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松江市内の出雲そば店22店の情報と，出雲そばのおいしい話を網羅した観光パンフレットです．実は私も1店の紹介文を共同で書いています（笑）．私は出雲そばの中でも，割子と呼ばれる3段の器に盛ったそばに，つゆと薬味をかけて食べる「割子（わりご）そば」以外はあまり食べないのですが，割子そばひとつとっても，店によってそばの打ち方やつゆの味が微妙に違うため，結果歯ごたえや味が意外と異なってきますので，このごろはいろいろな店の割子そばを食べ比べています．
色は，まちづくり塾から送られてきたカンプの中で使われていたものが，出雲そばの雰囲気に合っているように思えましたので，そのまま移植しました．背景の和紙風のテクスチュアは，印刷会社の営業担当の方の提案です．これらによって，殻つきの実を挽いた粉で打った出雲そば独特の色黒の麺を連想させる効果が得られました．
まちづくり塾で見つけてきた園山詠子さんのイラストレイションも，いい味を出していますので，私の領域である文字組の主張が過ぎないようにしました．例えば書体．店名にはウェイトの重い，クラシカルな明朝体とかな文字フォントを使いましたが，見出しや本文組にはウェイトが軽くて現代的な表情のある明朝体とゴシック体を用いました．また，店舗情報に1点ずつイラストレイションが添えられているのですが，作品の形状によって，見出しや本文，キャプションの配置をランダムに変えています．
製作期間が短く，工程面での制約も多かった仕事でしたが，いろいろな方のお力で，より大きな効果が出た作品です．