても,エントランスで案内してたおねーさんたちが着てた,すみれ色の制服.ヒラヒラと軽やかに揺れてキレイだったノダ.美術館前に,大阪湾に面した「マーメイド広場」ってのがあるくらいだから,この制服も,サシヅメスシヅメ,マーメイドってトコなのかニャー?
エントランスに隣り合うミュージアム・ショップを覗いてみると,一番手前に田中一光コーナーがあったけど,今回の回顧展のカタログは「完売しました」って紙がどーんと出てたノダ(シクシク).ま,事前に美術館サイトで確認してたんで,「やっぱそーなのね」って具合でさ.代わりに,カタログとよーく似た表紙で,『田中一光の仕事』って本が積んであったノダ.その名の通り田中作品を網羅したよーな本だから,福澤先生ひとりを見送っちゃうお値段ナノダ(汗).なんで,すぐに手ェ出せんってこともあるんだけど,展覧会の記念ってことも考えると,やっぱカタログが欲しいノダ.
てなワケでタヌキぼーやは,一旦美術館を後にして,市販版の表紙違いのカタログを探しに,本屋さんめぐりを始めたノダ.難波と梅田をまわって,4軒目に行った堂島アバンサのジュンク堂でついに発見.その時点で1:30pmになっちゃってたんで,すぐに天保山に戻ったノダ.
昼食は,やっぱ美術館の中で食べなきゃオモローないから,美術館9FのSKY ROUNGEで.入口に近いトコの席,全体の半分くらいは禁煙席になってたノダ.たまたまだったカモ知れんけど,ケムくなくてよかったノダ.キーマ・カレー(900円)を食うたノダ.サラサラした感じのカレーにインディカ米.しばらくこんなの食べてなかったニャー.ごはんはスパイスと野菜で炒めてあったみたい.なかなかよかったノダ.サラダにゃ,タヌぼーが食べ物として認めてないキウリが入ってなくて助かった(ワーイ).あのニオイがつくと食べられたモンじゃないノダ.紅茶か珈琲がついてくるってんで,タヌキなのに猫舌なぼーやは冷たい紅茶を頼んだノダ.
買ったばかりのカタログをパラパラめくって,ちよっとくつろいだトコで,ボチボチ見なきゃと,いよいよ5Fの展示室へ.吹き抜け一面に拡がるガラス窓から海を拝みながら進むと,何やらPETボトルで組まれた受付カウンターが見えてきたノダ.
ほな,続きはまた明日.
【サントリーミュージアム[天保山]】
http://www.suntory.co.jp/culture/smt/
【大阪往復割引きっぷ】
http://www.jryonago.com/site/page/tickets/tokutoku/osaka/
【展覧会カタログ『田中一光回顧展:われらデザインの時代』(ハードカヴァー仕様)】
発行:朝日新聞社
発売:トランスアート
ブックデザイン:勝井三雄
価格:本体4,500円
2003年6月発行/A4変型/オールカラー,上製/352pp
ISBN4-88752-331-9
【『田中一光の仕事』】
発行:朝日新聞社
発売:トランスアート
ブックデザイン:勝井三雄
価格:本体9,524円
2003年12月発行/A4変型/オールカラー,上製/328pp
ISBN4-88752-335-1
[ Genre : others | noh-kyogen ]
ここんとこニワカにいそがしゅーなってもーて,大阪ばなしはもーチト待っておくんなまし.
今日は,この辺の平野部じゃ珍しく,最高気温が氷点下でさ,あったかくした部屋も,いつもより空気が冷たかったノダ.TVのニュース見たら,凍った道路の上を,人も自転車も自動車もくるくる回ってるノダ.見た目はオモロイけど,一歩間違うとエライコッチャナノダ.今日は少し気温が上がって,雪もほとんど溶けたけど,やっぱ寒いノダ.ウチのおっかあ曰く,「天気いい時に大阪行ってよかったねー」.ほんまにそやなー.
この土曜日は「2004年松江・能を知る集い」の第1回で,講師の槻宅さんは明日松江入りナノダけど,飛行機や鉄道は動くかニャー? 止まっちゃったらシャレにならんノダけど(汗).
【2004年松江・能を知る集い】
http://freett.com/ghum/tsukitaku/
[ Genre : noh-kyogen ]
いやー,よかったよかった.東京からの飛行機はちょっと遅れただけで,槻宅さんは無事松江に到着したノダ.昨日みたいな天気だったらエライコッチャだったノダ.明日もそんな荒れるって話はないんで,「能を知る集い」第1回,できそーでんな.
【2004年松江・能を知る集い】
http://freett.com/ghum/tsukitaku/
[ Genre : noh-kyogen ]
さーて,いよいよ「2004年松江・能を知る集い」第1回ナノダ.
宣伝期間がひと月もなかったし,会場も市街地からちょっと離れた公民館なんで,応募どれほどあるんかニャーって思ってたけど,定員の30人を越える応募があったそーナノダ.新聞各紙に載ったのがよかったのかニャ? 応募の中にゃ謡を習っている人もいるけど,大学で情報誌作ってる人やら,地元の演劇関係者も何人かいて,参加者層はなかなか厚いノダ.小中学生も来るとなおいいと思うけど,それでもロウニャクナンニョが集まってきたノダ.いい傾向ナノダ.
能に関しちゃ18年くらいつきあいあるとはいえ,見ること・読むこと専門で通したモンだから,体張って能の世界を楽しむってのは初めてだったノダ.おはなしのあと,6人ずつグループになって,さらにその中で大鼓と小鼓の二手になって,かけ声出しながら,手で大小の鼓の拍子をとったノダ.タヌぼーはグループ唯一の松江市外の住人って因果が発覚して,リーダーにまつりあげられちゃったノダ(ヒー).1グループずつ,みんなの前で拍子を打ったんだけど,グループの足を引っ張る方のリーダーとして大活躍(ギャー).人前で何かするのって,あたしゃほんっっっっっっっ〔略〕っっっっっっっとダメナノダ(汗出づること滝の如し).それでも,見てるだけじゃ能のリズムの仕組みなんてわかんなかったから,いい収穫だったノダ.演劇関係者がリーダーしてたグループは,うまかったニャー.さすがナノダ.
2時間の催し,そんな短い時間じゃないと思ってたんだけど,案外あっとゆー間だったノダ.次の機会にゃ,日数を減らして1日あたりの時間を増やすと,いいかも知れんノダ.
【2004年松江・能を知る集い】
01/24/Sat, 02/21/Sat, 03/04/Sat 1:30-3:30pm
松江市法吉公民館
講師:槻宅聡(能楽森田流笛方,島根県安来市出身)
http://freett.com/ghum/tsukitaku/
[ Genre : noh-kyogen | music ]
昨日今日と,能・狂言に縁がおまんな……って,帰ってきたタヌキにゅーすって,そっち方面の話題多いニャー.
ETVじゃ,去年の新しい金剛能楽堂の舞台披きを放送してるってのに,タヌキ屋敷を出たぼーや.プラバホールで琵琶の上原まりさんと,狂言の茂山千五郎家の若手3人が何かするってんで,行ってみたノダ.
松江に住んでた小泉八雲(Lafcadio HEARN,1850-1904)の没後100年ってことで,八雲にちなむ演目だってことは知ってたけど,それ以上のこたぁ知らんかったノダ.フタ開けてみりゃ,上原さんに紋付姿の茂山家の面々がひとりずつ加わって,琵琶と語り,それに狂言様式の演技で描き出すといった具合だったノダ.それぞれの独演だけじゃなく,時には両者のかけあいもあって,刺戟的な舞台だったノダ.道行きとか,狂言ではおなじみの独演の場面がたっぷり盛り込まれてたのにゃ,思わずニヤリ.舞台上の道具も衣裳も簡素で,想像力をいろいろとかきたてられたノダ(その意味じゃ,波の音や吹雪なんかの音響効果はいらんかったんじゃないかニャ).
【上原まり 筑前琵琶の世界:小泉八雲百年祭記念公演】
01/25/Sun 17:00-
松江市総合文化センター・プラバホール
出演:上原まり,茂山宗彦,茂山茂,茂山逸平
プログラム:「耳なし芳一」(上原まり,茂山逸平),「衝立の乙女」(上原まり,茂山茂),「雪女」(上原まり,茂山宗彦)
新しく出た『暮しの手帖』第4世紀8号(通巻308号,隔月刊)見てビックリ.ニャンと,ADが交替してるノダ〜.第4世紀に入って,外部のADがついてから,たった7号で?? しかも背表紙と判型が昔に戻ってるし,特輯の表記も消えちゃった.『暮しの手帖』に何が?? “オレさま”よ,どこ行ったんじゃ〜!?!? ……ま,これも新しい号が出た『ku:nel』にゃいたんだけど.
新しいADは木村裕治さんって言って,タイポグラフィで定評のあるベテランナノダ.今回の『暮しの手帖』,この人が長年やってる『ミセス』に近い感じでもあると同時に,初代編輯長・花森安治が手がけた広告をすぐに連想させるノダ.表紙だけ見てピンと来たノダ.
“オレさま”が,細いウェイトで活版風の本文書体とか,牧野伊三夫さんと組んで生まれたトリッキーな表紙で花森風味を受け継いだのに対して,木村さんは花森時代の広告によく見られた太目の明朝体や,ベタ塗りの図形をたくさん使ってるノダ.どっちも花森風味を今に生かそーとしてるんだけど,それぞれのADの個性もよーく出てて興味深いノダ.でも,“オレさま”があまりに短命だったんで,チト複雑な気分ナノダ…….
[ Genre : others ]
誰のことかって,今日はタヌキぼーやのおたんじょーびナノダ.27歳になったんでゲスが,ゼンゼン自覚ござーません(爆).ナンたっていまだにタヌキの“ぼーや”名乗ってますんでさ,20歳ぐらいサバ読みたい気分ですわ(ヲイ).
「年とると1年が早い」って,ウチのオッカアは言うんだけど,あたしゃ中学の時からそんな感じで,どーも気持ちが年に追いつかんノダ.世間の同年輩の衆はどんなんだろ? 年とったニャーって感じることあるのかニャー?
【お祝いの受付】
ghum@smn.enjoy.ne.jp
[ Genre : music ]
この1週間で2度目のプラバホール,「上原彩子ピアノ・リサイタル」から帰ったトコだけど,いやー,ドエリャーモン(ドラえもんではない)聴いたって気がするノダ.上原彩子さんは,2002年のチャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で1位になった人ナノダ.
先月,チャイコフスキーのピアノ独奏曲だけを収めたデビューCD『グランド・ソナタ』が出たんで聴いたんだけど,スケイルのデカい演奏,こりゃタダモンじゃないニャと思ったノダ.今回は,特にそんな気にさせた「ドゥムカ ハ短調 op.59」と「グランド・ソナタ ト長調 op.37」がプログラムに入ってるってんで,期待は大なのでありんしたが……CDより数段,繊細な感じと力強い感じがクッキリと出てて,体に心地よく響いてきたノダ.
開演のベルならぬオルガンのSEのあと,上原さん登場までの数秒間,こりゃ滅多にないんじゃないかってくらい,客席は静かになったノダ.上原さんがCDジャケットと同じ赤いドレスで登場すると,うってかわっての盛大な拍手.演奏もよし,客席もよしだったノダ.
アンコールはチャイコフスキー「ワルツ 嬰ヘ長調 op.40-9」はじめ,主にデビューCDから.ナンと4曲も!! 2000年にT-SQUAREがTHE SQUARE名義でやったライヴでアンコール8曲ってのがあったけど,クラシックでこれほどのアンコールってな経験ないニャー.終演後またたく間にサイン会の長蛇の列ができてたノダ.
チャイコフスキーともども楽しみにしてた,武満徹「雨の樹 素描」(1980版,1990版)がスクリャービンに変更になってたのは,ちと残念だったノダ.ちょーど,この曲のもとになった大江健三郎『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』読んでたっちゅー個人的事情もあーまして(涙)でも,存分に楽しめましたノダ.
今年度のプラバ主催公演は,若手注目株の来演がたくさん組まれたノダ.ヴァイオリンの川久保賜紀さん(出演者けがのため中止.でも12月に読売日響と島根県民会館で共演),オストロ・ボスニア管弦楽団と共演したソプラノの森麻季さん,そして今回の上原彩子さんときたノダ.来年度の主催公演はもう発表されてるけど,とりあえずオルガンのグスタフ・レオンハルトさんとギターの村治佳織さんが楽しみナノダ.
【上原彩子ピアノ・リサイタル】
01/31/Sat 18:30-
松江市総合文化センター・プラバホール
ピアノ:上原彩子
プログラム(アンコール除く):チャイコフスキー「ドゥムカ ハ短調 op.59」「グランド・ソナタ ト長調 op.37」,スクリャービン「練習曲 op.42-4 嬰ヘ長調 アンダンテ」「練習曲 op.42-1 嬰ヘ長調 プレスト」「練習曲 op.8-11 変ニ長調 アンダンテ・カンタービレ」「練習曲 op.8-10 嬰ヘ長調 アレグロ」,リスト「バラード 第2番」「コンソレーション 第3番」「メフィスト・ワルツ 第1番:村の居酒屋での踊り」
【上原彩子】
http://www.toshiba-emi.co.jp/classic/uehara/
http://www.japanarts.co.jp/html/JA_artists/piano/1154_uehara/pro.html
【松江市総合文化センター・プラバホール】
http://www.web-sanin.co.jp/matsue/plover/